決定版に向けて大調整

2017.10.06 Friday

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     この記事はニュース週間4つの記事のうち、最後の一つです。最初からお読みになりたい場合は、こちらよりどうぞ

     

     この記事は3つ目の記事でお伝えした『第二幕決定版』に向けた、カードの調整に関わるものとなります。

     

     

     調整を行うということは環境に大きな問題があるのかというと、以前の展望でもお伝えした通り、実はそうではありません。今の環境は「これまでの中で最善」という状況を更新し続けており、絶対的に強すぎるデッキも存在しないと考えています。

     

     ではなぜ調整を行うのか。それは以下の理由によるものです。

     

    1. 勝利を目指す際に、選択するには厳しすぎるメガミがいる。
    2. 大きすぎるわけではないが、強さに問題がある箇所はある。
    3. 「審美眼」問題を解決する必要がある。
    4. まさに現在再版を行っており、変更したカードを印刷する機会を得た。
    5. 『供焚沼蝓法戮鯣表したため、『第二幕』の調整はこれまでよりはやり辛くなる。ゆえに今のうちに、『第二幕』を理想的な形で完成させたい(理想をいえば、今回の調整を最後にしたいところです)。

     

    なぜそれほど急ぐのか

     

     調整を急ぐ理由は3から5の三つです。「審美眼」は著しく悪いフィードバックが複数届き、私自身としても大会における試合時間の面で問題視していたため、急ぎ話題に上げることにしました。しかし今後の展望で触れたとおり、性急に措置をしようとしたのは失敗だったと考えています。そのために、別の調整も急いで進める必要が生じてしまいました。とはいえ、「審美眼」に問題があるのは事実なので、本日の調整でそれを改善することにします。

     

     『供焚沼蝓法戮侶弉茲録瑤月前に決定していました。それゆえ私は『第二幕』再版には後ろ向きであり、順当なペースで来年2月頃に品切れになればよいと考えていました。しかしありがたいことに、そして全くもって想定外なことに、この数か月間で残部数がすさまじい勢いで減り、再版が必要になったのです(流石に半年以上基本セットがなく、新たなプレイヤーが参加できないのは問題がありすぎます)。

     

     いざ再版となるなら、「足捌き」「雅打ち」「審美眼」は変更が必要で、その時点でパッケージのデザインを僅かに変える必要も生じます。さらに『供焚沼蝓法戮侶鵑郵腓い如△海谿聞澆猟汗阿郎までよりはやり辛いものとなります。それならばいっそのこと、行うべき修正はこの機にすべて行ってしまい、『第二幕決定版』と銘打つべきだと判断したのです。

     

     実際のところ前回に行った8月の調整から僅かに2か月しかたっておらず、混乱させてしまう点については深くお詫び申し上げます。このような理由があったのだと、納得して頂ければ幸いです。

     

    何のための調整なのか

     

     他方で、調整そのものの理由は1から3の三つです。今回の調整の目的はゲームをより面白くするためであり、そのための手段としてメガミの間の強さの格差を埋め、同時にゲームの体験を悪くしうる動作を除こうとしています。

     

     しかし今回は大きく異なる箇所があります。強さに問題があるメガミに目を向けるだけでなく、強みを発揮できていないメガミに目を向けようとしていることです。ゆえに今回は下方修正だけでなく、様々なやり方で調整を行っていきます。

     

    メガミたちの今日この頃

     

     それでは早速調整内容と行きたいところですが、今回の目的を踏まえると、その前に各メガミへの見解をまとめておくべきでしょう。

     

    ユリナ

     

     ユリナには構造的な誤りがあり、それゆえに『第二幕』の潜在的問題を生んでいたのは既に語った通りです。しかし一方で、今の枠内であればユリナはいよいよもって適正なバランスにたどり着いたとも考えています。過半数、実に7枚もの下方修正を経てきましたが、今回はついに修正が不要なのです。

     

    ヒミカ

     

     組み合わせて強くなるメガミは限られますが、ヒミカの爆発力は十分に魅力的です。そして現状の環境においてもいくつかの組み合わせが結果を残しています。修正は不要でしょう。

     

    トコヨ

     

