『桜降る代の神語り』第54話:口火

2018.04.27 Friday

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     こうして四人の英雄は、最終決戦に向け、各々の物語を進め始めた。
     とはいえ、四つもの視点があっては混乱は避けがたいね。まずはどこから語ったものかな?
     
     ……そうだね。時の流れに即す意味でも、混乱を避けるためにも、まずは彼女たちから語るべきかな。
     反撃のための重大な一手と、そこに生まれた微かな緊張を、ね。

     

     

     


     薄く霧がかった林道。涼やかな空気に未だ支配されるそこは、普段であれば歩む者が静謐さを噛みしめるほどであろう。緩やかに曲がりくねった道の先、折り重なる葉の隙間から覗く威容は、午前の日差しをいくらも遮っているが、仄かに翳っているだけで不思議と不気味さを感じさせない。
     そんな落ち着いた山裾の森に響くのは、ヴヴヴ、という重低音。常に一定の旋律を刻むその音は、人の話し声を妨げない程度に抑えられてはいるものの、木々の間を駆け巡るには十分であった。

     

     

    「なんか……動物たち、怖がらせちゃってません?」

     

     困ったように訊ねるのは、低く唸るヴィーナを操縦するサリヤだ。彼女は主であるジュリアを載せながら、非常にゆっくりとした速度で山道を進んでいた。重量に見合わないその安定感は、緩やかな傾斜と所々地面から突き出た石塊程度では微塵も揺らぐことはない。
     彼女の言葉通り、一行を遠巻きに眺める視線は数えきれないほどある。ただ、そんな懸念を否定したのは、ヴィーナの横、両手を頭の後ろにやりながら歩調を合わせているハガネであった。

     

    「んー、あたしがいるからそんな怖がってるわけじゃないよ。物珍しさ、って感じ」
    「はぁ……ならいいんですが」
    「この山、みんなから霊山――あー、パワーを持ってる山? って扱われ方してるんだよね。そのおかげであんまり人が来ないから、人ってだけで珍しいし、海の外から来た二人に加えて変な馬も一緒なら尚更だよねえ」

     

     そう苦笑いしたハガネが右手を緩く眼前に差し出すと、美しい翡翠のような色をした小さな鳥が留まった。細く高い鳴き声に呼応するように、ハガネもまた「ぴぃぴぃ」と鳴き真似をして返す。

     

    「トリの声、分かりマスカ?」
    「なんとなーく、だけどね。そういうのは、ライねぇとかソラさんのほうが得意だよ。あたしはどっちかっていうと、金属とお話するほうが得意かな。あたしを宿してる鍛冶師みんなもそうだけど、鍛冶は鉄とお話しながらやるんだよ? ――あ、そこの崖脆いから気をつけて」

     

     指摘を受け、サリヤは車体を山側に寄せる。
     問題の地点も飄々と通り抜けたハガネは、小鳥を頭の上に乗せてから、

     

    「麓の村にも四人いるよ。あれ、二人くらいもう他所に行ったんだったっけ……?」
    「そのヒトたちは、この山のヤシロまで行って、ハガネサンにお願いを? 村のヒトたちが行くなら、もっと下デモいいのでは?」
    「それでいいメガミもいるんだけど、あたしは大地のメガミだから」
    「できるダケ、山、近く?」
    「うん、山奥がいい。社は、自分が象徴するものの傍にあるのが一番! あたしの社は、そんな立派なものは多くないけど、色んな山にたーくさんあるんだ!」

     

     量を示すように腕を広げた拍子、頭上の小鳥が驚いて飛び立ってしまった。あらら、と小さく舌を出して戯けて見せたハガネは、また一つ差し掛かった蛇行する道の折り返しまで先駆けると、道に頭を垂れるように成っていた赤い木の実をもいだ。
     投げ渡されたそれをサリヤが口にすると、ほのかな甘みの後からそれをかき消すような強烈な酸味が襲ってきた。ハガネもまた楽しそうに口をすぼめる一方で、サリヤの手から奪い取って口に運んだジュリアは、不思議そうに二人の様子を見守っている。

     

    「ハガネサン、それだけ信仰されてるんデスネ……デモ、意外でした。メガミサマは、もっとミコトを選んでると思っていたノデ、あの村にもそんなにタクサン居るなんて。オボロサマのミコトは、里にモットタクサンでしたが」
    「あたしとか、ヒミカっちとか、来た人はだいたい受け入れてるからねー。オボロっちは忍の人たち相手だけだし、ある意味特別なほうなんじゃないかな。ライねぇなんかは直感で選んでるみたいだし、ユキねぇはお話しして決めるって言ってた。まあ、ユキねぇを宿したいミコトはあんまりいないみたいだから、たまに寂しがってるけどね」

     

     へへ、と悪戯めいて笑うハガネに、サリヤも形ばかり同調した。

     

    「せーがん、なんて堅苦しいのも好きじゃないんだ」
    「ハガネちゃんらしいと言えばらしいけど、初めての人はびっくりするんじゃない?」
    「いーのいーの。みずきちなんてすごいんだよ? 前聞いた話だと、そのミコトの家が持ってたお城の形が気に食わなかったらしくて、『わたくしが満足する姿になるまで、加護は差し上げませんでしてよ!』って延々作り変えさせたことがあったみたい」
    「そ、それはまた……」

     

     ハガネ本人は親しみやすくとも、その力と語られる内容は人知を超えたものである。苦笑するサリヤは道に伸びてきていた樹の根を丁寧に乗り越えながら、肩越しにジュリアが目を輝かせていることに気づいた。
     そうやって、貴重なメガミの生の情報にジュリアが心を踊らせていると、

     

    「あたしは、みんなが喜んでくれるならそれで十分だから。――ほら、着いたよ」

     

     木々の途切れた先まで駆けていくハガネの声色が、少し調子を下げる。
     彼女を追って森を抜けたサリヤは、薄霧の晴れたそこに切り立つ山肌を見出した。これまでの森からすると些か緑に乏しく険しい山であり、視界の端に遠慮がちに続く登山道も人を受け入れているとは言い難い。
     森側に寄ったところでは、小ぢんまりと神座桜が咲いており、その隣にはこれまた小さくまとまった社が建っている。社は、その正面に立つと、山と神座桜を一直線に眺められるような向きに設えられていた。

     

