『新幕 半歩先行く戦いを』第1回:前進と後退

2018.11.09 Friday

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     こんにちは、BakaFireです。先日の攻略記事では初心者の皆様を対象として、動画のシリーズを開始いたしました。もちろん動画としてはあらゆるプレイヤーの方々に楽しんで頂けるよう作成しましたが、すでにルールや最も基本的な立ち回りを理解されている方からすると「攻略」としては少しばかり退屈なところもあったかもしれません。
     
     そこで私はそちらの記事で、ひっそりとこう書いておりました。初級者から中級者へのステップアップは『第二幕』攻略記事である『半歩先行く戦いを』シリーズがお勧めであると。
     
     しかしこちらのシリーズは『第二幕』の記事ですので、今の『新幕』において全てが正しいとは限りません。あなたが実際に初級者から中級者への階段を上ろうとしているなら、そのような不確かな文章は信用し辛いものでしょう。他方でこのシリーズは間違いなく素晴らしく、ゲームになんとなく慣れてきたものの、勝利への理論がはっきりと見えないくらいの方にとってはまさに相応しいものなのです。
     
     そこで私どもは当シリーズを『新幕』仕様にアップデートすることにしました。
     
     記事を作成して頂くのは『第二幕』同様、つきのみちさんとなります。それでは、早速はじめていきましょう!

     



    著者紹介:つきのみち
     本作を発売から今日にかけて遊んで頂いている古株のプレイヤー。具体化された理論に裏付けられたプレイングと、丁寧なメタ読みを得意とする。2017年8月のコミックマーケット92では本作の攻略冊子を同人にて作成、頒布した。新幕の大規模大会もシーズン1、シーズン2ともに4勝1敗で終え、その実力はいまだ健在だ。

     


    『新幕 半歩先行く戦いを』

    第1回:前進と後退

     

    著:つきのみち

     


     今回は「桜降る代に決闘を」の最も基本的な動き即ち基本行動から、「前進」と「後退」について考えてみようと思います。

     

     

    1. 前進と後退の基本

     

    「前進」は間合からオーラへ桜花結晶を1個動かす基本行動、「後退」はオーラから間合に桜花結晶を1個動かす基本行動です。「桜降る代に決闘を」の基本は「間合を合わせて攻撃カードを使う」ことであるため、間合を合わせるための基本行動である「前進」と「後退」は非常に重要です。

     

    「前進」はオーラを増やし、「後退」はオーラを減らすため、本質的に「前進」は「後退」より強力です。また、オーラは「宿し」によるフレア増加の材料となるため、「後退」を多く行う戦法はフレアを溜めにくくなります。大雑把に言うと1回「後退」を行うごとに決闘中に自身が使用できるフレアの総量が1減ります。


    ここまでの話だけで考えると攻撃の間適正距離が遠いメガミは不利に見えますが(実際不利なことが多い)、一方で間合は10からスタートするため、攻撃の適正距離が遠いメガミはより早くから攻撃を行う権利を持つ上、攻撃の威力も高めに設定されています。
    これらのことから、概ね攻撃の適正距離が遠いメガミ(=ヒミカ)は速攻で相手のライフを削り切る先攻逃げ切り型(所謂アグロ)、攻撃の適正距離が近いメガミは中速(ミッドレンジ)での決着を狙うことになります。

     


    以後、攻撃の適正距離が近距離に寄っている(間合の数字が小さい)ことを「得意な間合が近い」、逆を「得意な間合が遠い」と表記します。

     

    「前進」あるいは「後退」は宿すメガミによって回数に差があるとはいえ、どのメガミにおいても決闘中何回も行われる基本的な動作です。それゆえに強い使い方を知っているか否かが決闘の成果に大きく影響します。本格的に説明すると奥が深い話になりますが、今回は初歩的な所を解説したいと思います。

     

     

    2. 溜めて駆け抜けるように近づこう(中・近距離同士)

     

     相手より自分の方が得意な間合が近く、かつ現在の間合が相手の得意な間合より十分離れている場合、一度溜めてから駆け抜けるように「前進」することを意識すると良いでしょう。駆け抜けるようにとは即ち、豊富な集中力と手札、オーラの空きを駆使して1ターンに3間合、4間合といった距離を一気に移動することです。


     「前進」するためにはオーラに空きが必要となりますが、常にオーラを5にしながら「前進」していては途中で相手の得意な間合に留まることを余儀なくされてしまいます。そこで、相手の攻撃が及ばない遠距離にいるうちに「宿し」でオーラに空きを作っておき、ある程度相手の得意な間合に近付いてから一気に「前進」し、相手の得意な間合を飛び越してしまうのです。こうすることで、自分は攻撃を行いつつ、相手が攻撃を行うために「離脱」や「後退」を行うことを強要し、無駄な手数を使わせましょう。


     逆に自分の方が得意な間合が遠い場合、相手に駆け抜けられないようにする必要があります。そのためにはどうするか、相手より1手早く駆け抜けるのです。相手がオーラに空きを作っている間に自分もオーラに空きを作っておき、相手より早く駆け抜けることで機先を制するのです。相手より自分の方が得意な間合は遠いので、相手に強力な移動カード等が無ければ必ず先に到達できます。(もし無理に相手が先に駆け抜けようとすれば、手札まで使って無理矢理突破するか、力尽きてこちらの得意間合いで留まってしまうかのどちらかとなるため、どちらにせよ自分の得になります)