     私は皆様に深くお詫びを申し上げなくてはなりません。2017年8月に「雅打ち」を調整しました。これは強さだけを理由にした調整ではありませんでしたが、この調整によってトコヨは強さの面でも適切なバランスに至ったと考えていたのです。しかしそれは誤りで、私の理解が不足していました。

     

     3つ目の記事でお伝えした通り、今回の調整には今の大会で実力を発揮している方の中で個人的な親交の深い方に、ディベロップ部門の練習として助力を頂いていました。それらのプレイテストを経て、私はトコヨがいまだに強すぎると判断するに至ったのです。

     

     理由はいくつもありますが、私の中で決定的となったエピソードをお伝えしましょう。プレイテストでの一戦、ユリナ/トコヨとサイネ/チカゲでの対戦です。サイネ/チカゲは中距離型としてはそれなり以上の強さがある組み合わせであり、「雅打ち」修正後なら無理な戦いではないと考えていました。しかしユリナ/トコヨは余裕をもって勝利し、さらにデッキ10枚のうち実に8枚がトコヨのカードだったのです(さらに言うなら、ユリナのカードはさほど活躍しませんでした)。

     

     『第一幕』の際にユリナは熟練していないプレイヤーのためにデザインしたら、熟練したプレイヤーが用いたら強すぎてしまったという失敗がありました。今回のトコヨはそれに少しだけ似ており、一定以上に慣れたプレイヤーのためにデザインしたら、一定を大きく超えたプレイヤーが用いたら強すぎるようになってしまっていました。

     

     それではトコヨをどうするのかというと、正直なところ非常に悩みました。昔のユリナと違い、誰が使っても強いわけではないのも話を厄介にしています。しかし最終的な結論として『第二幕』のトコヨはより上級者向けのメガミにすることにしました。あとは具体的なカードにて話しますが、問題となるカードを使い辛いものにして、熟練したプレイヤーにとって妥当な枠内で強いメガミを目指すことにしたのです。

     

    オボロ

     

     オボロに上方修正が行われるのは自明です。しかしまあ、一応見解を聞いていってください。

     

     第一幕におけるオボロの状況は最悪でした。第二幕では改善されましたが、どこか力不足が残ったままくすぶっていました。それ故に過去のイメージから、私はオボロには多大な上方修正が必要だと考えていました。

     

     しかし改めて現状を鑑みると、オボロを取り巻く状況はかつてほど悪くはありません。いくつかのメガミとの組み合わせは結果を残せており、その強みを活かし始めています。とはいえ、オボロに上方修正が必要ないかと言われるとさすがにNOです。あくまで昔と比べると改善しているだけで、万全とはとても言えません。

     

    ユキヒ

     

     適正距離を変えられるというコンセプトは構造のレベルで本作において強く、良い塩梅で強力です。密接距離におけるクリンチ問題ももはや大きな問題ではなく、強すぎるということもありません。修正は不要です。

     

    シンラ

     

     『第一幕』ではまだ動けていましたが、『第二幕』以降では動きづらさが目立っています。現状ではメタゲームの隙間に何とか存在できていますが、活躍できる組み合わせが限られ過ぎているのも確かです。より多様な戦略を楽しめるよう、上方修正を行います。

     

    サイネ

     

     トコヨ、というか「雅打ち」のために弱いというイメージがつきまとっていましたが「雅打ち」修正後は強みを発揮し、第一線で活躍しています。修正は不要です。

     

    ハガネ

     

     第二幕においてハガネの使用実績はそれなりにあり、ハガネは微妙に力不足だがそこまで厳しくはなく、微細な上方修正で十分だと考えていました。

     

     しかしディベロップ部門とのプレイテストの結果、私は彼女についても意見を変えることになりました。オボロとは逆に、ハガネを取り巻く状況は段々と悪くなっています。彼女を活躍できるようにするには、相応の上方修正が必要と判断しています。

     

    チカゲ

     

     攻撃能力がやや中途半端ですが、毒の妨害力と「生きる道」によるサブルートまでを鑑みると十二分な強さがあります。修正は不要です。

     

    クルル

     

     カードプールを見れば明白な通り、彼女は危険な爆薬のようなものです。当然のことながら『第弐拡張』の発売以降その動向を注視していました。

     