     御蕾山――咲ヶ原南端から八郷北部にかけて広がる山脈で、一際目立つ大霊山。
     ハガネの社に辿り着いたサリヤは、その当のメガミのように表情をやや硬くしながら、唸るヴィーナを鎮めるのであった。

     

     

     


     やや日も昇ってきて明るさを得た麓は、厳粛などといった雰囲気とは縁遠い場所であった。それはメガミの社があろうとも変わらない。あるいは祀られているハガネの気質のせいかもしれない、とサリヤは小さなメガミが力強く頷く姿にそう思った。

     

    「なんとかいけそうでよかった。結構久々だから、もっとダメになってたらどうしようかと思ってた」
    「ジゼンに、調べたのデハ?」
    「実際に見ると、やっぱり安心するから。本当は、最後までうまくいくか分かんないんだけど……」

     

     ぐ、とハガネの手が握りしめられる。
     そして迷いを断ち切るように、

     

    「ううん、こんなこと言ってらんないよね。あたし、頑張るよ! みんなのためにも!」

     

     宣言したハガネの気概に満ちた笑みに、ジュリアとサリヤも深く頷く。
     それからジュリアの手をとったハガネを受けて、サリヤは手袋を嵌め直すと、

     

    「では、私は見張りに立ってきます」
    「怪しいヒト、ゼッタイ通すダメですよ!」
    「分かっています。ハガネちゃんの安全は――……?」

     

     ジュリアへの返答を区切るサリヤ。何かを耳にしたようで、口元で人差し指を立てながら神経を尖らせて辺りを見渡す。同時、社の脇に停めたヴィーナの位置を確かめつつ、音源と思われる森の出口から二人を背中に庇うよう立ち位置を変えた。

     

     次第に、気のせいで済まされるように微かな、足が土と砂利を噛む音が近づいてくる。林道を登ってくる人間が間違いなくいることは、疎いジュリアにも理解できた。旅程が順調だったおかげで図らずも遠いものとなっていた、闘争に身を置いているという事実が、彼女にハガネの細腕を掴ませる。
     もうじき姿を見せる――そう、サリヤが腰の物入れに手をかけたときだった。

     

    「ふーぅ……! 休みなしは、流石に、いい運動になるな……!」

     

     それは、落ち着いた雰囲気の青年の声であった。
     敵意もない。害意もない。ただ、ここまで歩いてきたことで生じた身体の火照りを、目的地に到着した達成感に転じさせているような、純粋な喜びを誰にもなく訴えていた。
     羽織った革の外套はあちらこちらが土に汚れており、肩に載っていた枝葉は彼の手に払われる。その下の狩衣もまさかここまでの山歩きに連れ回されるとは思っていなかったのか、随分とくたびれている。

     

     その男は、眼鏡を外し顔の汗を拭ってから視線を彷徨わせると、サリヤたちを認めて近づいてきた。
     揺れる外套の中に覗くのは、長く伸びた爪を持つ武器。
     けれどサリヤは、その物騒な得物に対して全身の力を抜いた。
     学者然とした彼は一同に会釈しつつ、口端に笑みを乗せてこう言った。

     

    「お久しぶりです、ジュリアさん、サリヤさん」
    「サーキ……!」

     

     サリヤを他所に飛び出していったジュリアは、遠慮することなく思い切り彼の元に飛び込んだ。彼は自分よりむしろ若干背の高いジュリアをなんとか受け止めて着地させると、冷静に一歩下がってサリヤへ苦笑いを見せた。
     佐伯識典。サリヤたちが一時命運を共にした学者である。
     ジュリアに掴まれた手を振り回され、再会の感動を表現させられている佐伯に、サリヤは困惑しながら、

     

    「お、お久しぶり、です……」
    「驚かせてしまって申し訳ない。ですが、お元気そうで何より。あれからもお二人のことが気がかりでならなかったのですよ」
    「はあ……それは、どうも。サエキさんもお怪我の具合は……大丈夫そうですね」
    「ええ、おかげさまで。最近ライラ様が遠く感じられていたものですから、ここに来るまでも少々森を駆けてきたところなのですよ」

     

     ははは、と笑い飛ばす佐伯に、あはは、と愛想笑いを浮かべるサリヤ。
     彼女とて、ジュリアほどではないにしろ恩人との再会は喜ばしい。佐伯はこの地で数少ないサリヤたちの協力者の一人である。連絡先を持たされたのに、こちらから行く間もなく再会してしまったことに僅かながら引け目を感じる程度には、サリヤもこの意外な再会を嬉しく思っていた。
     けれど、

     

    「あの……どうしてサエキさんが、こちらに?」

     

     どの感情よりも、サリヤはその戸惑いが先に立ってしまって仕方がなかった。
     街道でも行商路でもないここが、用がなければ来ることはない場所であることは、出発する前から分かっていたことだ。
     ジュリアに手を離させた佐伯は、ジュリアとサリヤを共に視界に入れながら、偶然というには出来すぎているこの再会の理由を答える。

     

    「皆さんをお手伝いするためです」
    「……!」
    「オボロ様たちとの繋がりがあるもので。どうやら反撃の手を進めているとのことで、その要請を受け、協力させていただこうと急ぎやってきた次第です」

     

     突然の助っ人宣言。素直に受け取るのであれば、またとない話である。
     だが、

     

    「…………」

     

     ジュリアとサリヤは、佐伯の説明に息を呑んでいた。
     彼女たちの作戦行動が水面下のものであることは、打ち合わせ中に何度も確認したことだ。瑞泉側に出鼻をくじかれることは避けねばならなかったし、動向を察知されるだけでも致命に近い痛手となる。
     そのために選択した少数精鋭という前提を鑑みれば、いかに恩人たる佐伯であっても『事前に知らされていない援軍』に忌避感を覚えるのは当然のことだった。

     

     ちら、とジュリアがサリヤを窺う。
     彼女は佐伯に、恐る恐るこう訊ねた。

     

    「『水面揺らすは』……?」

     

     それは、もしものときのために教えられていた符丁。
     本当にオボロからもたらされた援軍なのであれば、返し方を知っているはずである。
     果たして口を開いた佐伯は、小さく笑ってから返答する。

     

    「『風雨切り裂く鳶の羽根』」

     

     その答えが出た瞬間、ジュリアとサリヤの口から、盛大なため息が漏れる。
     もちろん、安堵の意味でだ。
     その答えは、確かに佐伯が正式な援軍であると証明していた。

