よりよいカード更新のために(前篇)

2019.09.27 Friday

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     こんにちは、BakaFireです。シーズン4を締めくくる北海道大規模イベントも無事に終わり、デジタルゲーム版のベータテストも本日の20時より始まります。本日をもって本作の時代がひとつ区切られ、そして新たな幕開けを迎えるといっても過言ではないでしょう。私としても最善を尽くし続けるべく、頑張らせていただく所存です。。
     
     北海道大規模は北海道という遠方にも関わらず多くの方々にご参加いただけ、魅力的なイベントとして幕を下ろしました。詳しくは来週、大会レポートにてお届けする見込みですが、まずはこの場にてご参加、ご協力いただいたすべての方々にお礼申し上げます。ありがとうございました!
     
     
     さて、前置きはこのあたりにして本題へと移りましょう。本日は本作のゲームバランスについての話題となります。シーズンにおける大規模イベントが終わりましたので、このブログで今のゲームバランスについて、率直な意見をお話しできるようになりました。本日から続く前後篇の記事はその類の趣旨のものです。
     
     これまでのシーズンと比べていささか早い話題ではあります。これまではシーズンの切り替わり、カード更新のタイミングにおいてバランスの話を細かく行い、それを踏まえてカード更新の説明を行っていきました。
     
     それではなぜ今回はタイミングを変えたのか。それは本日にプレカード更新イベントについてお話しするからです。これこそが何度か禁止改定などにおいて触れた新たな試みです。説明いたしましょう。

     


    より良いゲームのために万策を

     

     まずは結論として、具体的な内容をお伝えしましょう。10月におけるいくつかの公式ならびに準公式イベントにおいて、現在調整中のカード更新を適用した大会を開催します。そしてそれらの結果におけるデータを収集し、よりよいカード更新のための一助とします。
     
     これらのイベントは交流祭であることもあれば、そうでない公式/準公式イベントであることもあります。本日にいくつかプレカード更新イベントが追加されておりますので、ご参加いただければありがたい限りです。
     
     具体的にはそれらのイベントで用いられたすべての組み合わせと、それらの勝敗を収集します。他方で文章でのフィードバックはごく一部の方から見解を伺うだけに留めます。それらを際限なく収集すると管理しきれず、結果として筋の通っていない決定を下してしまう懸念が大きいためです。

     

     本日の前篇では今の環境への総評、この企画の狙い、そして私どもの想いについてお話しさせていただきます。そして来週頭にお届けする後篇では個々のメガミへの見解と、それを踏まえたプレカード更新の内容をお届けいたします。

     


    今の環境の総評

     

     今の環境が大きな問題を抱えているからこの試みをするかと言えば、それは間違いです。今の環境は本作の歴史の中でも相応に良く、特にカジュアルなゲームプレイにおいては過去最良の環境と言えるでしょう。競技的な場においても実力が求められ、研究と技巧が勝利へと結びつく魅力的な舞台となっています。

     

     しかし他方でこの度の大規模イベントを通し、今の環境の抱える課題もまた明確になってまいりました。カード更新を通して改善すべき課題であるのは毎月の禁止改定にて申し上げてきた通りではございますが、その点について具体的にお話ししましょう。
     
     一言でいうならば、競技的な場での戦略の幅に問題があると評価しています。私はこれをかつての『第二幕』においてユリナ/トコヨが強力すぎた時代に近い問題と捉えています。端的に申し上げると、一部の戦略において強さと安定性の高さが高水準で両立してしまっているため、他の戦略が付け入る隙が小さすぎるのです。
     
     ゆえに改善に向けた指針も近しいものであり、両面から攻める必要があると捉えています。第一に今は環境の第一線で輝くには力不足のメガミが目立ちます。それらのメガミへの上方修正こそが最も重要な変更でしょう。
     
     第二に高さと安定性を兼ね備えた戦略をいくばくか弱める調整も必要です。4柱5柱に渡るメガミに調整が求められるならば下方修正は行わないべきだと私どもは捉えていましたが、吟味の結果としてそれを求められるのはより少数のメガミだと判断しました。ゆえに多くの上げる調整と共に、小枚数ながら下げる調整を施したほうがより少ない枚数で課題を解決できると判断します。
     
     シーズン4から5へのカード更新ではこれら2方向からの改善を最優先として進めております。
     
     
    プレカード更新の狙い

     