     幸いにして、爆発の具合は一見して良好なものでした。しかしながら、ある1枚のカードには疑惑があり、大会を通してその強みがどの程度危険であるのかを注目していました。この調査を厄介なものにしていたのは、彼女の活用には高いプレイング技術が要求され、さらに言うならばそれは本作の普通の技術とは別軸にあるものだということです。

     

     結果として、そこには問題があるという結論に至りました(謎の仮面の男が身をもって立証した部分もあります)。しかし、調整をするかと言われるとそこにも幾ばくかの難しさがあります。この先は、カードの方で説明することにしましょう。

     

    サリヤ

     

     プレリリース、そして第弐拡張の発売直後に置いて、私は彼女のバランス調整で大きな過ちを犯したのではないかと強く心配していました。移動と攻撃を同時に行えるために攻撃力が高く、優秀な対応カードを持つために防御力も高い彼女は、発売直後のフィードバックでは強力だという意見が多数を占めました。

     

     しかしながら、時間が流れるにつれプレイヤーはサリヤの弱みを把握し、燃料を縛るプレイングを身に着けていきました。現時点での大会で彼女の強さは絶対的ではなく、概ね適切な強さと判断できるものです。

     

     もちろん彼女はストレートに強力であり、攻撃的なメガミとしてユリナ、ヒミカ、ユキヒ、サイネなどと肩を並べる水準にあるのは間違いないでしょう。しかし最終的には、彼女への調整は必要ないと結論付けることにしました。彼女を無理に弱くするより、強みを発揮できていないメガミを強くする方が健全で心地よいゲームになると判断したのです。

     

    調整内容を発表します

     

     以上でメガミたちへの見解はお伝えし終わりました。それでは、具体的にどのような調整となるのかを発表していきます。

     

    梳流し

     

     「梳流し」は山札に戻る効果が取り除かれ、さらに集中力が2でなければ使用できないようになります。

     

     「梳流し」は中距離にとどまる全てのメガミに対して、高い水準での否定を叩き付けていました。誤解を恐れず言うならば、それらのメガミを宿すならトコヨを宿した方がいいのです。中距離でターンを終えたならトコヨ側にも移動の負荷がないため「梳流し」での1ダメージが高い確度で与えられ(しかも使いまわされ)、遠距離に逃げるならオーラの不利を強いられ、近距離に寄って睨みあうにしても「要返し」をはじめとする長期戦向けカードを持つトコヨの方が有利なのです。

     

     さらに補足するなら、今回上方修正を行うオボロ、シンラ、ハガネも多かれ少なかれその条件を満たします。つまり「梳流し」の下方修正こそが、これらのメガミにとって望ましい上方修正とすら言えるかもしれません。

     

     この修正についてやりすぎだと感じる方もいらっしゃるかもしれません。ですが補足させてください。私どもはまずは、山札に戻る効果を取り除くだけで試しました。しかし先述したトコヨ8枚デッキの件はまさにその調整後に起こってしまったのです。私どもは「-/1」の強さを見誤っていたと認識していましたが、その認識ですらまだまだ甘かったと痛感しました。

     

     この調整は、トコヨをどのような方向で上級者向けにするのかも伝えています。トコヨは高い防御性能と「-/1」攻撃により、蝶のように舞い蜂のように刺すメガミです。このうち「蝶のように舞う」防御力の部分は他のメガミにはないもので、まさしくトコヨのアイデンティティです。ここを弱くしてはトコヨらしくなく、ゲームがつまらなくなります。

     

     では「蜂のように刺す」部分を弱めるしかありませんが、「-/1」攻撃を辞めるというのも良い指針には思えません。他のメガミと同じになり、トコヨの独自性が損なわれます。その結果として、「-/1」攻撃を撃つことそのものを難しくすることにしました。確実性のある1ダメージは、十分な障壁を超えるだけの価値があります。

     

    審美眼→点睛

     

     

     「審美眼」は新たなカード「点睛」になります。

     

     この枠にはこれまでにないほど悩みました。私が至った結論は「梳流し」の調整と併せ、新しい形でトコヨの「蜂のように刺す」部分を表現することです。

     

     「梳流し」の下方修正が行われたとしても、トコヨのサポート性能はまだまだ十分にあります。しかしトコヨをメインにしてダメージを与えるデッキは組みづらくなるのも事実です。そこで同等以上に難しく、それでいて課題の方向性が異なる「-/1」を追加することにしました。