     

    「キンチョウしました……」
    「疑いたくはなかったんですけど……ごめんなさい」

     

     詫びるサリヤに佐伯は笑顔になって、

     

    「とんでもない! 当然のことをしただけじゃありませんか。私は、貴女がたが重責を負っていることも知っています。ならば秤にかけられたとて、快く応えこそすれ、責める理由がどこにあるというのですか」
    「そう言っていただけると助かります。ここまで順調だったので、ちょっとびっくりしてしまって……オボロ様も言ってくれればよかったのに」

     

     張り詰めていた空気も、一転穏やかなものへ。
     仲間が増えたことで、サリヤはまず情報を共有しようとか、どう手伝ってもらうのがいいのか、そもそも今どれくらい戦えるのかだとか、作戦を遂行するにあたってどうするべきか、いい意味で検討を始めていた。

     

     が、

     

    「ねえ」
    「……?」

     

     くい、と後ろからサリヤの裾が引っ張られる。
     そういえば、とサリヤは、佐伯が現れて以来ハガネが一言も発していないことに気づいた。初対面だし背中に隠れているだろうか、と脳裏をよぎるが、振り返ったサリヤは佐伯のことを紹介しようとして、出かかった言葉を飲み込まざるを得なかった。

     

     じっ、と。
     佐伯のことを見つめるハガネは、子供が人見知りをしていると表現するにはあまりに隔意が剥き出しになっていた。
     不安、警戒心、さらには不信感が、そこにはある。
     そしてサリヤは、ハガネが背中に隠れて己を盾にしているというのが自惚れであり、実際はその逆――ハガネに心配されているのだと悟ることになる。

     

    「この人、嘘ついてる」

     

     メガミの警告によって、場は、再び疑心の渦に飲み込まれたのであった。

     

     

     


     サリヤ・ソルアリア・ラーナーク、ジュリア・ヴェラシヤ・クラーヴォ、そしてハガネ。
     彼女らの目指していたのは、ハガネの社を抱えるひとつの山であった。

     そこにやってきたのは意外にも佐伯識典。死線を共に潜った縁は、こうして再び交わることと相成った。
     しかしそれは、どうにもすべてが円満にとはいかないようだね。はてさて、どうしたものかな?

     

    語り:カナヱ
    『桜降代之戦絵巻 第五巻』より
    作:五十嵐月夜  原案:BakaFire  挿絵:TOKIAME

     

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    桜降る代のゆるい午後2:第12回

    2018.04.26 Thursday

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      ゆるい午後シーズン2は、デジタルゲーム版のメガミ紹介も兼ねているぞ!

      デジタルゲーム版も併せてよろしくよろしく。

       

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      新たなメガミと自然に適合

      2018.04.25 Wednesday

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         こんにちは、BakaFireです。今週は一週間連続更新による、大ニュース期間を目指して更新中でございます。まず月曜日は第二回全国大会のレポートを掲載し火曜日にはBakaFire Partyのメインページを更新し、当日の頒布物一覧を公開いたしました。
         
         火曜日の更新は少しばかり物足りないものかもしれませんがご安心を。火曜日の主役は私どもではありません。様々なメディア様よりゲームマーケットに関する速報をお届け頂いたのです。
         
         そしてそこでは基本セット、達人セットの簡単な説明、ゲームマーケットで行われる様々なステージイベントの紹介(ゲストとしてお越しいただく声優の方々も発表いたしました!)、センキ様作成の本作のサプライ、そして「ある一柱」を紹介いたしました。
         
         ええ、本日の主役はその一柱です。まだ記事をお読みでない方は、お時間が許せばぜひとも、お好みのメディアよりご覧ください。そちらだけのプレビューカードもありますよ。
         
         4Gamer様
         インサイド様
         Gamer様
         電撃オンライン様

         

         ご覧いただいたか、あるいは残念ながら時間がないのであればお進みください。

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

         

        風よ、雷よ、鳴り響け!

         

         そう、『新幕』で初登場となる新たなメガミ、ライラのお目見えです(『新幕』について初耳の方は、こちらの記事ご覧ください)

         

         そしてプレビューカードには奇妙なテキストが書かれています。「風神ゲージ」と「雷神ゲージ」。ライラはこれらのゲージを0から上げていくことで次第にギアを上げ、強力になっていくメガミなのです。
         
         それでは、どのようにしてゲージを上げるのでしょうか。
         
         ライラはご覧の通り柔軟にして俊敏。獣の如き強さを持ちます。しかし彼女は自然の力を借り、風と雷を呼び起こすシャーマンのような存在でもあるのです。
         
         自然の力を借りるにはどうすればよいか。その方法は自然に従うことにあります。本作において自然に従うとは、本作のゲームとしての構造に従うことを指します。では構造とは?
         
         桜花決闘―「間合を合わせて攻撃すること」でしょうか。確かにライラはそういう気質を持ち、その意味でも自然に従っていますが、今回はそういう話ではありません。眼前構築―「相手を見てからデッキを組むこと」でしょうか。確かに重要な構造ですが、今回は違います。
         
         では、双掌繚乱―「2柱のメガミを組み合わせること」でしょうか。その通りです! ゲージを上げる条件は「他のメガミのカードを使用すること」なのです。2柱の力を混ぜ合わせることでこそ陰陽は廻り、自然は活性化します。さあ、メガミタロットをご覧いただきましょう!
         


         


         手順はこうです。他のメガミのカードを使用するとそれは帯電状態という特殊な状態になります。とはいえ、何か特別な措置は必要ありません。単に捨て札(あるいは付与札か、使用済の切札)に置けばよいのです。その上でそのカードを横向きにすることで、風神ゲージと雷神ゲージのうち、望んだ方のゲージを上げられます。
         
         少しばかり迂遠な処理であり、違和感を感じた方もいらっしゃるかもしれません。しかしこれは全て、プレイの快適さを目的に設計されています。説明しましょう。
         
         ライラはもともと、デジタルゲーム版での新しいメガミとしてデザインが開始しました。その上で、アナログゲーム版でも『新幕』で登場させるべきなので、そういった予定で進めるように決定します。この時点では単に「他のメガミのカードを使用したらどちらかのゲージを1上げられる」としていました(デジタルゲーム版ではアナログゲーム版と処理が異なり、この通りの処理になっています)。
         
