『桜降る代に決闘を』の公式攻略ページはこちら!
『神座桜縁起 後篇』は劇場版をイメージした小説シリーズであり、完結済みです。眠る脅威と徒寄花を巡るメガミたちの決戦が描かれます。
戦いの決着を知りたい方におすすめです。
『桜降る代の神語り』『八葉鏡の徒桜』などで描かれた物語や設定を知っているとより楽しめる部分が多めです。
『神座桜縁起 前篇』は劇場版をイメージした小説シリーズであり、完結済みです。時を遡り、戦国時代へと流れついた夜山恋離の命運と、彼女が挑む旧き謎、そしてそこに隠された神座桜の縁起が描かれます。
残された謎を知りたい方におすすめです。
『桜降る代の神語り』『八葉鏡の徒桜』などで描かれた物語や設定を知っているとより楽しめる部分が多めです。
『八葉鏡の徒桜』は小説シリーズ第2弾であり、完結済みです。北の果てで目覚めた謎の少女ヤツハによる桜降る代の旅、数多のメガミたちにより紡がれる断章、そしてその果てに明かされる災厄と彼女の決意が描かれます。
現代の桜降る代や、そこで生きるメガミたちの活躍を楽しみたい方におすすめです。
『桜降る代の神語り』を先に読むとより楽しめる部分もありますが、こちらから読んでも問題ありません。
『桜降る代の神語り』は小説シリーズ第1弾であり、完結済みです。約二十年前の動乱――英雄・天音揺波がメガミ・ユリナに至るまで、そして桜降る代が訪れるまでの英雄譚が描かれます。
ユリナたちの来歴や桜降る代に至るまでの過去を知りたい方におすすめです。
『桜降る代の神語り』は書籍版もKADOKAWAのドラゴンノベルス様より発売中です。特典カードも付属しております。手に取っていただけると嬉しい限りです。
カード更新
禁止改訂
2020年6月禁止改定(季節戦改定)
2020年9月禁止改定(季節戦改定)
2020年12月禁止改定(季節戦改定)
2021年3月禁止改定(季節戦改定)
2021年6月禁止改定(起源戦改定)
2022年2月禁止改定(起源戦改定)
2022年8月禁止改定(起源戦改定)
2022年11月禁止改定(S8移行改定)
2023年2月禁止改定(起源戦改定)
2023年7月禁止改定(S8-2移行改定)
2023年8月禁止改定(起源戦改定)
2023年12月禁止改定(S9移行改定)
2024年2月禁止改定(起源戦改定)
次回の禁止改訂は3/01(月)を予定しております。
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『半歩先行く戦いを』
『双つその手に導きを』
シーズン1 作:hounori先生
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回
シーズン2 作:あまからするめ先生
第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
第ex1回 第ex2回 第ex3回 第ex4回 第ex5回 第ex6回
フルボイス1コマ漫画 ひとコマ 作:あまからするめ先生
その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7 その8 その9 その10 その11 その12
シーズン2は現在、不定期掲載中です。
ひとコマはだいたい1か月に1回くらいのペースで公開していきます。]]>
4月 桜花の大交流祭
まずは4月20日にシーズン9の大型イベントとして「桜花の大交流祭」が京都は仁和寺御室会館にて128人規模で開催されます。
こちらについて詳しくはすでに特設記事でお話ししている通りです。大会参加への多数のお申し込みに加え、私どもの予想を大幅に上回る合宿形式の参加をありがとうございます。少しでも良いイベントにできるよう全力を尽くしてまいりますので、よろしくお願いいたします。
4月下旬 メガミへの挑戦シリーズ再開
上述の通り3月末までは別の仕事で本作の動きは鈍くなっておりますが、4月からまたサイトの更新を再開していきます。計画している更新は幾つかありますが、メガミへの挑戦シリーズの連載再開をこちらにてまず告知いたします。
しかし申し訳ないのですが、このシリーズの連載を止めていた理由であるTOKIAME先生のスケジュールは変わらず厳しい状況です。そこで新規のイラストは用いない形での連載となります。ご理解、ご容赦を賜れれば幸いです。
5月 『玲瓏・異相譚』発売
先日の記事で告知した『玲瓏・異相譚』が発売されます。アナザー版メガミたちの切札をフルアートキラカードで収録し、さらにデジタルゲーム版の復刻イラストをボーナスカードで収録しております。詳しい収録カードは先日の記事をご覧ください。
おっと、折角ですのでこちらでもパッケージをご覧いただきましょう。
5-6月 オフライン/オンライン異相祭、2024春ノ陣
「桜花の大交流祭」に続くイベントのお知らせです。例年の祭における2024春ノ陣でございますが、今回は特殊な環境での開催となります。なにせ『玲瓏・異相譚』が発売されるのですから、そこに収録されるカードを使う機会が必要でしょう。
本イベントで使用できるのは全てのアナザー版メガミのみとなり、オリジン版のメガミは使用できません。あとは三拾一捨の32人規模で、オンラインとオフラインで開催されるなど例年と同様です。
イベントの特設記事と募集開始は「桜花の大交流祭」が終わり、私が京都から帰ってすぐを予定しております。もちろんいつも通り記事公開から募集開始まで2日の準備期間を取ります。日程は以下を予定しており、原則的には変更しません。
5月25日(土) オンライン異相祭、2024春ノ陣
discordサーバ上 32人シングルエリミネーション
6月2日(日) オフライン異相祭、2024春ノ陣
イエローサブマリン町田GAME SHOP 32人スイスドロー
6月 シーズン切り替え
現在進行中のシーズン9は本年6月に行われるカード更新にて切り替わります。ゲームマーケット2024春に私はBakaFire Partyとしては参加しませんので、更新はpdfによる更新となります。詳しい日程などは切り替えが近づいたら告知いたします。
7-8月 オフライン/オンライン起源祭、2024夏ノ陣
現在の起源戦環境の覇者を決める大会ももちろん開催いたします。例年通りの祭として起源祭、2024夏ノ陣となります。三拾一捨の32人規模で、オンラインとオフラインの両方があります。詳しい日程などは時期が近づいたら告知いたします。
2024年4月以降の賞品スケジュール
最後に賞品のスケジュールにつきまして告知を行います。まず、先日の禁止改定記事で告知しております通り、お気楽交流祭の追加参加賞はプロモーション集中力「カナヱ」に切り替わっております。こちらでご心配をおかけした全ての皆様にこの場にて改めてお詫び申し上げます。
続いて4月にプロモーションタロットが切り替わり、2024年4月から6月はプロモーションタロット「チカゲ」の復刻期間となります。
2024年4月賞品内容
起源戦優勝
完全戦優勝
お気楽交流祭追加参加賞
お気楽交流祭試合数賞品
続いて5月には完全戦のブラックキラカードが新たなカード「尸」に切り替わります。加えてお気楽交流祭の追加参加賞はゲームマーケット2023秋にて配布したプロモーション集中力「シスイ」に切り替わります。
2024年5-6月賞品内容
起源戦優勝
完全戦優勝
お気楽交流祭追加参加賞
お気楽交流祭試合数賞品
本日はここまでとなります。4月からのwebサイト更新、4月の大型イベント、新たな賞品、そしてそれ以降の様々な試みをお楽しみいただければ嬉しい限りです。
本日は次にあたる製品についてお知らせできればと思い、筆を執らせて頂きました。こちらの告知については本来は今月中ごろに掲載を想定していたいくつかの展望をまとめた記事で行う見込みでした。
しかし韓国語を出版しているKorea Boardgames様と打ち合わせた結果、韓国ではこのタイミングでの告知が望ましいという結論となり、併せて日本でも本日時点で告知することにしました。なのでこの記事は新製品の告知のみとなります。また展望記事もイベントの計画により特化した形での掲載になる見込みです。
前置きはこんなところです。それでは、さっそく始めましょう。
アナザー版の切札もフルアートキラカードに!
新たな製品はキラカードコレクションの新作『玲瓏・異相譚』です。ここまでで(直近に登場したミソラを除き)オリジン版のフルアートキラカードは揃っています。ならば次はアナザー版のフルアートキラカードが登場するのは自然でしょう。まずはパッケージとカードをご覧ください。
『玲瓏・異相譚』に収録されるカードは以下の通りです。
不完全浦波嵐
二重奏:弾奏氷瞑
炎天・紅緋弥香
二重奏:吹弾陽明
神代枝
ひらりおり
全知経典
大錬成マテリアル
残滓の絆毒
らすとりさーち
BlackBox NEO
OMNIS-Bluster
陣風祭天儀
望我
桜花眩く輝かん
ふたり震える手を取ろう
旧き虚路を歩みゆく
八葉鏡の徒桜
サギリ海域
ワダナカ航路
絶唱絶華
悠久ノ雪
徒寄の八重桜
こねくとだいぶ
神座渡
彼女にとっての自我と決意
彼女にとっての桜降る代
さらにこれだけではございません。パッケージから察している方もいらっしゃるかもしれませんが、かつて電子版で登場した異なるイラストレーター様によるカードをこの場にてフルアートキラカードで収録いたします。イラストの使用をご快諾頂いた有限会社センキ様にこの場にてお礼申し上げます。
本作では沖史慈宴先生によるオボロの切札4枚がボーナスカードとして収録されております。
ボーナスカード:熊介
ボーナスカード:鳶影
ボーナスカード:虚魚
ボーナスカード:壬蔓
『玲瓏・異相譚』の発売は2024年5月を予定しております。本作の新たなアート製品をお楽しみいただければ嬉しい限りです。
今後の更新予定につきまして
私事や他の仕事ゆえに更新が少なめとなっており申し訳ございません。実のところ、今の私は大きなチャンスとなるかもしれないお仕事の話を頂いており、そちらに向けて全力で取り組ませていただいております。
そちらの締め切りが3月末となるため、それまでは本作では動きが鈍くなります。4月以降は本作においても多数の更新を予定しておりますので、どうかお時間と温かい応援を頂ければ幸いです。
冒頭でお伝えした通り、今月にはもう一回、イベント関連の展望記事を掲載する見込みです。こちらでは4月20日の「桜花の大交流祭」より後のイベントの計画や賞品のスケジュールについてお話しする見込みです。
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2024年3月禁止カード
なし
こんにちは、BakaFireです。今は引き続いて今作のこれからの試みやゲーム開発に邁進しております。本作関連ではありませんが、遠くないうちにお知らせできる内容もあると思いますのでご期待いただければ嬉しいです。
禁止改定につきまして
今月第1週での禁止改定を踏まえて競技イベントディレクターのローヴェレさんと検討し、4月20日開催の「桜花の大交流祭」までの変更は不要であると結論付けました。したがって禁止カードの追加はなく、今の環境で大型イベントは開催されます。
細かい背景などは今月第1週の禁止改定をご覧ください。環境への見解はこちらから概ね変化しておりません。
次回改定につきまして
4月1日(月)の禁止改定でも原則として変更しません。今の環境への研究と研鑽を安心して進めていただき、英雄の座への道程を楽しんでいただければそれ以上の喜びはございません。「桜花の大交流祭」を少しでも楽しいイベントにできるよう尽力いたします。
賞品に関するお詫びと告知
