『双つその手に導きを』第1回:ザ・ビートダウン

2018.02.16 Friday

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     こんにちは、BakaFireです。前回まで連載していたつきのみちさんの攻略記事『半歩先行く戦いを』では、本作全体を通した基礎を解説し、その理解を通して勝率の向上を目指しました。事実、このシリーズを一通りお読みいただければあなたの立ち回りは大いに洗練されることでしょう。
     
     もしあなたがまだお読みでないのであれば、実に勿体ありません。お時間が許せば、是非ともご一読ください。こちらよりどうぞ。
     
     さあ、シリーズを読み終え、基礎は理解しました。今こそ大会に出ましょう! しかしそこで再び問題が生じるかもしれません。大会に出るにはあなたの使うメガミの組み合わせを決めなくてはならないのです。趣味や思い入れ、あるいは確固たる戦略で選ぶのが一番ですが、それらがない場合は「強い組み合わせは何なのか」や「その組み合わせがなぜ強いのか」を参考にするのは良いやり方です。
     
     そこでこちらのシリーズでは初級者から中級者を対象に、メガミの組み合わせ単位での攻略記事を紹介いたします。このシリーズをお読みいただくことで、有力な組み合わせがなぜ有力なのかを理解でき、使う上での指標にも、相手をする上での対策にもなるでしょう。
     
     紹介する組み合わせは、以下のルールで決めております。
     

    • 基本セットに登場するメガミの組み合わせである。拡張のメガミは熟練したプレイヤーに向けたデザインであることが多く、本シリーズの目的には即さない。
    • 大会などで十分な結果を残している。
    • 全6回それぞれの戦い方が十分に異なる。例えば、近距離でビートダウンする組み合わせを2つ以上紹介するつもりはない。

     

     前シリーズと同様の理由から、本シリーズを書くのも私ではありません。大会で十分以上の結果を残し、そして扱う組み合わせに熟練したプレイヤーの皆様に執筆をお願いすることに致しました。毎回、異なるプレイヤーが記事を書くことになります(私個人の居住地の都合より、関東のプレイヤーにお願いすることになりますがご容赦ください)。
     
     しかし、攻略本の執筆より抜擢されたつきのみちさんは別としても、記事を魅力的な文章で書くのは簡単ではありません。そこで本シリーズでは、扱う組み合わせについてのインタビュー形式で進めさせて頂きます。

     

     第1回は正統派のビートダウンデッキとして、ユリナ/オボロを扱います。それでは、早速はじめましょう!

     

    ジャンルの説明:近距離ビートダウン

     

     本作におけるデッキのジャンルはトレーディングカードゲームの影響を受けつつも、ルールの独特さゆえにその枠内だけでも説明が難しい部分がございます。そこで、ジャンルそのものも行わせて頂きます。

     

     多くの《攻撃》カードをデッキに入れ、相手に攻撃することを中心にゲームプランを組み立てたデッキのことをビートダウンと呼びます。その中でも特にユリナなどを中心に、間合1から3に自分から移動することを望むデッキを「近距離ビートダウン」と呼びます。

     


    著者紹介:tot
     第一幕ランキング1位、第1回全国大会ベスト8、錦秋の大交流祭4勝1敗。本作を発売から今日にかけて遊んで頂いている古株のプレイヤー。ビートダウンを特に嗜好するが、多くの型のデッキを使いこなすオールラウンダーでもある。


     

    双つその手に導きを

    第1回:ザ・ビートダウン

    著:tot

     

     

    ■この組み合わせの特徴を教えてください。特に、なぜ近距離ビートダウンにおいて優秀なのかを説明して頂ければと思います。

     

     ライフダメージ2の攻撃札が多く、ビートダウン同士の殴り合いは勿論、通常のビートダウンでは間に合わないような速攻コンボにも、真正面から殴り勝てる打点の高さが特徴です。設置からのラッシュや「忍歩」による対応不可攻撃、切札を絡めたコンボなど、相手の防御を強引に突破する手段も豊富にあり、近接火力において右に出る組み合わせは早々ありません。
     
     また、火力だけでなく、そこそこの防御力を持ち合わせている点も優秀です。防御型のメガミに比べれば劣りますが、「忍歩」や対応切札によるここぞの防御力はビートダウンが持つには十分に高く、攻撃に集中しながらも、相手の大技で致命傷を受けることを避けて戦えます。
     
     総じて、多くの相手にビートダウンの本分である「殴り合い」を挑んで有利に立ち回ることのできる、ビートダウンの代表と呼ぶに相応しい組み合わせです。

     

     

    ■この組み合わせでサンプルデッキを作成し、そのデッキの強みを教えてください。

     

    【通常札】斬、一閃、居合、影菱、鋼糸、斬撃乱舞、忍歩
    【切 札】天音揺波の底力、月影落、浦波嵐

     

     デッキ10枚中9枚が攻撃カードであり、「影菱」を含めると通常札にライフ打点2の攻撃が5枚もある火力に特化したデッキです。全力攻撃を3枚採用し、ユリナ/オボロの中でも特に強力な動きである「設置からの全力攻撃」を狙いやすい構成になっています。

     


    ■サンプルデッキを使う際、桜花決闘で意識すべき点を教えてください。

     