     上記をまとめると、近距離・中距離のメガミ同士の決闘の場合、互いに相手の攻撃が届かない間合でオーラに空きを作り、得意な間合が遠いメガミは自分の間合に届きそうな瞬間に一気に「前進」して攻撃を仕掛けることを狙い、得意な間合が近いメガミは出来る限り相手が「駆け抜ける」のに必要な手数を増やしつつ、隙あらば一気に「前進」して相手の得意な間合を飛び越すことを狙うのが基本となります。相手が次のターン何回「前進」できるのかをよく考えて、易々と何枚も攻撃を叩けない間合と、致命的なダメージを通さないオーラを維持しつつ相手にターンを返しましょう。

     

     

     

    3. 慎み深く後退し、激しく攻め立てよう(遠 vs 中近)

     

     自分の得意な間合が相手より大きく後ろにある場合、間合を移動するカードと「後退」を駆使して得意な間合まで戻る必要があります。この際の鉄則として「余計な攻撃はしない」事が挙げられます。相手のオーラが5であれば、相手は「前進」する為に「宿し」「前進」の2手を要しますが、相手のオーラに空きを作ってしまえば「宿し」を行わずとも「前進」できてしまうため、「後退」したい場面で不用意な攻撃を仕掛けることは相手を利する行為となります。下がっている間は慎み深く攻撃を控え、十分な手札を揃えてから一気に攻めましょう。


     なお、「梳流し」「奏流し」などのオーラで受けられない攻撃、「はらりゆき」などのオーラで受けにくい攻撃等は、相手のオーラに空きを作らないため「後退」しながら撃っても良いです。ただし、「はらりゆき」などの3/1攻撃は後に続く攻撃の圧力を出さなければオーラで受けられてしまうので、2/2や1/2、1/1の攻撃をちらつかせて圧力を効かせましょう。

     

     

     

    4. 自分も相手もオーラを枯らそう(中近 vs 遠)

     

     自分が近距離が得意で相手が遠距離特化の場合、とりあえず1ライフくらい余計に食らっても構わないので、とにかく相手の攻撃をオーラで受けてオーラに空きを確保しましょう(1ライフくらいは構いませんが、2ライフはやや怪しく、3ライフ余計に食らうと死ぬ可能性が高いので、闇雲にオーラで受けずに考えて受けましょう。ここが二幕との大きな違いです)。オーラに空きができることで「前進」が容易となり、相手が不利に自分が有利になります。ライフを少々支払う価値は十分です。後続の攻撃が怖いからとライフ受けを繰り返していると、近付くこともできず死を迎えることとなります。


     また、相手が「後退」なり移動切札を使うなりするにはオーラが必要(移動切札を使うフレアはオーラから生成される)なため、遠距離側のオーラを削ることは近距離側に有利に働きます。ライフ打点の高い攻撃や、ライフで受けられない攻撃を繰り出して相手のオーラを搾り取りましょう。特に遠くまで届く「フルバースト」「無窮の風」「流転の霞毒」「Steam Cannon」「円月」「黒き波動」辺りはとてもよく効きます。

     

     


    5. 間合を違えることは最大の防御

     

     全ての《攻撃》には適正距離があり、その間合に到達することができなければ、《攻撃》する権利を持ちません。究極的には間合さえ合っていなければ自オーラが0だろうがダメージは受けないのです。相手と自分の得意な間合が極端に異なっている場合、相手《攻撃》を行える間合に寄せ付けないことで一切の攻撃を遮断することができます。遠距離ではヒミカ・オボロによる壬蔓ヴァーミリオンフィールド、近距離ではユキヒにハガネやチカゲを加えた組み合わせが得意とします。

     

     

     

    6. 相手にやらせよう

     

    「前進」も「後退」も基本動作であるため、行使するには集中力か手札を消費します。当然ながら手札1枚が生み出す利得は基本動作1回の利得より大きいため(そうでなければカードの存在意義がありません)、極力基本行動に手札は消費したくありません。しかし集中力は1ターンに1しか得られないため、決闘で必要な基本行動を賄うには到底足りません。


    「前進」「後退」で間合を調節したい、でも手札を使いたくない。ではどうすればいいか。相手にやらせればよいのです。相手にやらせる方法はいくつかあります。

     

    • 相手のオーラを削り、ダストを枯らす

    相手はオーラを減らした状態でターンを渡すか、「前進」するかを選ばせることで前に進ませます。

     

    • 得意間合の外からちょっかいを出せるカードを使う

     ヒミカ+得意間合が近いメガミの組合せで、ヒミカではない側のメガミの間合をベースにした構築をした場合に「シュート」や「フルバースト」を添えておくと、遠距離から一方的にリソースを削れるため相手に「前進」させることができます(どちらが適切かは相方や戦術によります)。その間に自分は「宿し」でフレアを貯めることで、相手より先にフレアを貯めた上で相手に自ら自分の得意間合へ移動してもらうことができます。同様に、中距離が得意なメガミ同士の決闘において、間合2での攻撃手段を入れておくと相手に「離脱」「後退」を強いることができます。

     

     

     

    7. 例外がたくさん


    「新幕」となったことで個々のカードのパワーが増加し、相対的に基本行動の力は低下しています。その上新幕のカードプールには今回の基本に当てはまらない例外カードがたくさんあります。基本を理解した上で決闘を行い、応用・実践理論を身に着けてこそ強力なミコトへの第一歩となります。是非実践してみてください。

     

     

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