         しかしアナログゲーム版に限り無視できない問題が生まれました。悲しいかな、人間は処理を忘れてしまうのです。ゲージの上げ忘れが、それこそバランス調整チームに所属するような熟練したプレイヤーの間でも多発してしまいました。
         
         この処理忘れは重大な問題です。処理の忘れと言えば、ユキヒで傘の開閉を行い忘れてしまうのもまたよくあることですが、これについては傘の開閉を敢えて行わないことにも意味があるため、ブラフとして問題なく働きます。処理を忘れても、涼しい顔をしていればいいのです。
         
         しかしゲージの上げ忘れはそうではありません。これは得られるはずの利益を単純に失う行為であり、さらにそのミスは対戦相手に直ちに伝わるのです。ゆえにこのミスは行ったプレイヤーに対して、恥ずかしく、そして不愉快な感情を引き起こしてしまいます。
         
         そこで私どもはゲージを後からでも上げられるようにしたのです。ゲージを上げられるタイミングはここでは明記しませんが、不当でなく、それでいて不自由さを感じないように調整されています。そして全く面倒ではありません。ご安心ください。
         
         
         そして風神ゲージと雷神ゲージは実にワクワクするような体験を約束いたします。メディア様の記事でのプレビューカードは2つのゲージをバランスよく上げることを求めますが、どちらかに特化して上げる戦略も存在します。「呼び声」と「天雷召喚陣」をご覧ください!
         


         


         本日はライラに関するルールとカード2種を紹介いたしました。ゲージのどちらをどれだけ上げるか、そしてそのために2柱のカードをどういった比率で混ぜ合わせるか。ステータス振りの機微をお楽しみいただければ幸いです。
         
         それでは明日、またお会いしましょう!
         

        第二回全国大会『第二幕大決戦』レポート

        2018.04.23 Monday

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           こんにちは、BakaFireです。時が流れるのは本当に早いもので、気付けば4月も下旬へと差し掛かり、ゲームマーケットまで残すところ2週間となりました。今週は毎日、何かしらの更新を予定しておりますので、ご期待くださいませ。
           
           初日となる本日は、第2回全国大会「第二幕大決戦」のレポートをお届けいたしましょう。
           
           本来は1週間ほど前に書きたかったのですが、思った以上のルールブックの作業量が多かったことと、突然台湾への出張を行うことになったため、本日の更新となってしまいました。お待たせして申し訳ありませんが、ご容赦ください。
           
           さて、レポートに入る前に、簡単に経緯を説明しておきましょう。半年ほど昔、本作が一周年を迎えたころの話です。その頃に私どもは記念企画の一環として、2017年7月に本作初となる大規模イベント「全国大会」を開催しました。これは同時に『第壱拡張』環境の総決算でもありました。さらに時は流れて『第弐拡張』『第二幕決定版』環境では10月末に名古屋で大規模イベントが開かれ、そちらで決算がなされました。
           
           そして今回です。12月に『第参拡張』が発売し、もはや目の前となった2018年5月には『新幕』が発売します。ならば当然『第参拡張』、そして『第二幕』シリーズ全体についてのひとつの決算を行う必要があります。ならば今こそ再び、全国大会をやるべきではないでしょうか。
           
           こうして2018年4月7日、第二回となる全国大会は開催されたのです!

          会場遠景。多数のご参加ありがとうございます!
           


          多くの地方での広がりに深く感謝!

           

           さて、本戦のレポートに入りたいところですが、その前に予選の簡単なレポートを通し、お礼を伝えさせてください。全国各地での本作の広がりについてです。
           
           大規模イベントを関東圏だけの閉じたものとするのではなく、より多くの地方が楽しく参加できるものとするために、今回も多数の地方で予選を行わせて頂きました。北海道、東北、関東、中部、関西、中国、九州、そして沖縄。ほぼすべての地域で予選が開かれ、その全ての予選が盛況だったのです。

           

           予選を取り仕切ってくださった各地方の主催の皆様には改めてお礼を申し上げると共に、地方にこれだけのコミュニティを広げて頂いたことを深く感謝しております。

           

           そして私もこれらの地方に伺い、予選の様子を拝見させて頂きました。もともと私としましては関東だけでなく、多くの地方で盛り上げていきたいという想いより、定期的に地方へとお邪魔させて頂いていました。すでに北海道、名古屋、大阪には回ったため、今回の予選では新潟と福岡へと伺いました(どちらも古くから大会を定期的に開いていただいていたため、一度お伺いしたかったのです)。

           

           結果として、どちらの大会も大いに盛り上がりました。特に、前回の全国大会を踏まえ、自らの地方の躍進を掲げる地方としての熱さは本当に素晴らしく、私も本戦に向けてテンションが上がり、わくわくが止まりませんでした。
           
           改めて、来訪を温かくお迎え頂き、イベントを主催して頂いた新潟のbikuさん、福岡のJUNさんにはこちらにてお礼申し上げます。両地方で今のコミュニティがあるのは、お二人を中心とした各地方の皆様のおかげです。重ね重ね、ありがとうございます!
           
           今回の特徴を他にも挙げるならば、他の地方からの遠征も盛んに行われました。私としては地方間での交流が盛んになるという点から見て、この流れを好ましく思っております。全国大会というお祭りを通し、本作によるコミュニティがより広がり、魅力的なものとなったのであれば、これ以上の喜びはありません。

           


          さあ、いよいよ本戦の時間です!

           

           それでは本番です。本戦のレポートに移りましょう。本戦への参加者は前回を大きく超え、実に70名となりました。これは驚くべき出席率であり、遠方からご参加いただいた皆様には感謝の言葉以外ありません。
           
           あまりに出席率が良いために、イエローサブマリン様でのテーブルを本当に限界まで使うことになりました。一応、全員出席でもなんとかなるよう手はずを整えていましたが、まさかこれほどとは思わなかったのです。本当に、嬉しい限りです。

           

          会場受付。地域別のレコードシートが用意されたほか、TOKIAME先生描き下ろしのヒミカペーパーも登場です!

           

          さらに、全ての参加者への名札が、大阪大会主催の珊瑚さん主導の下作成されました。ありがとうございます!

           


          今回も1回戦から激闘! そして下克上!