ご心配をお知らせするお知らせで恐縮ですが、イベント関連の承認や発送のお手伝いを頂いていた方が入院しております。現在は復帰までの間、一時的に私が行っておりますが他の業務の合間に行う形となるため平時より遅くなってしまっています。
そちらに伴う私個人の事情で慌ただしくなり、イベントの賞品に関するお知らせが抜けてしまった点もお詫びし、こちらにて追記いたします。お気楽交流祭で配布するプロモーション集中力カードですが、品切れに伴い随時切り替えを行わせていただいております。その上で「ハツミ」が品切れとなったので、不足したイベントから随時プロモーション集中力「カナヱ」への切り替えを行わせていただいております。
本件でご迷惑をおかけしてしまったイベント主催の皆様に向け、この場にて深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。禁止改定の記事に追記する形でのお知らせとなってしまった点もご容赦いただければ幸いです。4月以降のイベントの賞品に関する告知は来週を目途に掲載する見込みです。
2024年2月禁止カード
なし
2024年2月〜2024年7月、起源戦参戦メガミ
ユリナ、サイネ、ヒミカ、トコヨ、ユキヒ、ハガネ、チカゲ、クルル、サリヤ、ライラ、コルヌ、レンリ、カムヰ、シスイ
こんにちは、BakaFireです。シーズン9の大型イベントに向けた調整もある程度軌道に乗り、今は本作のこれからの試みや幾つかのゲームの開発に邁進しております。大型イベントの合宿参加に向けた二次募集につきましてはフォームの最終調整中ですので、あと数日だけお待ちください。
本日の禁止改定では現環境への考えを述べ、起源戦の切り替えを行います。それぞれご一読願えれば幸いです。
禁止改定につきまして
今月は禁止カードの制定は行いません。先月の禁止改定からおおよそ1か月にわたって環境の観察を行い、私ならびに競技イベントディレクターのローヴェレさんは考慮を進めています。
まず私どもは今の環境に多様性があり、魅力を備えていると捉えています。過去の幾つかのシーズンのように明確に閾値を逸脱したメガミは今のところ発見されていません。今のところ有力と目されている何柱かのメガミを中心に環境は変遷し続けていると言ってよいでしょう。メタゲームに存在できているメガミの数も多く、これらの面で過去最良の環境であると評価しています。
禁止改定においては過去の環境のようにあるメガミが強力であるという理由で規制を与える可能性は極めて低いだろうと推定しています。しかし他の観点における偏りが生じている可能性もあるため、念には念を入れてメタゲームの監視を続けたいと考えております。
それゆえに来月に最終的な判断を行いたいのですが、仮に変更を行うならば大型イベントの約2か月前にはなされるべきであると考えております。そこで3月の禁止改定を1週間早め、2/26(月)に行うものとさせていただきます。若干の混乱を伴う形となり申し訳ございませんが、ご理解、ご容赦を賜れれば幸いです。
起源戦改定につきまして
今月は起源戦環境の切り替えも行われます。こちらの指針は2022年8月の改定で定まっておりますので、詳しくはそちらをご覧ください。カードプールを覚える負荷を軽減するためにオリジン版14柱に制限し、参戦するメガミが固定化する度合いを緩和するために達人セットの中でローテーションを行います。
今回は予定通りオボロとシンラが除かれます。これで達人セットが一周しましたので、次回の改定ではルールを変更する可能性があります。
※:オフライン起源祭、2023冬ノ陣は例外的に2023年8月〜2024年1月の環境で行われます。
次回改定につきまして
上記の通り2/26(月)に行います。
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この記事ではまずイベントの概要と賞品や参加賞を一望し、その後に様々な詳細を紹介し、最後に申し込み方法について説明します。それではさっそく始めましょう!
桜花の大交流祭 イベント概要
2024年4月20日(土):完全戦/三拾一捨
定員:128名:先着制
形式:スイスドロー5回戦+4名の決勝トーナメント
会場:仁和寺御室会館 大広間
シーズン:9
参加費:1000円(大会のみの場合)
20日のタイムテーブル:
10:00 開場、受付開始
10:40 開会式、マッチング開始
11:00 1回戦(※1)
12:00 2回戦
13:00 3回戦
14:00 4回戦
15:00 5回戦
16:20 準決勝
17:20 決勝
18:10 閉会式、表彰式
20:00 宴会(※2)
※1:開会式以降の時間はイベントの進行に応じてずれる可能性があります。こちらの表記は目安と考えてください。
※2:宴会は後述する方法で宴会へとお申込みいただいた方のみがご参加いただけます。
賞品:
参加賞、賞品についても豪華な品揃えを用意しております。長くなりますので記事の末尾にまとめております。
128人定員イベントを関東以外で開催
本イベントはまず何よりもシーズン9の頂点を決める大型大会であり、本作の頂点を目指して真摯に取り組んでいる皆様こそが主役の大舞台です。ぜひとも皆様の名勝負でこの舞台を染め上げてください。
その上で本作の新しい祭として心躍る体験を提供できるように様々な挑戦も行っております。ひとつずつ要点をお伝えしていきましょう。
まず128人定員の大型イベントを久方ぶりに関東以外で開催します。
ここ数年は新型コロナウイルスによる情勢の難しさゆえにリソースが足りず、イベントは関東とオンラインに偏重する形となっておりましたが、昨年後半からようやっと状況が落ち着いてきたと考えています。
厳しい時代を超え、より幅広いプレイヤーの皆様がオフラインで楽しめる試みを再開できるよう全力を尽くしたいと考えておりますので、一緒に盛り上がれれば嬉しい限りです。
大舞台を名桜の膝元で演じよう
次に会場です。本イベントは三国杯の代表選手決定戦に引き続き、京都は仁和寺様の御室会館にて行われます。前回は中程度の会議室でしたが、今回は128名が収容できる大広間を利用します。
ご存じの方もいらっしゃるでしょうが、仁和寺は世界遺産に認定されています。しかしただ世界遺産であるから素晴らしいと言うつもりはありません。私が素晴らしいと考えているのは、仁和寺の魅力の一つとして御室桜があるからです。
つまり本作の一大イベントが名桜が見守る膝元で開催されるのです。しかも開催は4月中旬から下旬。遅咲きとされる御室桜が開花する可能性のある時期です。もちろん実際に開花を見られるかどうかはご縁しだいですが、それで十分ではないでしょうか。
宴会で舞台の余韻を語らおう!
当イベントでは会場ゆえにさらなる試みが行えます。宴会の併催と合宿形式での参加です。仁和寺御室会館はそもそもに合宿施設でもあり、宴会や宿泊が可能なのです。ゆえに大会後の20日の20時より宴会を行います。
かつての大型イベントでは大会後の宴会も併せて調整していました。ならばそのまま会場で宴会できれば開催も参加もしやすく、より一緒に盛り上がりやすいのではないでしょうか。加えて仁和寺が提供する宴会メニューを頂くという体験もなかなかできるものではありません。
大舞台の余韻と己の成した戦績や、本作を通したこれまでの思い出を肴に宴を楽しみましょう。折角なので樽酒も用意しました。大会だけでなく宴会への参加もぜひご検討ください!
合宿参加でも仲間と盛り上がろう!
さらに会場で宿泊ができるのならば、合宿のようにこちらで部屋を手配するのにも意味があると考えました。よって部屋を押さえ、19日から21日にかけて合宿形式での参加も可能としております。
この形式は20日の大会と宴会を他の万事に煩わされずに楽しむことを目的としています。前泊と後泊がまさしく会場で行えるなら金曜夜の早期入場は容易になりますし、宴会で何ら遠慮なく夜遅くまで盛り上がれるでしょう。21日は京都観光をお楽しみいただくのもおすすめです。
大会のみ、大会と宴会のみ、前泊して大会、大会と宴会から後泊、全日程など様々なプランを用意しておりますので、参加者ごとに都合の良い形を選べます。
部屋は合宿施設であるため最大7人まで収容できます(基本的には5人部屋となります)。宿泊における部屋割りは事前の合意があれば決まったメンバーで部屋を用意しますので、調整チームでの最終調整や、本作を楽しむ仲間同士での交流などをお楽しみいただければ嬉しい限りです。
もちろん1名や少人数のグループでの参加も歓迎いたします。そのような方は参加申し込み時のアンケート結果やご要望を参考にし、楽しんでいただけるよう配慮した部屋割りを運営チームにて行います。
宴会への参加ならびに合宿形式での参加につきましての詳細はGoogleフォームにございます。先にそちらを詳しく確認したい方は以下のリンクよりご覧ください。
お申し込み方法
大会へのお申し込み
これまでの公式イベントと同様にこちらのフォームから参加申請を行ってください。大会のみに参加される方はそれだけで受付完了となります。
宴会、合宿形式の参加申し込み
まず上述の通り先にフォームより大会にお申し込みください。すると自動返信が行われ、その中にGoogleフォームへのリンクがございます。そちらより必要事項を記入してお申し込みください。
補足にて記載しました通り、宴会、19日から20日にかけての宿泊、20日から21日にかけての宿泊について、それぞれの場合でのメニューを取り揃えております。宴会のみの参加も可能ですし、前泊のみ、宴会から後泊のみなども可能です。
プランの詳細、部屋割りなどへの配慮事項などについてはすべてGoogleフォームにてまとめられております。興味がある方は以下よりご一読いただければ幸いです(自動返信で届くリンクと同様です)
(24/01/18追記)
リザーバーである状態で合宿形式の参加が可能かという問い合わせがございましたので指針を定めます。
参加を可能とします。
但し、料金に関するキャンセルポリシーは通常通り(3/16以降は返金無し)であり、欠席が出なかった場合の大会参加はできませんのでそちらのリスクは把握したうえでご参加ください。
その上で大広間の広さと当日の参加状況を踏まえ、可能な範囲でフリープレイスペースを設営できるよう尽力いたします。フリープレイスペースの確約はまだできませんので、その旨もご了承ください。
(24/01/22追記)合宿参加への多数のお申込み誠にありがとうございます。想定を大幅に超えるお申し込みがございましたので、可能な範囲で多くのお部屋を押さえられるよう仁和寺様と交渉を進めております。
そちらで部屋の数が確定しだい申請頂いた順番を踏まえて受付を完了し、申請頂いた全ての方にcontact.omuro88@gmail.comよりメールをお送りいたします。
お待たせしてしまい恐縮ではございますが、何卒お時間を頂ければ幸いです。よろしくお願いいたします。
※:Googleからの自動返信メールはフォームが正常に送信されたことの確認であり、受付完了のメールではありません。
(2024/01/29追記)仁和寺様と交渉の結果、2階の全ての部屋を利用できることになりました。それを踏まえて今の時点で部屋を確定でき、入金の案内が可能な方(宴会のみに参加する方も含む)にご連絡差し上げました。
それに加え、1階の一部の部屋(3人定員)ならびに大部屋(※)での宿泊も可能となりました。しかしそれらの宿泊は当初の話と異なるため、2階にて部屋を用意できなかった皆様に向けて別のプランとしてご提案させていただく次第です。向こう数日の間にメールをお送りしていきますので、お待ちいただければ幸いです。
※95人まで就寝は可能とされていますが、その場合は高校生の合宿のようにぎっしりと敷き詰められた状況となります。実際は最大20人程度の部屋として考えています