     

     納4の隙を持ったカードに疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。「圧気」などと比較して納が大きくなっているのは、トコヨ自身に「点睛」と相性が良いカードが多く、守るための術が用意されているためです。

     

     そしてそもそも決まらなくとも、相手が攻撃するか間合を動かすかといった形で状況をコントロールできます。このカードはその面にも価値があり、実にトコヨらしいコントロールカードでもあるのです。

     

    忍歩

    (2017/10/12に画像を差し替えました)

     

     「忍歩」はほとんど別のカードに生まれ変わります。効果を鑑みて、名前は問題なく引き継げると考えたため、そのままの名前になります。

     

     オボロを調整する上で最も意識したのは、設置を楽しくするということです。数あるメガミからオボロを選んでくださるプレイヤーは忍者らしさ、そして罠を仕掛ける感覚に楽しさを感じて下さっているのです。ゆえに雑な強化をして単に強くなるのでは意味がありません。設置を楽しめる方向で強くならなくてはならないのです。

     

     同時にオボロにはいくつもの弱点があり、それゆえに機能し辛い面がありました。折角なので以下にオボロちゃんの主な死因をまとめてみました。

     

    • 再構成をしたいターンに相手に間合1まで潜られて死亡
    • 通常札対応がないために相手に悠々と「梳流し」「月影落」「ゆらりび」などを撃たれて死亡
    • ようやく機会が来て撃てた「影菱」に「もぐりこみ」や「雅打ち」を撃たれて死亡

     

     「忍歩」はこれらの要件全てをにらんで改善しています。他方で、万能すぎるカードでもありません。伏せて攻撃的に使うか、手札に抱えて防御的に使うかをプレイヤーは決断しなくてはならないのです。しかしそれは相手も同じです。まだ見えていない「忍歩」が手札か伏せ札どちらにあるのかを読む必要が生じます。

     

     忍者の仕掛ける巧妙な罠。そこから生まれる新たな駆け引きをお楽しみください。

     

    (2017/10/12追記)

     誠に申し訳ございません。大きな問題が発見されたため、「忍歩」については調整内容を変更させて頂くことになりました。
     
     何が起こったのか説明いたします。10月8日の交流祭でのことです。そちらでは調整後の環境での大会も開催されていましたが、その大会自体は滞りなく終わり、その際の環境やバランスは一見して良好なものでした。しかし、その大会後のフリープレイで問題のあるデッキが発見されてしまいました。
     
     デッキはオボロとクルルの組み合わせを用い、「えれきてる」を「いんだすとりあ」で量産する類のものです。詳しい手順は複雑なので割愛しますが、然るべき手順を踏めば山札2周の間に確実に合計で6ダメージを与えることができます。
     
     それだけであれば致命的な問題ではないのですが、「忍歩」に対応が付いたために動作が安定し、相手の間合から逃れる力も高いものとなってしまいました。結果として、デッキの動作を妨害できるシンラか、逃れられない間合から十分な火力を打ち込めるヒミカのどちらかを宿していない相手であれば、ほぼ十割勝利することができます。
     
     このデッキの存在はヒミカかシンラの使用を強要し過ぎ、環境をひどく歪めると判断できます。そこで「忍歩」にさらなる微調整を行うことにしました。
     
     「忍歩」は2つの効果の両方を必ず解決し、その上で使用後に伏せ札になるようになります。
     
     上記のデッキを制御する部分は後者です。伏せ札となれば機巧の条件を満たすために使えなくなりますので、許容範囲内の動作で収まります。他方でこの部分はさらなる上方修正でもあります。手札から使用したら伏せ札になるので、その上で設置から使うこともできるのです。そこで強くしすぎないために2つの効果を必ず解決するようにし、「忍歩」を使用したら必ずフレアが1減少するようにしました。
     
     追記ならびに追加の調整はここまでとなります。この度は私どもの実力不足により混乱を招き、ご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ございませんでした。幸い印刷には間に合いましたので、この「忍歩」も同様の方法で配布されます。

    (追記ここまで)

     

    立論

     

     

     「立論」は機能の方向はそのままですが、様々な面が変更されました。

     