           

           名古屋の大規模大会で、今の環境はこれまでで最良と述べました。それでは、今回はどうだったのでしょうか。結論としては、依然として最良であるとお伝えしてよいでしょう。多様な組み合わせが変わらず見られ、三拾一捨ゆえに相性差も緩和され、結果として熱い戦いへと繋がったのです。

           

           ウツロとホノカも新たな角度をもたらし、11柱の環境を13柱の環境へと広げたという点について成功と言えるでしょう。勿論、2回の修正を必要としてしまった点は反省すべきですが、今回のイベントに間に合った点は安心しております。
           
           そして激闘は1回戦からすさまじいものでした。今回の1回戦を一言で言うならば、下克上の1回戦と言えるでしょう。
           
           ある1卓ではカリンさんとさんろさんの戦いが繰り広げられていました。カリンさんは第1回全国大会優勝者にして、関東最強の銃使いです。対するさんろさんは『第弐拡張』リリース後、関西のコミュニティをヒミカ/サリヤで騒がせていたのが記憶に残っています。そんなさんろさんが持ち込んだのは、ヒミカへのメタ性能の高い3柱サイネ/チカゲ/サリヤでした。ヒミカへの理解が高いプレイヤーが対策を行う。その前には、前回優勝者と言えど膝をつかずにはいられませんでした。
           
           次の1卓では舞茸さんとのわさんが地獄のコントロール対決を繰り広げています。舞茸さんはコントロールの名手にして第1回全国大会準優勝者です。対するのわさんは『第参拡張』リリース後にウツロへの極めて高い愛着を示し、実力を伸ばしたプレイヤーです。この戦いを制したのはのわさんでした。
           
           次はそねさんとtotさんの対決です。そねさんは名古屋大規模大会の準優勝者にして関西の強豪。totさんは第一幕ランキング1位、そして今は東北の強豪です。そしてこの2人は名古屋大規模でも対決しており、その時に勝利したのはそねさんでした。そして今回も激戦を繰り広げ、今度はtotさんがリベンジを果たすことになりました。
           
           こうして、これまでの大規模大会の優勝者、準優勝者が軒並み破れるという波乱の幕開けとなりました。唯一、名古屋大規模の優勝者であるまやんさんだけは勝利し、2回戦に駒を進めます。

           

          1回戦から激闘の連続!


          戦いの末に、ベスト9決定!

           

           2回戦、3回戦もまた激闘の連続でした。どの卓を見ても同じ組み合わせはほとんどなく、13柱全てのメガミがせめぎ合い、しのぎを削っています。ところどころで叫びが上がり、ガッツポーズが空気を震わせる。あまりにも熱い世界がここにありました。
           
           先程名前を挙げたtotさんも、関東の強豪かよーださんに敗れ、同じくのわさんも関西の強豪きくしょーさんに敗れることになります。この場にいるプレイヤーは全員強豪。楽な戦いはないのです。
           
           そして3回戦が終わり、この時点で全勝のプレイヤーは9名に絞られました。
           
           4回戦。ひでなりさんとまやんさん、とりすたんさんときくしょーさん、さんろさんとユー子さん、グリバーさんとうそだといってよ、バーニィングスチームさん(読みづらいかもしれませんが、どこを区切ったものか困ったので最後までこれで行きます。誠に申し訳ございません)が激突し、かよーださんが階段マッチを戦うことになりました。

           

          TOKIAME先生謹製の、突発手書き看板も登場!

           

          公式グッズのメガミタロットスタンドを使用して頂いた方もいらっしゃいました!

           

          こ、これは一体……? ジグソーパズルボードの登場です! これで持ち運びも完璧! ホントかな?

           


          4回戦! 怪人トコシンクル男の恐怖!

           

           4回戦の全勝卓はどれも熱い戦いでした。しかし私の目はあるひとつの戦いに奪われてしまいました。ええ、余りにもその戦いは異様だったのです。そこには帽子の三方向にトコヨ、シンラ、クルルのちびメガミを貼りつけた怪人トコシンクル男こと、グリバーさんが座っていました。
           
           シンラ/クルルを宿す彼の動きは端的に言うなら意味不明でした。例えば、一切攻撃しないのに「天地反駁」を貼ったりという具合です。しかし、相対するうそだといってよ、バーニィングスチームさんもさすがの実力者です。彼もまた山札が残っているのに、再構成を行い始めたのです。それも毎ターン!
           
           結果として、そこから得たフレアで切札を叩き付け、うそだといってよ、バーニィングスチームさんの圧勝となりました。しかし油断しなかったのは正解でした。もし下手にターンを渡していたら、でゅーぷりぎあ(あくせらー)、とるねーど、神渉装置:枢式、でゅーぷりぎあ、りげいなー、神渉装置:枢式から、2発の「天音揺波の底力」を叩き込まれ、彼は肉塊になっていたのですから。
           
           グリバーさんの組んでいたデッキは後から聞いても恐ろしいものでした。相手が攻撃しなかったら「くるるーん」を撃てないので何もできず、相手が「月影落」も「天音揺波の底力」も入れていなければ、そもそも勝利手段を失うのです。このようなデッキを全国全勝卓で組む。これこそが狂人の所業です。
           
           我々は頭のおかしい科学者が前から歩いてきたら撲殺しなくてはならない。そのような教訓を得たのは間違いないでしょう。
           
           
          5回戦! 決勝進出者がついに決定!

           

           こうして4回戦が終わり、全勝は残り5名。うそだといってよ、バーニィングスチームさんとまやんさん、さんろさんとかよーださん、そして階段ではとりすたんさんとbikuさんが戦います。今大会では4勝1敗から豪華賞品が出るため、階段での戦いも当然熱いものになります。
           
           まずはうそだといってよ、バーニィングスチームさんとまやんさんの対決です。三拾一捨の結果、うそだといってよ、バーニィングスチームさんはユリナ/ヒミカ、まやんさんはユキヒ/サリヤを宿します。

           

           うそだといってよ、バーニィングスチームさんがフルバーストで先制すれば、まやんさんは中距離から苛烈なビートで攻め立てます。早期からライフを削り合う激しいゲーム。一瞬の油断は死を招きます。
           
           そして残りライフが2対3。うそだといってよ、バーニィングスチームさんは「スカーレットイマジン」を起点にしたコンボでリーサルを狙います。しかしまやんさんは冷静です。「Turbo Switch」で要点を潰し、ライフを1残しました。そして返しにワンクッション置き、溜めたリソースから「ゆらりび」を打ち込み決着! まやんさんが決勝へと進むことになりました。
           
