2018年6月禁止改定

2018.06.04 Monday

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     私どもはバランス調整の宣言と、それに基づく理念に従い毎月第一月曜日にカードの禁止改訂を行います。この記事はその2018年6月のものです。禁止カードを出すことそのものについて疑問や不安を感じる方は、こちらよりリンクしている宣言か、それを要約した理念をご一読いただければ幸いです。

     

     

    2018年6月禁止カード

     

    なし

     

     

     まずは結論をお伝えすると、私どもは今月の時点で禁止カードを出すべきではないと判断しました。

     

     初めての禁止改定であり、新幕が広く遊ばれて初めてバランスについて語る場でもあるため、語れることは多いものです。お話しできる限りの見解をお伝えしましょう。

     

     しかしながら、この場で全てを語るべきではないとも私どもは考えています。当然ですが、私どもバランス調整チームは今の環境に対して注視し、より魅力的なゲームにする方法を考え続けています。その結果として今の環境に対して、私たちなりの現時点での考えを持っています。

     

     ですが、この場でそれらを全て伝えてしまうとプレイヤーの皆様の考えを曲げてしまい、純粋な体験や探求の楽しさを阻害してしまう恐れがあります。また、環境を不必要に誘導するため、適切なデータを得られなくなる恐れもあります。

     

     例えば『第二幕』初期で、ユリナ/トコヨが最も強力であり、中距離で戦うメガミはほぼ機能していないなどと公式で書くのはゲームの魅力を削ぎ落す行為でしょう。仮にそれをやるとすれば、ユリナかトコヨから禁止カードを出す場合に限られます。しかし今回は禁止カードは出さないという決定を下すのです。

     

     それゆえに、これからお話しする見解はかなり広い視点から見たものとなり、少しばかり具体性に欠けることをお許しください。全てのメガミに対する詳細な見解はカード更新の際に必ずお話ししますので、それまでお待ちいただければと思います。

     

     

    全体への見解

     

     まずゲーム全体の環境をどう考えているのかを述べると、魅力的で楽しいゲームになっていると考えています。全体的にカードパワーが向上した結果、『第二幕』より過激な爽快感があるゲームとなりました(ただし、この変化は基本的には良いものと捉えていますが、一概に改善と言うのは危険です)。後述しますが、ゲームバランス面でも致命的な問題はないと考えています。

     

     しかし他方で、完成された『第二幕』のゲームバランスと比べると荒々しいものとなっているとも考えています。私が理念としている理想の環境に近づいたか離れたかというならば、残念ながら離れたと言わざるを得ないでしょう。致命的な問題は発見されていませんが、小さな問題は『第二幕』の最終段階よりは多くなっています。そして禁止カードを出す必要こそ感じませんが、今後のカード更新の必要性は強く感じられます。

     

     ではこれは大失敗かというと、そうは考えていません。確かに失敗はゼロではありませんが、そもそもの目的であった「拡張するための空間を確保すること」は達成できているためです。その上でより良くできる余地こそ多いものの、ゲーム自体は十分に魅力的なのです。

     

     当然、私どもの力不足によるところは多分にございます。そもそものゲームの構造ゆえの調整の難しさなど、情状酌量の余地を感じて頂けると大変ありがたいですが、満点ではなかった以上は誠意と謝意を示す必要を感じています。誠に申し訳ございません。今後も引き続き、宣言と理念に従い、ゲームをより良くしていく意思を示すことでご容赦いただければありがたい限りです。

     

     

    なぜ禁止カードを出さないのか

     

     ここまでを踏まえ、今回禁止カードを出さないのはなぜなのでしょうか。理由は大まかに分けて2つあります。それぞれ説明しましょう。

     

     1つ目として、ゲームバランスにおける「致命的な」問題はないと考えているためです。現状で私どもは何柱のメガミと、彼女らを含むいくつかの組み合わせについて注目し、観察を続けています。それらの組み合わせが強さの面でまったく問題ないかというと、そのようなことはありません。

     