     相手の山札を削る効果は「-/1」ダメージに近い側面もあり、強みがあるものです。しかし論壇と相手の山札枚数による二重の制限から効果的に使える機会が限られ過ぎ、「立論」は使いどころの乏しいカードになってしまっていました。

     

     また、シンラは《付与》カードを得意とするメガミですが、付与札にはダストが必要です。これまでのシンラはそれに反して、ダストを作る力が不足し過ぎていました。

     

     「立論」はそれらの問題を改善するため、まずは論壇が取り除かれました。そして山札を削る枚数を減らす代わりに、相手に山札がないならばオーラを削れるようにしたのです。

     

     ちなみにコンセプトである論壇が減りすぎている点について気になる方もいらっしゃるかもしれません。お答えしておくと、私どもは論壇を失敗だと捉えています。というより論壇はほとんど機巧(付与)であり、機巧のほうが応用しやすいうえにプレイ感が良いのです。

     

     ええ、『供焚勝法戮離轡鵐蕕蕨醒鼎任呂覆、より魅力的なシステム「計略」を採用しています。そちらもご期待ください!

     

    壮語→抗弁

     

     

     「壮語」は新たなカード「抗弁」になります。

     

     「壮語」は『初版』を支えた重要なカードです。ユリナ/ユキヒを中心とした高い近接火力を持つ構築に対して、ヒミカ/シンラは前進への抑止力と後退能力で対抗し、旧時代の名勝負を繰り広げたのです。

     

     しかし『第二幕』での「マグナムカノン」の調整を経て、段々と時代遅れの気配が強まってきました。ヒミカを軸とした戦法も火力が勝るライバルが増え、あえてヒミカ/シンラを選ぶ理由も薄れてきています。今でも「壮語」はデッキに入ることはあります。しかし大半の場合、納が2である付与札としてしか見られていません。「壮語」は悪いカードではありませんが、もはや「壮語」である必然性を失っています。

     

     他方でシンラ全体の話に移ると、シンラは特殊なダメージ手段によるコンボよりのコントロールを得意とするメガミです。しかし「反論」の下方修正により、コンボまで状況を保てるだけのコントロール能力がやや不足してしまいました(「反論」を戻すと過剰ですが)。

     

     そこで「壮語」の枠に防御的なカードを加え、シンラのコントロール能力を高めることにしたのです。

     

    円舞錬

     

     

     「円舞錬」はほとんど別のカードに生まれ変わります。効果を鑑みて、名前は問題なく引き継げると考えたため、そのままの名前になります。

     

     ハガネの調整指針は、オボロのそれとほとんど同じです。ハガネを選択している方は遠心どかーんという感じにこそ楽しさを見出して頂いているはずなので、そこを魅力的にしなければ意味がありません。

     

     「遠心撃」は十分な性能であり、「鐘鳴らし」も様々なサポートとして機能します。他方で「円舞錬」は様々な応用が利きそうに見える反面で、大体は2発目の「鐘鳴らし」であり、さらに言うなら最終的にデッキから抜けるカードの第一候補です。

     

     そこで「円舞錬」を十分に魅力のある遠心行動カードに生まれ変わらせることにしました。ハガネらしくするため、ハガネにしかできていない「相手のフレアを自分にとって有益なリソースに変える」効果にしました。遠心のために減ったオーラも補充できるため、このカードのためだけに遠心を満たす価値も十分にあります。

     

    地脈収束→引力場

     

     

     「地脈収束」は新たなカード「引力場」になります。

     

     「地脈収束」を一言で言うと企画倒れです。全力を持つ隙カードなので展開時に最低保証を付け、成功すれば更なるボーナスを得られるようにしたのですが、全く活躍しませんでした。なお悪いニュースは同じハガネに「大地砕き」があったことです。残念ながら99%のケースにおいて、「地脈収束」を貼るより「大地砕き」を撃つ方が良い結果になるのです。

     

     他方でハガネは前進カードの不足に悩まされていました。ハガネは本質的には適正距離0-2を得意とする近接型のメガミなのです。クリンチ問題との兼ね合いも併せて様々なやり方を検討した結果、彼女に最もふさわしいのは「風舞台」のようなカードでした。

     

     しかし「風舞台」そのものでは彼女にとって望ましすぎ、逆に魅力を損なってしまいます。そこで様々な個所に差をつけ、ハガネらしくするとともにバランスを整えたのです。

     