(追記)19日から20日にかけてのみの宿泊にはまだ部屋の余裕があります。そちらのみを希望される場合のお申し込みは引き続きお待ちしております。
(追記)現時点で参加をご検討中の方はいったん今のフォームにお申込みいただければ3人部屋、大部屋での宿泊をご案内します。
(2024/02/13追記)本日に二次募集のメールをお送りしました。合宿形式での参加を希望され、その上で2階の部屋を用意できなかった方が対象となります。そちらにリンクされているGoogleフォームより必要事項を送付いただければ幸いです。
そちらのフォームでは合宿形式での参加、宴会、大会参加それぞれへのキャンセルも可能です。お手数をおかけしますが、メールを受け取った方は可能であれば二次募集を希望しない場合も入力をお願いできればありがたい限りです。
私の体調不良と合宿参加の担当の本業が慌ただしい時期が重なってしまい、二次募集の開始が遅くなってしまいました。ご心配をおかけしてしまった全ての皆様に心よりお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。
(2024/02/27追記)本日に二次募集の部屋割りならびに入金に関するメールをお送りしました。ご確認いただければ幸いです。
本日はここまでとなります。それでは皆様のご参加、心よりお待ちしております。
賞品のまとめ
参加賞
※1:フルアートキラカード「その先の青空」です。本イベントに参加した全員にお贈りします。このカードは特に大規模なお祭りの参加賞でのみ配布される可能性があり、次回の配布は未定です。
4勝1敗以上
ベスト4
※2:タロットはユリナ、サイネ、ヒミカ、トコヨ、オボロ、ユキヒ、ハガネ、チカゲ、クルル、サリヤ、ライラ、ウツロ、ホノカ、コルヌから選択してください。シンラは品切れとなっております。
※3:フルアートキラカード「天ツ水道七標」です。原則的に最後の入手機会となる見込みです。
準優勝
ベスト4に加えて
優勝
準優勝に加えて
※4:その場でご指名頂いたメガミ(または徒神)を印刷したジークレープリントを作成し、後日に郵送いたします。
※5:初出となる2024英雄の証です。フルアートキラカード「新タナ虚路ヲ歩ミユク」となります。代用タグにより「虚偽」として使用できます。
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128人定員の大規模大会が久々に開催。さらに――
まず大前提として、128人定員の大型イベントを久方ぶりに関東以外で開催します。
ここ数年は新型コロナウイルスによる情勢の難しさゆえにリソースが足りず、イベントは関東とオンラインに偏重する形となっておりましたが、昨年後半からようやっと状況が落ち着いてきたと考えています。
そして新たな挑戦を通してより楽しい祭を目指したいとも考えております。まずは着想のはじまりについて軽くお話ししましょう。
きっかけは昨年の三国杯、代表選手決定戦です。そちらではご縁あって仁和寺御室会館を会場とさせていただきました。その際に私は当日に会館を宿泊施設としても活用している選手の方を拝見しました。そう、仁和寺御室会館は合宿施設でもあるのですから。
ならば合宿のような参加も可能とした祭も開催でき、そして楽しいのではないでしょうか! そもそもかつての大型イベントでは大会後の宴会も併せて調整していました。ならば併せて前泊や後泊も可能とすれば地方からの行き帰りをはじめとした様々な面で円滑になると期待できます。
加えて試みを実現させるならばシーズン9の大規模が自然ですが、つまりそれは4月。御室桜が開花する可能性のある時期です。もちろんこれは会場の都合、年度末を踏まえ参加者を考慮した日程の都合、偶然の気象などの条件に左右される天運次第の話です。やや下旬よりの中旬では可能性は高いとは言えないでしょう。けれど、そういうご縁があるかもしれない。本作の大舞台が名桜の傍で演じられうる。それで十分だと私は思います。
もちろん宿泊や宴会の参加は自由です。大人数での宿泊や宴会を望まない方がいるのも当然でしょう。なのでただ大会として楽しんでも大丈夫です。参加者ごとの自由な形でこの試みを楽しみ、盛り上がってくれたらそれ以上の喜びはございません。
日程、内容、受付を今の範囲でお知らせ
日程は4月19日(金)から21日(日)の3日間です。日程の変更は絶対にありません。
上にて説明されている通り会場は京都の仁和寺御室会館です。
本体となる大会は20日(土)であり、こちらだけの参加もまったく問題ありません。19日と21日はあくまで20日の大会(と宴会)を他の万事に煩わされずに楽しむために存在しています。どちらも特別なイベントはありませんので、直前調整や京都観光をお楽しみいただければ幸いです。
参加の形式もそれに準じる見込みです。公式イベントの受付フォームで20日の大会参加を受け付け、その上で自動返信にGoogleフォームへの案内を添付しますので、そちらにて宿泊や宴会参加を希望される方は申請していただきます。
参加受付は上記の通り、1月18日(木)の20:00に開始する見込みです。
部屋割、宿泊参加に関する事前情報
こちらは今の時点で通達したほうが円滑だと考えますので、付記しておきます。仁和寺御室会館を合宿施設として用いるため、寝室は5人部屋となります。その点は予めご承知おきいただき、宿泊参加は同じゲームで遊ぶ仲間とこういった機会に時間を共有できることを楽しむつもりでご選択ください。
参加者同士での合意が取れている場合は同室となるよう調整できます。そういった形での参加を検討できそうな方は今のうちからメンバーの調整などを頂ければ幸いです。
部屋としては25名分に当たる5部屋はすでに確保しています。そちらに(Googleフォームでの)先着で部屋を割り当てていきます。メンバーを同室で固定する場合は代表者を1人決めていただき、そちらの方のタイミングを参照します。
その上で希望者が多い場合は可能な限り多くの方が宿泊できるようより多くの部屋を手配します。但し、一般の方の予約状況によっては部屋が埋まってしまう可能性もございますので、希望の方は可能な限り早いお申し込みを頂けるとありがたいです。
※ 男女は必ず別室とします。それに伴うやり取りが必要な場合は申し込みの後に別途連絡します。
※ 宴会の定員はありません。
本日はここまでとなります。本作の新たな試み、そして帰ってきた地方での大型イベントをお楽しみください。そして参加をご検討いただければ嬉しい限りです。
2024年1月禁止カード
なし
こんにちは、BakaFireです。現在はシーズン9の大型イベント告知に向けて調整を進めています。初報記事は今週に掲載する計画ですのでご期待いただければ嬉しい限りです。
本題となる禁止改定ですが、シーズンの開始から数週間が経った本日としても、現時点においては良好な環境にあると評価しております。
年末で大会が少なめであった点や、環境の自明性が小さいだろうと予測できる点から、現時点では正直なところ評価が定まっていないというのが正確なところでしょう。ゆえに少なくとも、このような時点で環境にメスを入れる理由はありません。
起源祭2023冬やシーズン9の大規模など、競技的な面への注目も始まる今月は特に環境へと注目します。その上で大きな偏りや問題が発見されたならば改定を行います。
次回の禁止改定は2月5日(月)を予定しております。状況によっては禁止を出す可能性はありますが、仮にその場合でもオフライン起源祭には例外的に影響が及ばない形とします。また2月には(オフライン起源祭を除き)起源戦における参戦メガミの切り替えが行われます。
起源祭そのもののおさらい
例の如く簡潔に起源祭について触れましょう。本作の環境は2つあります。1つ目は全てのメガミを使える完全戦。2つ目は14〜16柱程度のオリジン版のメガミに制限された起源戦です。起源戦の環境は半年に一度のペースで切り替わり、2023年8月から2024年1月にかけて次の14柱が参戦しています(起源祭は2月ですが、例外的にこの環境で行います)。
ユリナ、サイネ、ヒミカ、トコヨ、オボロ、ユキヒ、シンラ、クルル、サリヤ、ライラ、ホノカ、ヤツハ、ミズキ、アキナ
そして起源祭はこちらの環境を締めくくるための32人規模のイベントです。起源戦第五期の頂点を決めるべく、過去と未来が交差するこの瞬間の祭を共に楽しみましょう。
そしてこれまでの起源祭2023夏や完全祭2023秋と同様の形です。主に地方の方向けにdiscord上でのオンライン大会と、主に関東の方向けのオフライン大会に分けて、それぞれ32人で開催します。
※ 最近は新型コロナウイルスの余波ゆえに関東でのイベントを中心としていましたが、4月に計画している128人規模のイベントは関東以外での開催となります。1月の告知をお待ちください。
各イベントの詳細をお知らせします。
オンライン起源祭、2023冬ノ陣
2024年2月4日(日):起源戦/三拾一捨
定員:32名:先着制
形式:シングル・エリミネーションによる5回戦トーナメント
会場:discordサーバ上
シーズン:9
タイムテーブル:
13:10-13:20:トーナメント表、全参加者が使用するメガミの公開
13:30-14:30:1回戦
15:00-16:10:2回戦
16:30-17:40:3回戦
18:00-19:10:準決勝
準決勝終了後:決勝
三拾一捨3分間、眼前構築5分間、桜花決闘50分、予備時間15分で進行します。
時間までに着席が確認できない場合は審判がどちらかの勝利または両者の敗北として裁定を行います。
オンラインイベントの基礎情報
オンライン大会では準公式シミュレーターを用い、優勝者には賞品を郵送いたします。大会進行の管理はdiscordで行います。参加にはdiscordが必要ですので、discordの公式ページよりダウンロードしてください。管理しやすいようにシングル・エリミネーションによるトーナメント形式で行っております。
必要な環境
審判の業務
オフライン起源祭、2023夏ノ陣
2023年2月18日(日):起源戦/三拾一捨
定員:32名:先着制
形式:スイスドロー5回戦
会場:イエローサブマリン町田GAME SHOP
シーズン:9
タイムテーブル:
11:00-12:00:開場、選手受付
12:00-13:00:1回戦
13:00-14:00:2回戦
14:00-15:00:3回戦
15:00-16:00:4回戦
16:00-17:00:5回戦
三拾一捨3分間、眼前構築5分間、桜花決闘40分で進行します。
賞品
オンライン、オフラインともに普段より豪華な賞品をお贈りいたします。
決勝進出者2名に以下が贈呈されます。
※1 「大爆砕デカメロン」は今回のような大きめのイベントの賞品や参加賞となります。配布のタイミングは柔軟に扱いますが、平時の交流祭参加特典や大会賞品とはしない方針です。
※2 2023年1月時点でイベントの参加賞、賞品となったものと、アルティメットストレージに付属したタロットに限られます。具体的にはユリナ、ヒミカ、トコヨ、オボロ、ユキヒ、サイネ、ハガネ、チカゲ、クルル、サリヤ、ライラ、ウツロ、ホノカから1枚を選んでいただきます。但し、申し訳ないながら在庫切れのためシンラは候補から外させていただきます。
優勝者1名には加えて以下が贈呈されます。
参加方法と人数調整
参加する方法はこれまでの公式イベントと同様にこちらのページのフォームから参加申請を行ってください。受付は本日ではなく、2024年1月4日(木)の20時から開始します。事前の予告を手厚くすることで先着制の不平等性を可能な範囲で緩和する目的となります。今回は年末と三が日も念のため避けています。
(2024/1/4追記)予定通りイベントの募集を開始しました。受付はこちらより。皆様のご参加を心よりお待ちしております!