           もう一方では三拾一捨の結果、さんろさんがサイネ/チカゲを、かよーださんがユリナ/トコヨを宿すことになりました。こちらは対照的に静かな立ち上がり。さんろさんが多数の毒カードを送りかよーださんを苦しめるも、かよーださんも丁寧に「千歳ノ鳥」でフレアを無駄にせずアドバンテージを取り、毒を毒袋へと返します。
           
           お互い決定打のないまま、3/1の攻撃を当て、じりじりとライフが削れていく展開です。しかしこの展開で強いのは「無窮ノ風」や「要返し」を有するトコヨです。かよーださんがリードを広げていきます。
           
           そこで機を見定め、さんろさんは攻撃を仕掛け、かよーださん「要返し」の機会を潰します。これはかよーださんは苦しくなったように見えました。しかしその返しで、かよーださんはこれまで見せていなかった「居合」を振り、これが決定打となります。かよーださんが見事、決勝進出を果たしました。さんろさんは「居合」と「要返し」の両立ではないと読んだとのことですが、今回は裏目となりました。

           

           最後に階段卓であるとりすたんさんとbikuさんの対決はbikuさんが制し、階段は崩れました。しかし申し訳ないながら、他2戦を集中して同時に見るのが限界であったため、メモを残せておらず、こちらの試合内容はあまり記録できておりませんでした。
           
           お詫びも込め、とりすたんさんを紹介するとともに、こちらでお礼の言葉を伝えさせて頂きます。とりすたんさんは関西のプレイヤーで、親子で本作を遊ばれているとのことです。私自身が、父親と『マジック・ザ・ギャザリング』を遊んで育ったこともあり、本作がこのような親子共通の遊びとなっていることを心から嬉しく思います。遊んで頂き、本当にありがとうございます。

           

          (bikuさんのご協力もあり、リーサルあたりの記録が見つけられましたので、レポートを追加いたします)

           

           とりすたんさんはトコヨ/オボロ、bikuさんはオボロ/ユキヒを宿す試合で両者ライフを削り合い最終ターンで両者ライフ1。bikuさんが「はらりゆき」でリーサルを取ろうとするも、対するとりすたんさんは「鳶影」から「梳流し」で逆リーサルを狙います。しかしbikuさんはここに「ひきあし」で対応。間合5にすれば「梳流し」は無効ですが「はらりゆき」は有効です。これによってとりすたんさんのオーラを全て削り取り、追撃の「鋼糸」で止めを刺し、bikuさんの勝利となりました!

           

           この最終ターンについては私も見ていたため、間違いないものです。しかし熱い展開に見入ったばかりに、うっかりメモを残し忘れてしまいました。深く反省いたします。

           


          今回は大発生大会もマジでヤバイ!

           

           さて、それでは決勝……と行きたいところですが、その前に少しばかり閑話休題といきましょう。

           

           ここまでの全国大会本戦は8階のイエローサブマリン秋葉原RPGショップ様にて行われていました。しかし、それだけではありません。7階のマジッカーズ☆ハイパーアリーナ様ではサイドイベントである超・大発生大会が開かれていたのです。
           
           ええ、もちろんただの大発生大会ではありませんとも! 『祭札』収録の大発生カードに6種類の大発生カードが追加され、よりクレイジーで混沌とした戦いをお楽しみいただけるのです。
           
           こちらについては私が担当しておりませんでしたので、伝え聞いた範囲でのレポートとなりますが、『「陰陽大反転」固定、「気脈ぱにっく」、「虚魚さんが見てる」ですべてが反転した試合』『決勝はお互いが合意してメガミを完全ランダム決定』など、前回に負けない狂気の戦いとなったようです。
           
           その激闘を征し、見事4試合全勝を果たしたのはねぎさんとメル冥華さんの2名でした。おめでとうございます!

           

          狂気の戦いを見守るのは前回チャンプ『わちゃわちゃの神』ちずなさんご持参の前回看板です。


          決勝! 頂点を決める戦い!

           

           いよいよ決勝です。5回戦全てで勝利し、決勝の舞台へと上がったのはまやんさんとかよーださんの2名となりました。
           
           まやんさんは第一回全国大会の予選を通し、名古屋でのコミュニティが形成されてから頭角を現した中部の強豪です。そして何よりも名古屋大規模大会の優勝者でもあります。果たして今回も勝利し、まさかの二連覇を成し遂げるのでしょうか。
           
           かよーださんは第二幕の初期から本作を始めて頂き、大会常連にして関東の一部大会の主催でもあります。今回は神奈川予選での大敗からリベンジを誓い、仙台で代表の座を勝ち取り、この場まで勝ち上がってきました。
           
           そして二人は特設された決勝ステージへと上ります。
           

          月見里一さん作成の「完成版」光る桜花結晶&造花結晶と、光るぽわぽわちゃんが結晶を見守ります。

           

          まやんさんとかよーださん。決勝を戦う二人が着席しました。 

           

          戦いは特設スクリーンで上映されました。


           まやんさんの3柱はユリナ/ユキヒ/サリヤ、かよーださんの3柱はユリナ/トコヨ/シンラです。そして三拾一捨の結果、まやんさんはユリナ/サリヤを、かよーださんはユリナ/シンラを宿すことになりました。
           
           ユリナハーフミラーらしく、序盤は静かな立ち上がりです。基本動作を繰り返し、お互い少しずつリソースを溜め、近づいていきます。
           
           先制攻撃を仕掛けたのはかよーださんでした。「立論」の広い間合を活用して山札を2枚削り、約0.3ライフ分のアドバンテージで先制します。しかしまやんさんも負けていません。返しの「斬」で1ライフを返し、かよーださんの「斬」は「Turbo Switch」で躱します。さらに「圧気」を成功させ、「Shield Charge」でアドバンテージを取りました。ライフはまやんさん7、かよーださん5です。
           
           その後の競り合いも有利に進め、再び「圧気」を狙います。しかし今回は上手くいきません。かよーださんは「居合」で痛烈に反撃し、「圧気」を失敗させます。ライフはまやんさん4、かよーださん5となります。
           
           その後の攻め合いを経てライフがお互い3点となったところでかよーださんが仕掛けます。「圧気」を貼り、「引用」からまやんさんの「Shield Charge」を奪います。「圧気」を守りつつも攻める。見事な一手と言えるでしょう。
           
           しかしその後のまやんさんのドロー、そして冷静な攻めはそれを上回りました。「一閃」から入り、それをオーラで受けたのを見てからの素打ち「浦波嵐」から「月影落」! かよーださんの3ライフを一撃で奪い、反撃のタイミングを与えません! 決着です!
           