    もじゅるー

     

     

     「もじゅるー」は再起により桜花結晶を追加する効果を失った代わりに、そもそもの納が2から3になりました。

     

     クルルのどこに問題があるのかというと、最たるはサイネとの組み合わせです。そしてそれと比べると僅かに劣りますが、トコヨとの組み合わせも問題です。「音無砕氷」や「無窮ノ風」との相互作用は「もじゅるー」の納を容易に4〜6の範囲へと引き伸ばし、そこから許容範囲外のアドバンテージを得られるのです。

     

     さらに「もじゅるー」は《行動/対応》のカードを著しく強化するため、2ターン以上に渡って攻撃を強く抑止します。これは「審美眼」にも近い問題とも言えます。

     

     他方でクルルそのものに目を向けると、もう一つ気にすべき点が生まれます。彼女の構造は「もじゅるー」に強く依存しているのです。彼女は《攻撃》カードがなく、安易に使える《行動》カードもなく、情報を自らさらけ出すという弱い構造を持っています。それゆえに「もじゅるー」を活かしたリソース供給があってこそ彼女の奇妙な魅力が引き出されるのです。

     

     事実、上記の2つ以外のクルル関連のデッキについては弱いとまでは言えないまでも、力が及ばない場面が目立ちます。ここで安易に「もじゅるー」に下方修正を行うと、全てのクルルが死亡してしまうと予測されるのです。

     

     そこで「もじゅるー」には下方修正と同時に、上方修正を施すことにしました。最大の問題は納が4以上になることですので、それを防止します。他方で自分のターンではどのメガミと組み合わせても2ターン使えるようにして、より多くのデッキが活性化するようにするのです。

     

     デザイン的な反省点を述べると、クルルにおける相互作用の魅力を強調しようとしすぎました。再起に伴う誘発には独自の魅力があり、「どれーんでびる」は成功だと考えています。しかし「もじゅるー」にもそれを加えた結果、一部のメガミとの繋がりだけが補強され過ぎ、それらが強すぎる反面でそれ以外では力足らずになってしまったのです。

     

    調整カードの入手方法

     

     調整カードは以下の方法で入手できる見込みです。

     

    • 11月6日発売の『第二幕決定版』に同梱
    • 12月9日発売の『第参拡張』に同梱
    • 11月中旬以降の公式イベント、公認イベントで配布

     

     また、調整カードをまとめたpdfも配布いたします。カードの印刷までは申し訳ないながら今しばらく時間がかかりますので、それまではこちらをご利用いただけると幸いです。

     

    カードのpdfはこちらより

     

    イベント用のカードリストはこちらより

     

    (2017/10/12に再調整されたものに差し替えました)

     

    イベントでの適用について

     

     10月8日の「秋麗の交流祭」では適用した大会を開催します。しかし、ご参加いただける方の名前を拝見する限り初めて、あるいは2回目の参加という方も相当にいらっしゃいます。それらの皆様を混乱させてしまうのは望ましくないと考えますので、適用しない大会も併催することにいたしました。

     

     それ以降の公式イベントでは、これらの修正を適用します。

     

     公認イベントでは、11月中旬の調整カードの配布開始までは、適用するかどうかは任意とさせて頂き、主催者の決定にお任せします。それ以降では、これらの調整を適用します。

     

     調整カードの配布開始までは、pdfを利用するため、誠に申し訳ないながら裏が透明でないスリーブの利用を推奨いたします。お手数おかけしますが、ご協力いただければ幸いです。そうでない場合もご参加いただくことは可能ですが、公式イベントではカードの効果を読み替えて進めて頂くこととなります。

     

     

     これにて合計4回の情報週間はすべて終了となります。これからも本作はより魅力的なゲームであるべく、未来に向けて全力を尽くしてまいります。なにとぞ、引き続きお付き合いいただけると嬉しい限りです。

     

     今週の更新はさすがに厳しかったので、来週はお休みをいただきます。その一方で、今回の更新の内容はとても濃いため、質問がある方もいらっしゃると思います。そこで今回の更新内容をはじめとした本作に関わる内容への質疑応答を行います。こちらのツィートにリプライで質問を下さい。その中からお答えできるものに限り、再来週の更新にて返答させて頂きます。