複数のイベントへの参加と人数調整について
オンライン、オフライン両方のイベントに参加することは可能です。但し、可能な限り多くの方にご参加いただくためにさらに1/18(木)に人数調整を行います。日程の遅いオフライン交流祭の参加者(リザーバーではない)となっている方のうち、オンライン交流祭でも参加者(リザーバーではない)をリザーバーの末尾に回す形といたします。予めご理解、ご了承をお願いします。
2024年のイベント賞品につきまして
諸々の更新のために遅くなってしまい申し訳ありませんが、2024年のイベントの賞品、参加賞についても告知させていただきます。まずプロモーションタロットについては3か月単位で復刻を行っていきます。2024年1月から3月はプロモーションタロット「クルル」の復刻期間となります。
さらにお気楽交流祭の試合数賞品はプロモーション集中力「アキナ」となります。追加参加賞は1月から2月はプロモーション集中力「ハツミ」となります。
以上をまとめると以下の通りです。
2024年1月-2月賞品内容
起源戦優勝
完全戦優勝
お気楽交流祭追加参加賞
お気楽交流祭試合数賞品
本日はここまでとなります。新年の更新ではまずこちらの募集開始が行われ、次に2024年4月に計画している大規模イベントの第一報をお知らせする形となると思います。新たなシーズンでのイベントをお楽しみいただければ嬉しいです。
それでは、よいお年を!
2023年12月禁止カード
なし
こんにちは、BakaFireです。本日に『新劇拡張:神座桜縁起 後篇』が一般でも発売し、シーズン9が開始します。それに伴い禁止カードの改定も行われます。
とはいえシーズン8−2時点での禁止カードはなく、シーズンの移行に伴う解除も不要です。開発時点で組み合わせ禁止を計画的に定める必要などもありませんでしたので、禁止カードは存在しないままです。
次回の禁止改定については元旦はお休みし、2024年の1月8日とします。とはいえ先行頒布から2週間の様子を見る限り、急ぎでの禁止は不要そうに見えております。これから数週間の間で問題が発見された場合に限って禁止を行う方針で今は考えております。
本日はここまでとなります。新たなシーズンをお楽しみいただければ嬉しい限りです。
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新劇拡張:神座桜縁起 後篇
価格:6300円
内容物:
『新劇拡張:神座桜縁起 後篇』は3つのゲームモードが同梱された本シリーズの拡張です。詳しいゲーム内容は昨日の記事をご覧ください。こちらでは物語に触れない形で簡易的な説明をいたします。
レガシー風ストーリーモード
『神座桜縁起 完結篇』
6人プレイ推奨の協力型レガシー風ゲームです。初見で困難へと挑み、協力して対処することを第一に設計していますのでレガシー風と銘打っておりますが、コンポーネントへの不可逆的な操作はなく、リプレイも可能です。
物語の集大成であり、全メガミの個別シナリオとエンディングがございます。通しでのプレイ時間は6-8時間程度。中断も可能です。
ライブRPG風キャンペーンモード
『桜降る代のミコトたち』
1〜5回の対戦を行う形で進み、途中参加や途中離脱も可能なカジュアルなゲームモードです。プレイイベントで遊ばれることを想定しております。自分を表すキャラクターを成長させ、普段の桜花決闘では味わえないようなクレイジーな決闘で祭を盛り上げましょう。
標準桜花決闘
従来の桜花決闘では新たなメガミ・ミソラ、新たなアナザー版メガミ『歴史家』レンリ、『消失』オボロ、リワークされたアナザー版メガミ『第二章』サイネ、『旅芸人』トコヨが参戦します。
カード更新パック
シーズン8から更新されるすべてのカードに加え、絶版である『幕間:風花晴天』に収録されていた中で今も必要な全カードが収録されております。
メガミタロットスリーブ
価格:600円
内容物:
多数のリクエストを頂いていましたメガミタロットスリーブが新作グッズとして登場します。
アクリル集中力コレクションの好評を受けてBakaFire Party単独でのグッズ製作が現実的となり、そして無事に結実いたしました。当時にアクリル集中力コレクションを手に取ってくださった全ての皆様に心よりお礼申し上げます。
裏面は非透明であり、競技的なイベントでの活用が可能です。幅広い用途での使用を意識し、裏面はキャラクター性を意図的に排しております。あなたの望む方法でご活用ください。
アクリル集中力コレクション
価格:500円
内容物:
準新作として好評発売中のアクリル集中力コレクションもございます。大好評だったアクリル集中力を、新たなメガミたちや特別なアートを用いたレアプレートを交えた形で復刻。1枚単位での販売も行っております。
玲瓏四季折々:夏
価格:2200円
内容物
同じく準新作として新たなキラカードコレクションをお持ちしました。カムヰ、レンリ、アキナ、シスイの切札がフルアートキラカードで封入。収録されるボーナスカードはがわこ先生(Xアカウント)が描く「桑畑志水の死に所」です。
本日はここまでとなります。新たな拡張と新たなグッズをお楽しみいただければ嬉しい限りです。そしてゲームマーケットでお会いできればそれ以上の喜びはございません。最後にもう一度。B23「BakaFire Party」にてあなたのご来訪をお待ちしております!
(2023/12/07追記)ゲームマーケットでの新作、準新作のまとめ記事も作成しました。新作グッズの情報やゲーム内容以外の情報はこちらもご覧ください。
問題ないようであれば、このままお進みください。
よろしいですね。折角ですので、まずはパッケージをご覧ください。
それでは3つのゲームモードについて、ひとつずつ説明いたします。
レガシー風ストーリーモード
『神座桜縁起 完結篇』
桜降る代を巡る徒寄花との戦いにおいて、メガミたちは敗北しました。今やほぼ全てのメガミが徒寄花に囚われ、八つの大桜が徒寄花に侵食されています。
しかし希望は潰えていません。数多の桜はまだ咲き誇っています。それはあなたたちミコトの瞳と両の手から光が消えていないからです。桜降る代の各地でミコトたちは抵抗勢力となり、徒寄花の侵攻を押し留めています。
そしてメガミたちが赴き、救ったもう一つの歴史――彼方の枝からの言葉が『あなた』へと届きます。その邂逅こそが最後の命運、その幕開けとなるのです。メガミたちを救い、桜を奪還し、桜降る代を守り抜くための戦いへと身を投じましょう。
この物語はメガミと――あなたの物語なのですから。
本モードは6人プレイ推奨の協力型レガシー風ゲームです。初見で困難へと挑み、協力して対処することを第一に設計していますのでレガシー風と銘打っておりますが、コンポーネントへの不可逆的な操作はなく、リプレイも可能です。
あなたとメガミの物語
桜降る代に残された謎を解き明かし、神座桜縁起の結末を見届けましょう。4つの特殊なシナリオと25のメガミごとのシナリオがあなたを待っています。全シナリオに個別のエンディングもございます。
シナリオは命運シートに描かれたQRコードにて提供されます。命運シートはあなたの物語や追加の能力、そして秘密の情報を持ちます。
補足
数多の道行きを楽しみつくそう
70枚の特殊カード、120枚のハーフサイズカード、29枚の命運シート、10枚の特殊シート、7個の特殊トークンが多彩な体験を彩ります。
本モードは複数のステージを通して一連の物語を描く形式を取っています。あなた自身を表すミコトはキャラクターシートで管理され、ステージの途中には特技カードの取得などで成長できます。全編通しでのプレイ時間は6-8時間程度であり、キャラクターシートの記録を用いて中断も可能です。
過酷な戦線で知恵と団結を試せ
各ステージでは桜花決闘を下地とした協力型ゲーム「桜花演舞」を行います。
ステージの難易度は高く、一度や二度の失敗は必然です。しかしそれは敗北ではありません。あなたの目撃した困難を共有し、各ステージの攻略法を協力して見極めましょう。
当然、ステージごとに求められる演目は異なり、進むほどに展開は激化します。邪悪とすら呼べる多種多様な難題をお楽しみください。
補足
モード全体の補足
ライブRPG風キャンペーンモード
『桜降る代のミコトたち』
交流会などのプレイイベント全体を通して桜降る代での生き様を残しましょう。あなたは桜降る代に住まうミコトとなり、決闘と成長を繰り返します。多彩な特技カードとの組み合わせであなただけの技を研ぎ澄まし、普段の桜花決闘では味わえないようなクレイジーな決闘で祭を盛り上げるのです。
本モードでは1〜5回の対戦を行います。途中参加や途中離脱も可能なカジュアルなゲームモードですので、ぜひプレイイベントを盛り上げるためにご活用ください。参加人数は4〜8人を推奨しております。
モード全体の補足
標準桜花決闘
従来の桜花決闘では新たなメガミ1柱と、新たなアナザー版メガミ2柱が参戦します。そして新たな試みとしてリワークされたアナザー版メガミも2柱収録されております。それぞれ紹介いたしましょう。
空と自由のメガミ・ミソラ参戦
新たなメガミとしてミソラが登場します。彼女について詳しくは新メガミの紹介記事をご覧ください。
さらにG'sチャンネル様で掲載されたイラストストーリー『あなたとメガミの空模様』の最終回でもカードがプレビューされております。
過去と異史を探るアナザー版メガミ
新たなアナザー版メガミとして『歴史家』レンリと『消失』オボロが収録されます。
レンリはpdfにて先行公開され、シーズン8-2で先んじて参戦しておりました。オボロはシーズン9からの参戦となります。
リワークにて二重奏が再演する
『第二章』サイネと『旅芸人』トコヨがリワークされ、本作に全カードが収録されます。こちらについては新しい試みであり、特殊な経緯がございますので細かく説明いたします。