           そうじて、まやんさんの「圧気」を中心とした攻めにより、相手に余裕を与えない立ち回りが上手く嵌った試合となりました。かよーださんの宿すユリナ/シンラは「天地反駁」を用いた強烈なコンボを持ちますが、苛烈な攻めで付与札を貼るチャンスを与えませんでした。まやんさんの見事な立ち回りが光った試合と言えるでしょう。

           


          事変明けて、そして次は?

           

           こうして長い戦いは終わり、見事にまやんさんが優勝となりました。まやんさんは前回の名古屋大規模に続き、2連覇となります。おめでとうございます! 果たして次の大規模大会では、まやんさんを止めるプレイヤーは現れるのでしょうか?
           
           まやんさんには優勝掛軸、TOKIAME先生描き下ろしの色紙をはじめとした様々な賞品が贈られました。
           
           さらに、全国大会では優勝者、準優勝者はそれぞれ賞品の色紙について自分のリクエストしたメガミに、リクエストしたシチュエーションのイラストを描いていただけます。今回は準優勝のかよーださんは「可愛いものを愛でるトコヨ」、優勝のまやんさんは「日常的なウツロ」でした。それぞれ、どのような色紙になったかは以下の写真をご覧ください!

           

          翌日のかよーださん主催で開かれたお疲れ様会で撮影された色紙。何か1枚多くない?

           

          入賞者集合写真。優勝賞品の掛け軸と共に。新幹線の時間などの都合で早く帰らなければならなかった方は、申し訳ないながら映っていません。

          ※ マスクされた方に囲まれると異様な空気になるとわかったので、BakaFireにもマスクしておくことにしました。

           

           こうして優勝を果たしたまやんさんですが、その活躍はこれからも続いていくことでしょう。その第一歩として、第1回全国大会で優勝したカリンさんとのエキシビジョンマッチを『新幕』にて行わせて頂くことになりました。
           
           舞台はゲームマーケット2018春、エリア8「BakaFire Party」のステージイベントのうち、5月6日(日)にて行わせて頂きます。時間は13時か14時ごろの見込みです。覇者たちの新たな第一歩に、ぜひともご括目ください!

           

           

          第二幕大決戦

           

          優勝
          まやん

          ユリナ/ユキヒ/サリヤ

           

          準優勝
          かよーだ

          ユリナ/トコヨ/シンラ

           

          上位賞(4-1)

          うそだといってよ、バーニィングスチーム
          ユリナ/ヒミカ/ユキヒ

           

          グリバー
          トコヨ/シンラ/クルル

           

          さんろ
          サイネ/チカゲ/サリヤ

           

          のわ
          オボロ/ユキヒ/ウツロ

           

          きくしょー
          ユリナ/シンラ/サイネ

           

          とりすたん
          ユリナ/トコヨ/オボロ

           

          biku
          ヒミカ/オボロ/ユキヒ

           

          ルミニエラ
          トコヨ/サイネ/クルル

           

          トクP
          ユリナ/トコヨ/シンラ

           

          ぷよまん通
          ユリナ/トコヨ/シンラ

           

          たひてふ
          オボロ/サイネ/サリヤ

           

          そね
          ヒミカ/ユキヒ/ウツロ

           

          ※ 3位以降の順番はソルコフに応じた順位に従っています。

           


          メタレポートのお時間ざーます

           

           今大会もまた多様な構築が見られ、こと三拾一捨の環境として依然として良好です。データとしてメガミの使用状況と、上位率(4-1以上)をご覧いただきましょう。

           

          使用メガミ一覧

           

          ユリナ/トコヨ/オボロ    4
          ユリナ/トコヨ/ユキヒ    3
          ユリナ/トコヨ/シンラ    3
          ユリナ/トコヨ/ホノカ    1
          ユリナ/オボロ/ユキヒ    4
          ユリナ/オボロ/シンラ    1
          ユリナ/オボロ/サイネ    1
          ユリナ/オボロ/ハガネ    1
          ユリナ/オボロ/ウツロ    1
          ユリナ/オボロ/ホノカ    1
          ユリナ/ユキヒ/サリヤ    3
          ユリナ/シンラ/サイネ    3
          ユリナ/サイネ/サリヤ    1
          ヒミカ/オボロ/ユキヒ    1
          ヒミカ/オボロ/サイネ    2
          ヒミカ/ユキヒ/サイネ    1
          ヒミカ/ユキヒ/チカゲ    1
          ヒミカ/ユキヒ/ウツロ    1
          ヒミカ/シンラ/サイネ    1
          ヒミカ/サイネ/クルル    1
          ヒミカ/サイネ/チカゲ    1
          ヒミカ/チカゲ/クルル    1
          ヒミカ/クルル/ウツロ    1
          ヒミカ/サリヤ/ホノカ    1
          トコヨ/ユキヒ/ウツロ    1
          トコヨ/オボロ/ハガネ    1
          トコヨ/シンラ/サイネ    1
          トコヨ/シンラ/クルル    3
          トコヨ/サイネ/クルル    2
          トコヨ/サイネ/サリヤ    1
          トコヨ/サイネ/ホノカ    1
          オボロ/ユキヒ/サイネ    1
          オボロ/ユキヒ/サリヤ    1
          オボロ/ユキヒ/ウツロ    1
          オボロ/サイネ/チカゲ    2
          オボロ/サイネ/サリヤ    1
          オボロ/クルル/サリヤ    1
          オボロ/クルル/ウツロ    1
          ユキヒ/サイネ/ウツロ    1
          ユキヒ/ハガネ/クルル    1
          ユキヒ/チカゲ/サリヤ    1
          ユキヒ/チカゲ/ホノカ    1
          シンラ/サイネ/クルル    1
          シンラ/サイネ/サリヤ    1
          サイネ/チカゲ/サリヤ    3
          サイネ/クルル/サリヤ    1
          サイネ/クルル/ウツロ    1
          チカゲ/サリヤ/ホノカ    1

           

          メガミ使用率・上位率

           