     しかしいずれの組み合わせにもいくらかの弱点があり、ゲームを破壊するほどの絶対性もありません。つまり、自明な一強にはなっていないのです。選択の余地は十分にあり、多様なゲーム展開も得られています。

     

     悪い例を挙げるならば、『第一幕』初期ではユキヒが明確な回答であり、『第一幕』末期はユリナ/ヒミカに勝てるメガミは存在しませんでした。『第二幕』初期から『第壱拡張』では熟練したプレイヤーのユリナ/トコヨに勝つことはあまりにも困難を極めたものです。これらの環境では解答が自明であるため、禁止カードを出すのが正しい判断でしょう。

     

     これに加えてもう一つ理由があります。2つ目の理由は、あまりにも環境が初期すぎるというものです。本作は正式な発売日からまだ2、3週間程度しか経っておらず、32人以上での公式大会に至ってはまだ一度も開かれていません(今週末、6月10日の大会が最初となります)。

     

     さらにプレイヤーの皆様の創造力と熱意は素晴らしく、日々新しい戦略が発見され、研究と洗練が行われています。結果として環境は動き続けており、私どもが今の時点で問題ではあると考えているところが本当に問題であるかどうかはこれまで以上に慎重に検討する必要があります。

     

     このような状況の中で今日に禁止カードを出すのは、余りにも結論を急ぎ過ぎています。そして禁止カードに対して私どもは慎重でありたいため、ここで急ぐのは理念にも反しているのです。

     

     さて、6月の禁止改訂についてはこのような見解です。では7月はどうなのかと軽く触れておくと、これについてもやや否定的です。7月28日には大阪でシーズン1を締めくくる大規模大会が控えているからです。

     

     熱心なプレイヤーの皆様はそこに向けた研究や練習を続けており、その4週間前に安易な禁止カードを出すのは皆様を不用意に掻き乱し、大会を魅力的でないものにしてしまう恐れがあります。但し、安易とはとても呼べないような問題が仮に持ち上がったならば、その限りではないのも確かでしょう。

     

     少なくとも今のところは否定的である、という程度に考えて頂ければ幸いです。

     

     

    では改善は行うのか

     

     今回の禁止改訂は以上となりますが、全体への見解で述べた「荒々しいバランス」にはどのように措置をするのかも少しお話ししておきます。

     

     私どもとしてはこれらの粗削りさに対しては、禁止カードではなくカード更新で対応するのが正しいやり方だと考えています。現状では何柱かのメガミがバランスを乱しているのは確かで、彼女らへの微調整は必要でしょう。

     

     しかし私どもはそれ以上に、何柱かのメガミが勝ち辛い状況にあることの方が問題だと考えています。原因は2つあり、第1に単純にカードパワーが不足していること、そして第2に特定のメガミがそのメガミの強みを奪いすぎていることが挙げられます。

     

     これらへの解決に向け、いくつかのカードの上方修正を行うと共に、強みを奪っているメガミのある側面を弱め、代わりにある側面を強める形での調整を進めております。

     

     これらは予定通り、8月の『新幕 第壱拡張』(ならびに無料で配布するカード更新パック)でお届けしますので、ご期待頂ければと思います。

     

     

     本日は以上となります。初回であるために長文となりましたが、次回以降はある程度短くなる見込みです。次回の禁止改訂は7月2日(月)となります。

     

     

    (2018/06/05 文章修正)

     4日時点での「全体への見解」段落の文章があまり良いものではなかったと判断しましたため、当該段落を意図通りになるよう書き直しました。元の文章は批判を恐れるあまり、幾らか自衛的になってしまったことを深く反省しています。人によっては不快に感じる方もいらっしゃったかもしれません。ご不快に思われた方には深くお詫び申し上げます。

     誤解なきよう念には念を入れてお伝えしますが、このように文章を修正することこそあれど、禁止カードやカード更新への決定を覆すことは決してありえませんので、その点はご安心ください。また、文章の修正は自分への戒めも込め、このようにその旨を記載します。