この試みはシーズン8→8-2におけるカード更新の開発から始まりました。シーズン8時点でアナザー版メガミへのカード更新はメガミの強弱ではなく、新しく独自性のある体験を提供できているかを基準に行われておりました。その中で『旅芸人』トコヨにおいてオリジン版のトコヨと差別化できるだけの体験を提供できていないのではないかと提起され、シーズン8-2のための更新案が模索されていました。
そして開発を進める中で(コンセプトとして対になる)『第二章』サイネまで併せて整える形での魅力的なアイデアが発見されました。しかしそのアイデアは特殊であり、シーズン8-2でのpdf公開で試みるには混乱が大きいと私は評価しました。
ゆえに参戦と適用をシーズン9に遅らせ、さらにカード更新ではなくリワーク版という体裁にて、全カードをセットに収録し直す方針としたのです。新たな形で奏でられる二重奏をお楽しみいただければ幸いです。
本日はここまでとなります。全く新しい形での試みと、紡がれてきた物語の集大成をお楽しみいただければ嬉しい限りです。ゲームマーケット2023秋にてお待ちしております。
補足と現在の進捗:
『神座桜縁起 完結篇』のメガミごとのストーリーにつきまして、今現在もBakaFireは書き続けております。進捗として共通となる骨格のシナリオ全てと、29個中25個の個別シナリオは完成する見込みです。しかしウツロ、ホノカ、カナヱ、カムヰが描く最古の三柱にまつわるシナリオのみ、ゲームマーケット時点で間に合わず、数日後の更新となる可能性がございます。
引き続き最善を尽くしますが、状況によってはこちらに追記する形で補足を行います。私自身の力不足で大変申し訳ございませんが、なにとぞクオリティの改善のためにご理解、ご容赦を願えれば幸いです。
(12/09追記)申し訳ございませんが、ウツロ、ホノカ、カナヱ、カムヰの物語はゲームマーケット後の実装となります。16日、17日の土日に遊ぶプレイグループが完全な形で遊べるようそれまでに実装いたしますので、なにとぞご容赦願えれば幸いです。
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多くの戦場があった。多くの人々が戦っていた。
桜降る代に要の如く点在する大桜、それらを巡る最も苛烈な攻防。
押し寄せる怪物に比して小さく、それでいて巨大なメガミたちの奮戦を人々は記憶する。
しかし同時に、彼らは目の当たりにすることとなる。
悍ましき二人の姉妹の姿を。
枯れゆく花々を。
戦場、その全てで。
各地へ繋がり合う縁の糸が、足りない。
怪物の巨体をいなし続けていたユキヒの顔に、焦燥が色濃く浮かんでいく。鮮やかだった縁から彩りが欠けるその意味を、彼女は誰よりも理解し、故に理解に苦しんでいた。
その動揺を、同じ戦場を駆けるライラが感じ取る。
何か手を打つ必要がある――そう交わし合う前のことだった。
大地から、骸晶の蔦が隆起する。
夕焼けの空が、歪な星空に染まる。
煙家に現れたる、二体の徒神。
対し、メガミたちの決断は迅速で、残された力全てで以て迎え撃つ。
元来の権能の残滓を簪に込めて、蠢く歪な大地へ死を呼び込んだ。
荒ぶる稲妻が、広がりゆく星空を引き裂いた。
しかし、顕現した絶望を滅ぼすには至らない。
「……どちらの力も、悲しいだけです」
イヌルがユキヒに語り掛ける。
縁の象徴が、蔦に呑まれ地に消えた。
「そんなの信じても、いいことないわ」
アクルがライラに語り掛ける。
風雷の象徴が、瞬き一つで虚空に消えた。
守りを失った湯煙桜が、骸晶の蔦に包まれる。
桜降る代から、光が一つ、消えた。
ミズキが覚えた違和感は、すぐさま警戒に転化された。
背に守る神座桜と己の結びつきが、弱まった。消去法かつ合理性で配置されたという自覚があるからこそ、大量の敵味方入り乱れる混沌とした戦場にあって、即座に気づけたのだろう。
感づいた気配のないミソラは、悠々と鏡まで射抜いている。
しかし、斥候を送る判断は、不要だった。
大地から、骸晶の蔦が隆起する。
薄暮の空が、歪な星空に染まる。
瑞泉に現れたる、二体の徒神。
対し、メガミたちの狙いは正確で、抱えていた余力を投じて迎え撃つ。
兵の陣容を直ちに整え、奇怪な大地を槍衾の餌食とした。
迷いなく放たれた矢が、空を覆い隠す星空を撃ち抜いた。
しかし、顕現した絶望を滅ぼすには至らない。
「……辛くないですか。そんなに抱えて」
イヌルがミズキに語り掛ける。
守護の象徴が、蔦に呑まれ地に消えた。
「自由で素敵ね。そのまま消えたら?」
アクルがミソラに語り掛ける。
空の象徴が、瞬き一つで虚空に消えた。
守りを失った翁玄桜が、骸晶の蔦に包まれる。
桜降る代から、光が一つ、消えた。
かつて最強と謳われた男を介した縁は、未だ力強かった。
ハガネとヒミカにとって、その雄々しき桜を守らぬ道理はない。ユキヒの権能は、あくまでその後押しに過ぎなかったのである。
しかし二柱の感覚は、その些細な力の消失を伝えていた。
大物が来るという直感が、ここが次の決戦場だと告げていた。
大地から、骸晶の蔦が隆起する。
宵の空が、歪な星空に染まる。
龍ノ宮に現れたる、二体の徒神。
対し、メガミたちの威勢は強く、情念を激しく燃やして迎え撃つ。
鉄槌が山のように膨らみ、腫瘍の如き大地を打ち砕いた。
猛き紅蓮が数多の銃弾と化して、冷たい星空へ迸った。
しかし、顕現した絶望を滅ぼすには至らない。
「無理に、変わらなくても、いいんです」
イヌルがハガネに語り掛ける。
大地の象徴が、蔦に呑まれ地に消えた。
「あなたはもう、怖くなくなっちゃった」
アクルがヒミカに語り掛ける。
炎の象徴が、瞬き一つで虚空に消えた。
守りを失った希龍桜が、骸晶の蔦に包まれる。
桜降る代から、光が一つ、消えた。
最も噛み合わない二つの歯車は、だからこそ奮戦の礎となった。
互いに守るとは程遠い、合わせられたヲウカとシンラの背中。譲れぬ相手よりも先に膝をつくわけにはいかず、抱いた意志を貫くためにも怪物を尽く退け続ける。
故に、それを挫く存在の到来を見逃すことはなかった。
大地から、骸晶の蔦が隆起する。
夜の空が、歪な星空に染まる。
蟹河に現れたる、二体の徒神。
対し、メガミたちは同時に矛先を変え、信念のままに迎え撃つ。
勾玉が生む光と影が、忌々しきに果てた大地を排斥する。
この場の真理をも規定する言の葉が、天を蝕む星空を否定する。
しかし、顕現した絶望を滅ぼすには至らない。
「未練いっぱいの、根無し草だなんて」
イヌルがヲウカに語り掛ける。
亡き桜の化身が、蔦に呑まれ地に消えた。
「儚い妄想だわ。本当にかわいそう」
アクルがシンラに語り掛ける。
弁論の象徴が、瞬き一つで虚空に消えた。
守りを失った桐子桜が、骸晶の蔦に包まれる。
桜降る代から、光が一つ、消えた。
トコヨとオボロの演舞は、月が顔を出しても終わることを知らなかった。
徒寄花の怪物との共演という、剣呑に過ぎる演舞。一糸乱れぬ彼女たちの動きは、たとえ観客が絶えようと幕を降ろさぬ覚悟を感じさせる。
けれど、即興劇に波乱が起こることもまた、二柱は確信していた。
新たな演者の登場を、演目に記されていたかのように受け入れる。
大地から、骸晶の蔦が隆起する。
夜半の空が、歪な星空に染まる。
古鷹に現れたる、二体の徒神。
対し、メガミたちは動揺一つ見せず、怜悧で優雅に迎え撃つ。
吠えたける巨熊が、無数の鋼の糸に戒められた大地の成れ果てを打ち壊す。
優美にして鋭利な扇が、影を落とす星空を穿つ。
しかし、顕現した絶望を滅ぼすには至らない。
「……お前だけは、許さない」
イヌルがオボロに語り掛ける。
生物学の象徴が、蔦に呑まれ地に消えた。
「はじめから、終わっているのね」
アクルがトコヨに語り掛ける。
永遠の象徴が、瞬き一つで虚空に消えた。
守りを失った白金滝桜が、骸晶の蔦に包まれる。
桜降る代から、光が一つ、消えた。
海は、実に雄弁だった。
何処から伝播する悍ましい揺らぎを、サイネとハツミは嫌でも知る。怪物たちの動きも、潮風に乗った気配も、それらが生み出す旋律さえ、全てが先触れだった。
抗えぬ到来が、苦渋を二柱に強いる。
大地から、骸晶の蔦が隆起する。
未明の空が、歪な星空に染まる。
芦原に現れたる、二体の徒神。
対し、メガミたちは迎えた時に即応し、不協和音を断つべく迎え撃つ。
海中に続々と浮かぶ水球の破裂が、うねる水底を打ち据える。
水晶の空中階段を駆け上り、乱れ咲く斬撃が星空の忌み子を切り裂く。
しかし、顕現した絶望を滅ぼすには至らない。
「優しすぎます。らしくないですよ」
イヌルがハツミに語り掛ける。
水の象徴が、蔦に呑まれ地に消えた。
「果てしないだけで、終わってるじゃない。変わり者ね」
アクルがサイネに語り掛ける。
技巧の象徴が、瞬き一つで虚空に消えた。
守りを失った水鏡桜が、骸晶の蔦に包まれる。
桜降る代から、光が一つ、消えた。
そして、風雪鳴り止まぬ北の果て。
目も開けていられない猛吹雪の中、コルヌは冷徹な瞳を獰猛に睨ませていた。
払暁に照らされる、二体の徒神。
その身体には傷しかなく、凍てつき脆くなった身体が崩れ落ちる。
それでもなお立ちはだかる敵に、コルヌは決死にて役目を果たさんとしていた。
「そうか、貴様らが……貴様らは、即ち――」
しかし、彼女の抵抗はそこまでだった。
氷雪の象徴が、蔦に戒められる。
北限の守護者が、瞬き一つで虚空に消える。
守りを失った果桜が、骸晶の蔦に包まれる。
桜降る代から、光が一つ、消えた。
最後の大きな輝きが、夜明けと共に、消え去った。
「ちょっと……ううん、思ったよりずっと、疲れちゃったわ」
名の刻まれた石碑に、すとんと腰を落とすアクル。焼け爛れた首を動かしづらそうにしながら、頭上に広がる星空をぼんやりと見上げる。
切り傷だらけの全身から、零れる黄緑の輝きが吹雪に攫われる。