          使用人数

          使用率

          上位人数 上位率
          ユリナ

          28

          40% 7 25%
          ヒミカ 13 19% 3 23%
          トコヨ 21 30% 6 28%
          オボロ 25 36% 4 16%
          ユキヒ 23 33% 5 22%
          シンラ 14 20% 5 36%
          サイネ 28 40% 4 14%
          ハガネ 3 4% 0 0%
          チカゲ 11 16% 1 9%
          クルル 14 20% 2 14%
          サリヤ 16 23% 3 19%
          ウツロ 8 11% 2 25%
          ホノカ 6 9% 0 0%

          上位率=上位人数÷使用人数×100(小数点以下四捨五入)

           

           最大勢力でも使用者は4名であり、また使用者が3名の組み合わせも多数あるため、具体的な組み合わせについて述べるのは避けておくことにします。
           
           メガミ単独の使用率を見るならば、ユリナ、サイネはどちらも軸としての活躍が見込めるために高い使用率を誇っているといえます。そのほか、高い攻撃性能のオボロ、優秀なサポート性能を持つトコヨ、さらに前回大規模で見直されたユキヒ、サリヤが高い使用率を誇っています。また、研究の進歩に従いシンラやクルルもその使用率を不気味に伸ばしています。

           


          今後の大規模イベントはどうなる?

           

           こうして『第二幕』の大規模イベントはひと段落となりました。しかし当然ですが、『新幕』となってからも、大規模イベントは開かれます。では、どのような形で開かれるべきでしょうか。

           

           私どもは考えた結果、今のやり方が上手くいっていると判断することにしました。つまり、「地方での大規模イベント」と、「全国で予選を行い、関東で本戦を行う全国大会」を交互に繰り返すのです。
           
           全国大会は魅力的ですが、予選の管理から運営まで含めると主催者、参加者共に少しばかり疲れてしまいます。また、本戦が東京で行われる以上、なんだかんだ言って関東中心のイベントであるのは間違いありません。ゆえに大規模イベントとしては2回に1回として、その合間には地方を舞台とした大規模大会を開くのです。
           
           では『新幕』最初の大規模大会はどうでしょうか? 『新幕』の拡張計画など、まだお話しできないところもございますが、今のところは7月下旬に大阪で開催できればと考えております。次回の大規模大会でも、奮ってご参加いただければ嬉しい限りです!

          もっと悪いことをしましょう

          2018.04.06 Friday

          0

             こんにちは、BakaFireです。先週の記事で『新幕』の第一報をお届けし、今週にも例外的な記事にてゲームマーケット2018春での出展内容の第一報をお届けしました。どちらも大きなお知らせですので、もしまだお読みでないのならば、是非とも先に読んでみてください。
             
             今回は『新幕』の第二報として、新たなボードとシンラの話をさせて頂きましょう。
             
             先日のゲームマーケット大阪で体験版を手に取った方の中には、ボードの左側に謎の物体があったことに気付いた方もいたかもしれません。そうです。ボードもよりボードゲームらしく、豪華で遊びやすい仕上がりとなるよう改良を行ったのです。ご覧ください。これが新しいボードです。
             
             


             お分かりいただけるでしょうか。左側にもジグソーが追加されており、ボードを拡張できるようになっているのです。どう使うのか? 計略ボード、ボードクローザー、それら全てが結合した姿をご覧ください。
             
             


             このボードのアイデアは、最初はサリヤのマシンタロットをボードにしたいというところから始まりました。タロットカードだとどこに置くのかが迷いやすいうえに、その上のトークンを動かす際に一緒に滑ってしまいがちです。そこで、十分な厚みと重さを持ったボードにして、本体のボードと結合できるようにしました。
             
             さらに嬉しいことに、このやり方には拡張性があります。サリヤのような特殊な要素を持つメガミであれば、このようなボードを1枚付属させればよいのです。ボードが広がりすぎてしまう心配もありません。自分側が宿すのは高々2柱ですからね。
             
             ではこの計略ボードは誰が使うのでしょうか。あなたならばお判りでしょう。そう、新たなシンラが用いるのです。シンラは11柱の中で唯一、『新幕』で特性が変化しました。このボードは新たな特性「計略」で使用するのです。
             
             少しばかりゲームデザインの話もしましょう。私どもは昔の特性「論壇」を小さな失敗と捉えています。魅力がないわけではありません。しかし「立論」では弱さの原因だったため取り除かれ、「引用」では意味はありますが論壇を使う必然性はなく、本当に魅力的なカードは「森羅判証」だけだと考えています。そして何よりも、「論壇」は概ね「機巧(付与)」です。
             
             そこで『新幕』に至るにあたり「論壇」は取り除き、シンラの新たな個性となる特性を加えることにしたのです。誤解しないでほしいのは、シンラが付与に注目するという個性は否定していないという点です。しかしそれは「森羅判証」を中心としたカードの効果で十分なのです。
             
             それではご覧ください。シンラの新たなメガミタロット、計略トークン、そして新たな「詭弁」をお見せしましょう。
             
             

             

             

             計略は秘密裏に企てられた陰謀を意味します。計略ボードは上側の枠が「使用」、下側の枠が「不使用」となっており、そこに計略トークンを裏向きで置いて使います。そして、計略を実行するカードを使用したらトークンを表向きにし、使用される効果を解決します。
             
             最大の特徴は、計略を実行したら、直ちに次の計略を準備しなければならないことです。つまり、次にどちらの効果が有効なのかは事前に判断しておかなくてはならないのです。一方で対戦相手にしてみれば、相手がどちらの計略を準備しているのかを読む必要があるとも言えるでしょう。
             
             もう一点。『第二幕』を遊んで頂いているのであれば、この「詭弁」がどう見てもおかしな強さをしているのはお判りでしょう。ご安心ください。これが『新幕』におけるカードパワーです。ライフの増加と離脱の追加(詳しくは『新幕』開発に関する記事にて)により、パワフルなカードを作れるようになりました(全力のように隙をさらすカードであればなおさらです)。『新幕』では本作の今の魅力を可能な限り残したうえで、より鮮烈な体験ができるようになるのです!
             
             
             本日はここまでとなります。次の更新は来週で、全国大会のレポートを予定しております。そう、明日はいよいよ全国大会の本戦です。サイドイベントはまだ席が空いておりますので、今からでも参戦は可能です。予選を通過されている方も、そうでない方も、あなたのご参加を心からお待ちしております!
             
            (クルル特集は早く書きたいのですが、まだ原稿が残っているのです。うぎごごご……)