     環境が悪いとはとらえておらず、目指すべき指針も見えているならば、なぜこの試みを行うのでしょうか。次はその点について説明しましょう。狙いは2つあります。
     


    カード更新の精度向上と枚数削減

     

     私どもは『第参拡張』から、更新カードの枚数を抑えていくと決定しました。それは本作を高いレベルかつ高い頻度で遊んでいる方々「以外」のプレイヤーにとって、これまでのカード更新の量は疲れてしまうものであり、本作と共に歩んでいく支障となると私どもは評価したためです。
     
     他方で今回の『第参拡張』でのカード更新は、上記にあるような高いレベルのプレイヤーからは望ましくないフィードバックも届きました。それはある程度は当然です。『第弐拡張』での失敗は多く、私どもはその解決を急がなければいけなかったため、枚数の制約ゆえに今生じている課題への取り組みは浅いものになったためです。
     
     これらのフィードバックへの回答の半分は終わっています。十分な開発期間やバランス調整チームの意識の補強、直前フィードバックチームなどの試みにより『第参拡張』は大成功を収めました。喜ばしいことに『第参拡張』のカードには今の時点でも更新の必要性は見出されていません。つまり、次の更新では今の課題に専心できるのです。
     
     しかしそれだけでは不足しています。カードの更新枚数を抑えて多くのプレイヤーが疲れないものにしていくという指針と、本作の環境を最高のものにしていくという理想を両立するには、更新カードの精度を高めていく必要があります。
     
     例えばシーズン1→2では16枚ものカードを更新しましたが、今となって振り返るとこれらは玉石混交です。高い必然性をもって本作を魅力的にしたすばらしい更新もあれば、必要のなかった更新もあったと言わざるを得ません。

     

     プレカード更新はこれらの精度向上において、大きな助けになると期待しています。

     


    10月のイベントを魅力的にする

     

     もうひとつの狙いは、この試みを祭の出し物として盛り上げることです。本作のバランス調整理念を振り返りましょう。私どもは力の及ばなかった点については大いに反省します。しかし他方でカードそのものが変化し、ゲームの環境が揺らぐことそのものはコンテンツとして楽しんでいきたいと定めています。

     

     それに加えて私は、本作のアナログゲーム版における10月は少しばかり魅力に乏しいと危惧していました。9月までは大規模イベントに向けて盛り上げられ、11月はプレリリースイベントで盛り上げられます。しかし10月は(タロットの復刻を除き)何もないのです。これは拡張出版のペースを変えたことによる弊害といえるでしょう。
     
     ゆえにこれは祭の出し物でもあります。ある意味では皆様のお力をお借りするものではございますが、苦労をおかけする内容ではありません。新たなカードプールを用いてゲームを行うことが結果として私どもの助けとなるのです。ゆえに私どもとしては新たな環境をひとつのコンテンツとしてお楽しみいただければ嬉しい限りです。
     
     
    私どもにできる事の自覚と、

    より楽しいゲームのための受け入れ

     

     最後に私どもの想いを伝えさせていただきます。今回の試みをお楽しみいただけるかたは間違いなくいると考えています。しかし他方で、この試みについて思うところのある方もまたいらっしゃるだろうと自覚しています。

     

     その点について私は事実を真摯に受け入れます。まず私どもは力不足です。私どもは実体としてはほぼ個人であり、本作を愛してくださっている方々の暖かい協力ゆえにかろうじて成立しています。他方で厄介なことに本作のバランス調整はあらゆるゲームの中で最高峰に数えられるほどに難しいものなのです。
     
     デザインチームもバランス調整チームも、そしてもちろん私個人もできる限りを尽くしていますが、それでも総力は足りていません。
     
     そしてそれに基づいた非難もより高い目的のために受け入れます。私どもの目的はプライドを保つことでも、企業らしく振舞うことでもありません。本作を遊んでいただいているすべての方々に可能な限り楽しんでいただくことです。
     
     体制を大規模な会社組織とすることが今の私どもには不可能ならば、私個人と今の体制で実現できないことを受け入れ、現実的な手段を模索するべきです。その上で皆様に可能な限り負荷をかけず、むしろ楽しめるように知恵を尽くしたのがこの試みです。なにとぞお力添えを頂ければありがたい限りです。
     
     
     本日はここまでとなります。次回は来週の頭、この記事の後篇として、個々のメガミへの見解とプレカード更新の内容をお伝えいたします。