その隣で、枯れた果桜に背中を預けるイヌルもまた、健常な箇所を探すほうが困難な有様だった。うつらうつらと身体の調子を確かめる中、氷漬けになっていた左腕がぼとりと落ちて、光へ解けて消えていった。
寄り添う二人は、互いに少しずつ体重を預け合う。
遊び疲れた、年の離れた姉妹のように。
「戻って、マヒルちゃんと、添い寝しましょう」
ややあってから、重くなる一方の腰を上げる徒神たち。
一人が蔦に包まれ、地に沈んでいく。
一人が空へと落ち、天に溶けていく。
そして、そこには誰もいなくなった。
惨劇の夜は静かに終わり――花なき一日が、始まった。
そこには、メガミも、徒神も、姿はなかった。
戦いの残滓だけが、地に深い傷跡を残す。
桜降る代の温かな輝きは消え、鈍く煌めく蔦から、黄緑の花が咲き乱れる。
虚しさすら覚える時間を、青空だけが見守っていた。
しかし、そこには音があった。
足が土を噛む。
刃が打ち鳴る。
ここに静黙の時は未だ訪れず。
ひとひらの桜が、舞った。
降りしきる雪の中、熱気のままに吠えた。
「己が役目を思い出せぇッ!」
壮年の男の喝に、振るわれる刃が再び力を帯びる。
北の果てより迫りくる怪物に立ち向かうは、北限の守り人たち。御冬の里の桜に集う敵を、慣れた雪深き戦場の利を活かして打ち砕く。
信奉する冷厳なる守護者が予見した有事が、目の前に広がっている。顔を見せない彼女の安否は、もはや言うまでもない。
けれど、守り人たちの心は折れていなかった。
その身に刻まれた役割を全うするために、拠り所たる里の桜は守り通す。
あれほどいた怪物たちの勢いは、気づけば軍とも呼べないほど弱まっていた。
探索者たちが見据える先には、北限への道行きがあった。
かつて英雄たちが辿った、挑戦そのものである道程。見据える次の旅路は、より深い意義を持つ。
厳格なる守り人は、古き英雄の如く刃を携える。
探求者は謎を求め、掲げた旗印と共に歩みゆく。
手にした櫂から水流が噴き荒れる。
「筋肉のない石塊如きに、負けるわけがなぁい!」
漢たちの鍛え上げられた肉体と精神は、借り受けた権能を十全に機能させ、上陸して来た怪物たちを押し流していく。
彼らに悲嘆する暇などありはしない。
それはメガミの導きを信じ、己が意志として歩んできたから。
肉体は、証の一つに過ぎない。
けれど、連なる山脈の如きそれは、確固たる自負の現れでもあった。
求道者たちの見据える先には、光消えた水底があった。
だが、漢たちに止まる理由などあるだろうか。筋肉たちも、そうでない者たちも、信じるものが違ったとしても、今は心を一つに彼らは吠える。
「フンッ、ハアッ、ソイヤッ!」
仮面をつけた舞手が、都を縦横無尽に舞い踊る。
「積み重ねたこの歴史、我らで絶やしてなるものか!」
時間の染みた街並みを舞台に演じられるのは、怪物との苛烈なる戦い。二つ――否、異史を交えれば三つもの戦火に曝されてなお、古都は枯れゆく気配もなく優美に佇んでいる。
これこそが、歴史の重み。その意味へ真摯に向き合い、不断の努力によって受け継がれてきた時の蓄積。
後継者たちの見据える先には、暗転した舞台があった。
そこに立つべく研鑽を続ける者も、そこに映し出される情景を愛する者も、そこに新しきを求めて模索する者たちも。
誰もが焦がれるその舞台は、次の光を待ち侘びている。
もはや宮司の姿は、桜花決闘の場にはなかった。
「聖上のお膝元を汚させてなるものか!」
桜の光と影の塵が、怪物をなぎ倒していく。狩衣姿のその身が、決闘を仕切るだけの存在ではないと躍動する。
文人たちは知恵と言葉を紡ぎ、自ら行く先を照らしていく。
もはやそれは、盲信ではない。かつて主神は愛を知り、天秤は調停を成し、そして知恵者たちが生まれ、己が足で歩み、選び抜く術を手に入れた。
今という坩堝の中だからこそ、意志は強かに宿っていた。
知恵者立ちの見つめる先には、権威潰えた本拠があった。
けれどそこには、主義があって、愛があって、導きがあった。そして、これからの未来を定める新たな天秤と、そこに載せようとしているイシがある。
次の一歩を踏み出すための戦いを、始めよう。
その城下町での戦いは、激烈であり動的であった。
「こんなんで諦める奴、いねぇよなァ!?」
ミコトたちが宿すメガミも混沌として、怪物たちへと猛然と立ち向かう。
その顔は笑ってすらいて、果たし合いでありながら荒々しい祭の如し。
祭を捧げるのは、敬愛するメガミたちに、遺志を残した英雄に、そしてそれを継ぐ彼ら自身にだ。
開拓者たちの見つめる先は、朽ちた龍たちの墓場があった。
しかし、屍を越えていく彼らがいるならば、龍の意志は何度でも蘇る。どんな絶望の大地でも踏み越えて、命を芽生えさせてきた自負があるのだから。
降り注ぐ絶望は、彼らにとって、絶望ではない。
その城下町での戦いは、熾烈であり静的であった。
「倉庫街から逸らせ、まずは明日を生きるぞ!」
ミコトたちが宿すメガミも混沌として、怪物たちへと巧妙に立ち向かう。
その瞳はぎらついて、昏い破滅は慮外だと言わんばかりだ。
滾る意志を示すのは、敬愛するメガミたちに、野心を託した英雄に、そして野心を保ち続ける彼ら自身に。
先駆者たちの見つめる先は、野望重なる城塞があった。
野望とは悪であろうか。彼らはそうは思わない。
敗北があり、犠牲があるのなら、それを罪として贖わねばならないだろう。しかしその可能性は、歩みを止める理由にはなりはしない。
湧き上がる絶望は、彼らにとって、絶望ではない。
広大なる平原を、嵐の如く人々は駆ける。
「我ら信じるものは違えど、今ここに想いは一つ!」
戦場には、風雷吹き荒びし戦士たちがいた。優雅に空舞う射手たちがいて、堅牢なる鎧兜纏いし兵がおり、そして赤き刃携えた執行者たちが駆け巡る。
混沌とした意志は、互いに隣人を巻き込み、戦意の波濤が大地を揺らす。
指揮する者がおらずとも、怪物らの狙いは明白。南西地方の各所に生じた大きなうねりは、敵を容易く呑み込み、打ち砕いていった。
同盟者たちの見つめる先には、湯気漂う縁の収束点があった。
重なる意志にてひた進み、戦いを越えた先で、きっと皆は笑い合う。人にとっても、獣にとっても、温泉とはそういう場所だろう。
だから、一人たりとも足を止めることはない。
温かなその場所も、自分たちの生きる道も、全てを取り戻すために。
人々は進む。
この何処かにきっと、共に歩んでいく『あなた』がいるのだろうか。
それは祝福だ。
『あなた』がいなければ、この地は潰えるのだから。
進んでいこう。
最後の命運を果たすために。
あるいは――――
広漠なる光の大樹が、やはりそこには広がっていた。
周囲に満ち満ちる骸晶の蔦に衰えはなく、星の数ほどもあったはずの歴史が、尽く朽ち果てている。枝葉が腐り落ちた森が成れ果てた泥地のようで、途絶えた命を否応なく思わせる、胸が締め付けられるような光景だった。
そこに一本だけ屹立していた、桜降る代を示す太枝。
遍く歴史を呑み込もうとする蔦に、例外はない。今こうしている間にも蝕まれている実情を映すように、その枝にも容赦なく纏わりついていた。
この終焉を見せつけるために、後悔や不甲斐なさや自罰といった感情が、逃されたヤツハをこの場所まで引きずってきた。
しかし、どういう訳か、想定よりも蔦の侵食が遅い。
自分たちは、敗北したはずなのに。
倒木の如く、喰らい尽くされる運命にあるはずだったのに。
ヤツハの瞳に、一条の光が差し込める。
――あぁ、そっか……。
前に手をかざし、受け継いだ力――叶慧鏡が顕現する。込めた権能が、果てしなき可能性の大樹の地平線を押し広げていく。
ヤツハが見つめる先には、光があった。
桜降る代の枝から、細く伸びる光の道。遥かなるこの空間を進み、数多の歴史の残骸と蔦の合間をひっそりと縫うように、遥か遠くへと結ばれた光。
カナヱが再び己を犠牲にして結んだ、弱々しい道。
彼方の枝に続く道。
命運。それは即ち、今ここで自分だけができること。
それは誰にもあって、だから誰もが英雄で。
そして今なら、分かる気がした。
最後の命運を受け継ぐのは、この自分ではなくて――
――どうかっ……!
鏡を彼方に向け、ヤツハの持つ全ての力を解放する。
鏡面から放たれた光が、か細い道に重なった。糸と糸を紡ぎ合わせるが如く、螺旋を描いて新たな道を為す。
強かに結び直された余波か、道の周囲の蔦が軽くなびいた。
直後、沿路の蔦が綺麗な断面を晒し、折れた。
まるで、花道を汚す不届きな雑草を刈り取ったかのように。
螺旋の光の中を、微かな白い影がよぎった気がした。
そして、その煌めきを寿ぐかのように彼方の枝が瞬いた。輝きが、繋がりをさらに補強するように光の道へと染み渡る。
何者にも曲げられない意志こそが、希望を紡ぐ。
天地に絶望蔓延る中、それは、あまりに眩しかった。
そして、桜降る代のとある場所。特筆すべき点のない、凡庸な光景。
そこには、メガミも、徒神も、姿はない。
戦いの傷跡残す大地に骸晶の蔦が這い、黄緑の花を咲かせている。
しかし、ひとひらの花弁を追って、見やるとそこには桜があった。
なんてことのない、神座桜。
大きくも小さくもない。
凛々しくも儚くもない。
けれど、満開だ。
周囲を蔦が這っているのに、満開だった。
その満開の桜の傍に腰掛ける人影が、一つあった。
『あなた』だ。
『あなた』は何処からの声を聞き、不思議と立ち上がった。
…………。
聞こえてる? あー! 聞こえてるの!?
あなたは誰!? あーしは藤峰古妙! もしもーし!
…………。
おい、ほんとに通じてんのか? お前の勘違いじゃねえの?
…………。
うっさい、幣爾さんは黙ってて。
これたぶん行けてるっしょ、もしもーし!
…………。
さっきの急激な反応を見るに、可能性は高い……。
でも、こちら――一方通行なのかも――。
数値――乱高下し――る。古――早く。
…………。
そっか。なら、聞――て!
…………。
あーしたち――じゃ――分からなかった……。
だから、力を貸して。
朧文書を、解明して……!