     このデッキを使う際は、強気に攻めることを意識すると良いです。


     ライフ打点が極めて高いデッキなので、ノーガードの殴り合いならば大抵の場合、こちらがライフレースで優位に立てます。相手に大技を当てられて先行されたとしても、設置からの「天音揺波の底力」で一発逆転を狙えます。


     相手が反撃よりも防御を優先するようであれば、攻撃カードの多さを活かし、常にオーラを攻め立てましょう。下手に自分が纏うよりも、ライフ打点の高さで圧力をかけて相手に纏を強要し、攻撃する余裕を与えないことが重要です。まさに「攻撃は最大の防御」ですね。

     

     より具体的な動き方や意識する点は以下の通りです。序盤・中盤・終盤の目安として、それぞれデッキ1順目、2巡目、3巡目以降に分けて解説します。


    ※再構成回数とゲーム展開は前後することもありますので、目安として捉えてください。

     

    <序盤:デッキ1巡目>
     間合い的に攻撃は殆ど振れません。まずは最初の再構成で設置攻撃を当てることを目標に前進します。


     途中で「手裏剣乱舞」を当てられると、リソース差を大きくつけられるので、後の展開が楽になります。その際に手札や集中力が溢れると勿体無いので、相手の攻撃が来ない間合なら、毎ターンのリソースはこまめに消費します。「手裏剣乱舞」を当てることに拘泥して、防御を疎かにしないように注意しましょう。

     

    <中盤:デッキ2巡目>
     まだ相手の切札で即死しない場面です。ここで如何に相手のオーラ・ライフを削れるかが重要です。とにかく強気に攻め、設置を除く攻撃カードはできるだけ表向きでプレイすることを目指します。


     切札なしで相手ライフに2点以上与えられるなら、大抵の場合、ノーガードで攻めてもOKです(相手の対応の計算は忘れないこと)。それ以外の場面でも、相手のカードプールにある「ライフダメージ≧オーラダメージの手痛い攻撃(2/2攻撃など)」をオーラ受けできる分の自オーラがあれば、攻めるには十分です。


     攻撃が早々通らないコントロール相手の場合は、防御を優先し、再構成時の設置攻撃からダメージを狙います。

     

    <終盤:デッキ3巡目以降>
     デッキ2巡目でダメージを取れているならば、あと一押しです。無理に攻めると相手の切札で即死するので防御の優先度を高め、切札を絡めたラッシュで相手ライフを削り切れる手札が揃うのを待ちます。相手を確実に倒せるまではフレアを温存し、いつでも「浦波嵐」、「忍歩」で対応できるようにしておきましょう。

     


    ■相手に合わせてサンプルデッキの何枚かを変更することがあるかと思いますが、変更するカードの候補や、どのような相手の時に変更するのかを教えてください。

     

     通常札は主に「居合」と「斬撃乱舞」が変更候補です。相手に応じて片方あるいは両方を対策カードと入れ替えます。例えば、中・遠距離キャラ相手には、代わりに「足捌き」や「遠当て」を入れると良いでしょう。攻撃手段の少ないコントロール/コンボ相手ならば、「圧気」も有効です。

     

     切札は相手の持つ対応カードを踏まえて、当てやすいカードを選択します。例えば、移動対応持ちのメガミに対して「月影落」は当てづらいため、代わりに「鳶影」を入れ、「鳶影」→「忍歩」からの対応不可攻撃を狙う、などです。


    ■この組み合わせで組めるサンプルデッキ以外の方向性のデッキや、コンボ、ギミックなどはあれば教えてください。

     

     大抵の事は近接ビートで解決できる一方で、近接ビート以外の構築は苦手な組み合わせです。コンボやギミックは強力なものが揃っていますので、そちらから2つ紹介します。

     

    【虚魚+浮船宿】
     問答無用で相手のオーラを全て破壊できます。通常札のライフ打点が高いため、相手に対応が無ければ、他に切札を使わずともライフに4〜5点は与えられます。


     このコンボに「鳶影」と「忍歩」+設置攻撃を合わせると、確定で2ダメージを与えられます。準備には時間がかかりますが、ライフ1点差を守り抜くような重コントロール相手には極めて有効です。「忍歩」・「影菱」を伏せ札に仕込みつつ、手札に「一閃」と「鋼糸」が揃うのを待ってから発動すると良いでしょう。手札に必要なカードは2枚だけなので、妨害がなければ、デッキ引ききりで必ず揃えられます。


     また、自分のオーラが空になるので、遠距離で戦う相手への前進手段としても有用です。

     

    【鳶影+足捌き】
     対応で打てば、大抵の中・遠距離攻撃を躱せます。間合いの変化により後続の攻撃も打ちづらくできるため、本作でも最高クラスの対応性能を誇ります。


     事前に「足捌き」を伏せる必要があるため、やや使い方が難しいコンボですが、伏せ札を1枚作るだけでも、相手に圧力をかけられるので意識すると良いでしょう。

     


    ■この記事を読んだ上で、大会に出る方に一言お願いします。

     

     ユリナ/オボロは、シンプルに攻撃カードを叩き付けるだけでも十分に強く、初心者にもオススメの組み合わせです。一方で、防御面は「盤面の圧力」で身を守ることが重要であり、突き詰めると、豪快な戦闘スタイルとは裏腹に、緻密なプレイングが求められる奥深さも持ち合わせています。初心者上級者問わず、ビートダウンが好きな方は、ぜひ使い込んでみてください!

     

     

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