自然の天窓から、穏やかな陽光が差し込んでいた。陰陽本殿では今、本来その陽射に煌めくはずの無明桜が、あの日からずっと光を失ったままだった。
堕ちた聖域を彩るのは、温度のない不気味な七色。
蔦に纏われ変わり果てた桜の根本は、けれど穏やかだった。
そこで眠るのは、災禍を運んだかの姉妹。
傷だらけの身体を慰め合うように、大中小と並んで身を寄せ合い、午睡に身を委ねたかのように小さな寝息を立てている。中央の寝顔は、左右から半ば枕代わりにされていても、むしろ幸せそうであり、なのに涙を細く流し続けていた。
吐息に合わせ、深い傷跡から黄緑の光が零れ出す。
その光は雫となり、地に落ちて、やがて一輪の花となって彩りに加わる。
冷たい黄緑色をした、小さな花畑。
そこは、誰もいないかのように、ただ静かだった。
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翅を失ったユリナが、石床を砕き、着地した。
「っはッ……!」
己の精魂を絞り出すような息と共に、刃を構え直す。
彼方の枝からの連戦ともあって、彼女の疲労は想像を絶する。しかし、英雄として、武神として、得物を下げることは許さなかったようだった。
そう、手応えはあった。けれど、未知の相手との決着がどこにあるのか、誰も知らない。
ヤツハも、メグミも、アキナも、決定打を浴びた相手の様子を固唾を呑んで見守っている。
イニルの身体は、水中で揺蕩うように仰向けに浮かんでいた。
胴に刻まれた一本の傷跡は癒える気配すらなく、彫像に走った亀裂の如く周囲の肉体が罅割れている。全身が小さく痙攣するたび、その傷跡からは黄緑と青白の混じったか細い光が、鼓動に合わせて出血するように漏れ出していた。
ほうほうの体で彼女の傍に戻った結晶も、何をするでもなく浮かぶばかりで、むしろ主の負傷を反映するかのように軋んだ音を立てていた。
打倒と勝利を思わせる様相。一方で、まだ身体は朽ちていないとも言える。
止めを刺すべきか否か。
ユリナが翅を失ったとて、イニルの身体は少しずつ落ちてきている。着陸を待てないのであれば、まだ飛べるヤツハの手を借りてもいい。
「…………」
けれど、迷いなく斬華一閃を構え直したにもかかわらず、ユリナは逡巡を見せた。それが決して情けの類ではないことは、他のメガミの目からも明らかだった。
新手の途絶え始めた怪物の進軍を背景に、メガミたちが肩で息をする音が小さく響く。しかし、誰も明確な答えを出すことはなかった。
それは、未だ判然としないイニルの本質が故か。
時間に追われるように、ユリナが柄を握り直し、満身創痍のイニルを再び見据える。
けれど、ユリナが踏み出したときだった。
背に守っていた無明桜から光が迸る。
幹の中から飛び出してきたのは、高速回転する車輪を一つだけ脚につけた、大きなやじろべえじみた木偶人形だ。
「ごっきげっんよぉーう!」
「きゃあああああ!」
人形は着地の衝撃で軸が折れ、肩に捕まっていた二つの人影が放り出される。
一つは満足そうに息を荒げるクルル。そしてもう一つは、涙目を浮かべるレンリである。両者とも嵐にでも巻き込まれたように服や髪が乱れており、常識外れの強行軍をこなしてきたのだと窺える。
人形は勢い余って怪物の戦列にまで突っ込み、大暴れして怪物の残党を引き付け始める。
クルルは絡繰銃を構えつつ、きょろきょろと辺りを見回しながら、
「北限はどーにかなりそだったんで、爆速れすきゅーに来たのですが……もしや、一歩遅かった感じですかぁ?」
銃口が、ぼろぼろのイニルを指す。クルルはそこで、ほっと安堵の息を漏らした。
突然の増援に呆気にとられていたメグミが、警戒を取り戻しながらも、疲れた笑みで返す。
「まだ分からないけど、ちょうど、いいのが入ったとこだよ」
「ほー……とするとあれが、眠る脅威ってことですか」
普段通りの好奇心を滲ませ始めるクルル。
それに、地表間近まで降りたヤツハが、
「はい……間違い、ありません。可能性の大樹で会った、そのままです」
「いっちばん反応のおっきなここが、大正解だったわけですな。怪物も残ってますし、くるるんも追いかけてきて正解でした」
「助かります。こちらも、被害が……」
目を伏せかけたヤツハは、頭を振ってイニルを再度注視する。
北限の戦線に目処がついた以上、後は首魁を撃滅し、残敵を掃討するだけ。イニルに関係なく無尽蔵に湧き出してくるならいざしらず、クルルの知らせはヤツハたちに決着の時を確信させるのに十分だった。
故に、メガミたちは気力を振り絞り、幕引きへの決意を固める。
……ただ、ひと柱を除いて。
「おい、腰抜かしとる場合ちゃう、ぞ……?」
懐疑的なアキナの声が、尻すぼみに消えていく。
彼女の視線が捉えるのは、レンリ。
立ち上がろうとして、片膝を立てたまま、固まったように動かない。
その目が、震えている。
見間違ってはならないと見開かれ、けれど目に映る光景が信じがたい。その板挟みで悲鳴を上げる眼球が、震えている。
震えが伝わった手足に、これから勝利を掴み取ろうとする勇ましさはない。
それはきっと恐怖であり、本能が恐怖から必死に目を逸らしている姿だった。
それが、徒寄花打倒を真に願った者の姿であるはずがなかった。
レンリの異様な態度に、メガミ全員に緊張が走る。
誰かが、息を吸った。レンリに問いかける言葉の、前触れだった。
しかし、声になるよりも前に、レンリは呟いた。
「ち、違う……」
皆の視線が、零させた言葉だった。
しかし、仔細を問う色がその眼差しに混じった瞬間、レンリの感情は爆発した。
悲壮が、絶叫を生む。
「こいつじゃないっ! 戦国で見た眠る脅威は、こいつじゃないんですよッ!」
「――――」
時が、止まった。
驚愕すら、誰の顔にも浮かばなかった。
歴戦の猛者が揃い踏むこの戦場で、一人たりとも、反応できなかった。レンリの悲鳴の意味を、汲み取り切ることができていなかった。
頭が理解を拒絶する。
これまでの道のりが足元ごと崩れ去る、その信じがたさ。
けれど、反論したくとも、反論できるはずもない。
レンリは、眠る脅威の危機を最初に唱えたメガミなのだから。
そこに嘘はないと、誰もが分かってしまったのだから。
唯一、事前に対峙したヤツハの証言は、しかし誰も疑うはずがない。
この惨状が、脅威の証。あの犠牲が、脅威の印。
ならば、これは。
これは、絶望であって、絶望でないのだとしたら――
「だ、め……」
「……!?」
反論は、空からだった。
静かに降下していたイニルが、歯を食いしばって顔を傾け、レンリを睨みつける。
ユリナの刻んだ傷跡は、見た目以上に深いようだった。
それでも、イニルは気力を振り絞ってでも否定を唱える。
「思い、出すな……起こそうと、するなぁ……!」
必死で黄緑の輝きを集め、手のひらに収束させる。しかし、槍を生み出す余力はないのか、か細い骸晶の蔦が一本、力なく垂れ下がるだけ。地上も間近であり、後は大地に横たわって消える光景すら目に浮かぶようだ。
もはや脅威ではない。そうとしか見えない有様なのに、悪寒が駆け巡る。
捨て身の覚悟を吠えるような、涙を噛みしめるような、激情が渦巻いているだろうに、その核は敗北による屈辱といった単純な感情では決してない。
戦いの最中で見せた、傲慢ですらある悲壮と同じ。
レンリが、開けてはならないその感情の箱を、ついには開け放ってしまったのだ。
「そのため、に……あたし、だけで、こいつらを――」
「斬ります!」
戦意を耳にして、ユリナが踏み切った。
誤解の余地の一切ない、止めを刺す宣言。結論がどうあれ、生かしておくべきではないという極めて現実的な判断だった。
だが、その判断も無意味に終わる。
石床を踏みしめたユリナの足が、沈んだ。
地面が、蔦へと解ける。
「なっ……!?」
革靴から這い上がった、無数の骸晶の蔦。棘を持ち茨と化した絶望の触腕が、ユリナを既に戒めていた。
足元から湧き出した蔦の拘束は、まるで元から脆い糸で編まれていた地面を踏み抜き、罠にかかったような有様だ。だが、ユリナの驚愕が示す通り、そんな生易しいものではなかった。
か細い気配にもかかわらず、ユリナは正しく反応し、備えていた。
にもかかわらず、刀で振り払おうとした直前にはもう、彼女は必然の如く戒められた状態だった。
速さという領域で捉えることも困難な、不可避の攻撃。
武神の直感すら掻い潜るそれは、ヤツハ以外のメガミを捕らえ、地の底に引きずり込もうとしていた。
「出ずっぱり……です……」
大地が、蔦となりて渦を巻く。陰陽の要として打ち込まれた、黒い石柱も構うことなく巻き込んで、冷えた七色の茨へと解けていく。
茨はやがて隆起し、人の背丈ほどの塊になったかと思えば、表面が徐々に剥がれていく。
骸晶の中から現れていくのは、女の形だった。
儚げに瞳を閉じて、茨の揺りかごで眠り続けているような、長躯の女。イニルに似た意匠の衣をゆったりと靡かせ、玉虫色の長髪は果てなく伸びて地面で蠢く蔦へと続く。
外気に曝される豊かな肉体を、窮屈そうに両腕で抱く。
けれどその声は、どこか無垢で、間延びしたもの。
「あなたたちの、英雄譚は、そろそろ……終わり」
そして全身が露わになったとき、瞼が眠たげに薄く開かれる。
底なしに澱む、その瞳。
見つめているだけで吸い込まれ、意識が塗りつぶされてしまいそうだった。目としての機能が本当にあるか疑わしく、曇りきった黄色い硝子球が眼窩に嵌っていると言われたほうが、まだ納得できそうな悍ましさである。
茨に苛まれるレンリが、恐れに打ち震える。
次第に荒くなる呼吸を噛み殺し、彼女は嫌悪を吐き出した。
「眠る、脅威っ……!」
悲鳴じみた叫びが告げる、最悪の訪れ。
メガミたちは全ての嘆きを呑み込んで、眠る脅威たる女を睨みつける。しかし、敵対心だけを表に出せた者は皆無であり、悍ましき存在を前にした嫌悪感を誰も隠しきれていない。それに疑問を持つメガミもおれど改めることは叶わず、嫌悪こそが必然であると眠る脅威には定められているかのようだった。
その絶対なる嫌悪には、一人だけ例外がいた。
ついに地に横たわったイニルが、軋む首を動かして、割れる身体をもよじって、現れた女を目に入れる。
悔しげであり、なのに愛おしく、相反する望みでぐしゃぐしゃになった感情。
嫌悪や恐怖とは程遠い情念に突き動かされ、喉の奥から溢れる吐息が唇を揺らす。
イニル・マヒル――マヒルが、掠れる声を漏らした。
「イヌル、姉……さま……」
今にも涙を浮かべてもおかしくない、望外の再会を受け入れた光景だった。同時にそれは、辛酸を嘗めさせられた相手と同格以上の敵が合流したという、破滅の邂逅を見せつけられたのと同義だった。
恐ろしい事実にメガミたちが声を失う中、マヒルが弱々しくも、はっと空へ目を向ける。
眠る脅威――イヌルは、その言外の気づきに眠たげに答えるが、
「ん……イヌルが、起こされました。きっと――」
「うおぉぉりゃああぁぁぁぁっ!」
遮ったのは、クルルの気合だった。
陰陽本殿が、大きく揺れる。膨大な力が瞬間的に発露され、彼女を戒めていた硬いはずの茨が、みしみしと音を立てて罅割れていく。
クルルの背に広がるのは、巨大な絡繰の翼。
桜の光を激しく迸らせ、地面に輝きが叩きつけられるほどになったところで、茨を引き千切ってクルルが勢いを余らせたように高々と宙に舞った。他のメガミにはまるで動じなかった蔦が、飴細工のように粉々に砕け散る。
「あぁ、あなたは……そういう」
イヌルが気怠そうに嘆息する中、クルルが左手を右の二の腕から先に這わせ、みるみる内に右腕が装置に包まれる。
脱出したクルルが見据えるは、眠る脅威・イヌル。
「あるてましーんっ!」
右腕の装置から力が溢れ出し、身の丈を遥かに超える膨大な光の刃が顕現する。
宙を蹴り、決死の表情でクルルが吶喊する。
「おめが……ぶれーどぉ!!」
しかし、その背中を、星の瞬きが照らす。
夕焼け色がはっきりと差し込め始めた本殿が、不気味なほどに美しい星空に覆われる。マヒルが発現させたものではない、天窓を越えた先にある本当の空が、時間を飛ばしたかのように夜空に置き換わっていた。
突然の夜陰に、急停止するクルル。きょとんとした横顔が、巨大な光刃と、望まぬ夜桜となった無明桜の明かりに照らされる。
狙われた側のイヌルは、微睡む瞼をもう幾許か開き、星空を眺める。
瞳が期待に染めたマヒルが、すぐにその期待そのものを悔やむように、涙した。
「くすくす……」
闇の中に響く、悪戯めいた幼い少女の声。
クルルがその出処を探る中、声はクルルへと問いかける。
「そんなに頑張って、何を見てるの?」
クルルが眉を顰めた、その瞬間だった。
その手から、輝きが消える。
イヌルを断つための光刃が、力の供給に失敗したように掻き消えた。
生み出していた絡繰は、既に、無言。
代わりに、くすくす、と。
憐れむ声の主は、天窓でくり抜かれた星空を背景に揺蕩っていた。
遠目でも分かるほどに小さな、四尺を超えたばかりかという童女。玉虫色の長い髪がふわふわ揺れるのも相まって、小柄な体躯は綿が風に弄ばれているよう。けれどその眼差しは元気や爛漫といった言葉とは程遠く、達観し尽くしてしまったように冷めていた。
「ほら、やっぱり上手くいかなかったじゃない」
「っ……!」
クルルの顔に、戦慄が這い上がった。そこから眼差しがみるみるうちに険を帯び、ふっと浮かぶ戸惑いすら呑み込まれていく。
まさしくそれは、敵視。それも、怒りや憎しみからくるもの。
滅灯毒から死の恐怖を知り、大切な仲間から友情を知ってなお、着想の輩では在り続けたメガミが見せた、おそらく初めての感情。研究を邪魔する者にだって向けたことはなかった、どうしようもなく湧き上がるような敵愾心。
自分でも感情を御しきれていないのか、クルルの口は反駁を形にできない。
その間に童女は、振り回されているクルルをさらに翻弄するように、くるりふわりと宙をその場で巡りながら語りかける。
「くすくす……そうね。でもあなたは、それそのものじゃない」
回転をやめた彼女が、余った勢いにゆったりと流される。
膝を折り、胸の前で両手の同じ指先同士を合わせた童女は、指の隙間から果てしなく遠い何かと、その先にあるクルルの姿を見つめる。
「わたしだってそう。そんな、こわぁいお顔に意味はないわ。だから――」
その顔が、悪戯めいて、されど儚く微笑む。
そして彼女は、自身の視線からクルルの姿を隠すように、両の手のひらを一度合わせ、そこには何もなかったと示すように開いてみせた。
「はい、消えた」
クルルの姿が、そこにはなかった。
初めから存在していなかったかのように、大きな絡繰の翼ごと、クルルの顕現体がそこから綺麗に消え去っていた。
しばし遅れて、メガミたちが夢でも見たかのように辺りを見渡す。
身震いと共に。
「くるるん、さん……?」
ヤツハの呼びかけに、答えはなかった。
クルルの姿は、どこにもなかった。
少女の言葉通り、クルルは『消えて』いた。
悲鳴一つ……痕跡一つ、残すことなく。
薄ら気味悪い少女の笑いがなければ、何かが起きたことすら忘れてしまいそうなほどに。
「くるるんさんっ!? くるるんさんっ! くるるんさぁんっ!」
「分かってるはずなのに、どうしてかしら?」
悲痛に叫ぶヤツハに、少女がさぞ不思議そうに問いかけ、返答を待たずに勝手に得心したようにまた笑った。
誰も、理解ができていなかった。
否、遡ればマヒルの力にすら、理解が及ばぬままに皆戦っていた。
そして今、何が起きたかすらも理解に苦しむ現象を前に、誰もが絶句する。
「みんな……がんばり屋さん。忘れて、眠れば、いいのに」
うつらうつらとしたイヌルの様子とは裏腹に、ぱきぱきぱき、とメガミたちを戒める茨がさらに力強く繁茂する。
指一つろくに動かせない状態でも、諦める者はいなかった。
けれども、ユリナの威風に揺らがなかった。
メグミの新緑の蔦に動じなかった。
アキナは戒めの配置の書き換えられず、レンリが思いつく限りの権能を引き出してなお、逃れることはできなかった。
それどころか、茨は彼女たちの内側からもじわじわと湧き出している。始めから棘が食い込んだ状態で現れる戒めに、あらゆる努力が水泡に帰す。
「くっ……!」
唯一自由なヤツハが、反撃を覚悟で身体から怪物を呼び出す。
無数に現れる、怪物の手。敵の全てを毟り取る、悪魔の顕現。四人を同時に救い出し、かつ傷を負わせない中での限られた選択肢だった。
だが、
「なん、でっ……!?」
大山を押しているかのように、悪魔の手は無力だった。
妨害すら、されなかった。
星空で編まれた手に纏わりつかれただけの拘束が、どんどん沈んでいく。
やがて、顔も見えないほどに埋まっていき、
「ヤツハ、さん……に、げ――」
か細いユリナの声を最後に、四柱のメガミは地に呑み込まれた。ずるずると地面を這う蔦が蓋をして、後には何事もなかったかのような元の石床が現れた。
残されたのは、ヤツハただ一人。
その瞳の奥にはまだ、敵に抗う意志が辛うじて火の形を保っていた。けれど、目の前で繰り広げられた惨劇に、身体は動くことをよしとしない。戦いの達人が残した言葉が、勇気と無謀の違いを嫌でも思い知らせる。
幼い姿の徒神が降りてきて、ヤツハの前に絶望の化身が並ぶ。
無論、視線が注がれる先はヤツハ。気づけば、倒しきれなかった怪物たちが、徒神らの指示を待つように、静かに無明桜を包囲していた。
もう、桜を守ることは叶わない。
後はただ、ヤツハの処遇が決まるのを待つだけ。
絶望的な、決着。
けれど、幼い徒神が何かに感づいて、怪物の包囲の外へ目をやった。
その視線と交錯するように、怪物の合間を縫って赤い影が飛来する。
向かう先は、ヤツハ。
「かはッ……!?」
胸を、背中から長大な刃が貫いた。
血色の刀身の持ち主は、ただ一柱のみ。それは桜へと接ぐ刃――名を神居剣。
たじろいだヤツハが背後を見ると、戦場の片隅に、桜飛沫を立ち上らせる人の形があった。
胸から上だけになったカムヰが、声を振り絞る。
「……どうか、最後の……めい、うん、を……」
果たしてそれは、実際には残滓のような囁きでしかなく、誰に届いたかも分からない。
力を使い果たしたカムヰの顕現体が、霧散する。
しかし、それとほぼ同時、ヤツハの姿が桜の光に包まれた。
「ぁ――」
そのまま、彼女の姿は光となって収束し、虚空に消えた。残り香のような輝きだけがそこに漂うだけで、顕現体が破壊されたわけではないようだった。
神座桜の前から、メガミが全員、消えた。
しん、と静まり返った陰陽本殿が、静謐とは異なる無音を響かせる。
宙に浮かぶ幼い徒神は、長身のイヌルと目線を合わせるように高度を下げ、言外に語り合うように見つめ合う。
そこに、マヒルの震える声が割り込む。
「イヌル、姉さま……。アクル……」
果てしなく揺れ動く感情が、そのまま声を揺らしていた。倒れたままの顔を、か細い涙が伝っていく。
呼ばれた二人の徒神は、先程までの非道などなかったかのように、優しい笑みを向けた。
「マヒルちゃん、お疲れさま。今は休んで、傷を癒やして……」
「小姉さまは、そのお顔が一番可愛いわ。ずうっと、そうしていてもいいのよ?」
温かい……やり取りだけ切り取れば、ただ仲のいい姉妹でしかない、そんな光景。
けれど、メガミたちを一蹴した徒神たちは、間違いなく侵攻の途上にいた。
無明桜へ、彼女たちの手が翳される。
地より湧き出た骸晶の蔦が、その巨体を覆っていく。忌まわしき宿木が、その輝きを喰らい尽くしていく。
無数に咲き誇っていた桜花結晶の尽くが、光を失う。塵に還ることすら許されず、落ちた抜け殻の結晶が滝のような音を立てて落ちていく。
無明桜の灯が、再び消える。
その名に等しき光景が、二十余年越しに再現される。
否、大いなる影が作り出した闇よりも、この枯れ姿の意味は重い。
ここに、絶望的な侵攻の旗が、打ち立てられたのだから。
「あり、がとう……ごめん、なさい……」
少女は――イニル・マヒルは告げた。
連なる者への感謝と、呼び覚ましてしまった後悔を。
「気にしないで。さあ、いきましょ、大姉さま」
童女は――イニル・アクルは告げた。
向けられた想いへの慰謝と、引き継いだ願いへの共演を。
「うん、ちょっと頑張ります」
女は――イニル・イヌルは告げた。
駆逐への無垢なる肯定と、暴虐への無邪気なる奮起を。
アクルの姿が掻き消える。
上天の星々に溶けゆくように。
イヌルの姿が沈みゆく。
大地の蔦に呑まれるように。
そして、寝転んだマヒルの口端に、複雑な笑みが乗る。
最愛の背中二つを見送って。
最愛であるが故の苦渋を噛み締めて。
今日この日、目覚めた脅威は三つの人の形をしていた。
最古の徒神・イニルノルニル。
絶望の体現たる三姉妹。
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ゲームマーケット2023秋の出展準備は勿論ですが、そちらでの頒布物の原稿もまだ続いております。詳しい意味はもう数日お待ちいただけるとありがたいですが、今回はこれまで以上に私の全身全霊を込めた一作として死力を尽くしております。どうかご期待いただければ嬉しい限りです。
本日はその『新劇拡張:神座桜縁起 後篇』についてお話しできる部分をお伝えします。こちらでは新たなメガミが1柱参戦します。彼女の詳細についてこの記事でお伝えしようというわけです。
それでは、早速はじめましょう。
空模様の果てに巡り合うのは――
さて、彼女が何者なのかはすでに発表されております。とはいえこれまでと違い、ストーリーを描く小説ではございません(そちらでも何度か登場しておりますが)。KADOKAWAのG'sチャンネル様にて12回にわたって連載いたしましたイラストストーリー『あなたとメガミの空模様』の最終幕にて彼女が登場するのです!
まだこのシリーズをご覧になっていない方はぜひこの機会にいかがでしょうか。
全話をまとめたページはこちら
そして最終幕ではBakaFire Partyがストーリー制作を務めた新作『Silent Applause -はかなき夢の人形劇-』の序幕も同日に公開され、両方をご覧になった方への特典キャンペーンとしてプロモーションカードも贈られます。この機会にぜひ併せてご覧いただければ嬉しいです。
では、前置きはこのくらいにしましょう。問題なければお進みください。
空と自由のメガミ・ミソラがやって来てくれました!
彼女のメカニクスを説明するにはまず照準ボードと照準トークンをご覧いただくのがよいでしょう。
実にシンプルな造形で、一見の印象通りこれらのマスは間合を表します。使い方も単純です。タロットに書いてある通り、あなたは終了フェイズにその時点での間合をこのボードにて記録できます。そして攻撃を行わない限りは記録を保持でき、新たな記録で上書きもできます。
※ 図では7に照準トークンが置かれています。トークンの裏面を使い11以上の間合も扱えます。
即ち、狙撃手として照準を先置きできるのです。そして照準を定めたならば、次はその活用です。「甲矢乙矢」をご覧ください!
「甲矢乙矢」は新たなキーワード「追尾」を持ちます。追尾を持つ攻撃は適正距離をチェックする際に、現在の間合ではなく照準を参照します。例えば中盤戦に間合5へと戻って照準を5に定め、(相手に間合を2に詰められたとしても)次のあなたのターンに「甲矢乙矢」を放てるのです。
但し照準が「なし」では追尾を持つ攻撃は使えません。つまり「甲矢乙矢」は第1ターンには使えませんからね。いいですね!
もちろん照準の活用は追尾だけではありません。次は「精密化」をご覧いただきましょう!
「照準が合っている」という記述は「現在の間合と照準がともに適正距離に含まれていること」を指します。完璧な間合であれば首を切り落とし、頭を撃ち抜く一撃も可能でしょう。
例えば間合を4にして照準を定め、次のターンで相手が間合を2に詰めた状況です。その際に《離脱》から「精密化」「斬」と繋げば「斬」は4/2となります。照準の4と、現在の間合の3がともに「斬」の適正距離に含まれているのですから。
そして照準は攻撃だけではなく防御にも活用できます。最後に「カカゲルカゲ」をご覧ください。
相手の間合に自ら踏み込む行為、これはミソラにとっては価値ある一手かもしれませんね。
それでは本日はここまでです。明日からも続くストーリー、そしてゲームマーケットに向けた様々な告知にご期待くださいませ!