新たなメガミと怒涛の疾走

2017.08.04 Friday

0

     こんにちは、BakaFireです!

     

     さて、いよいよコミックマーケット92や東京ボードゲームフェスティバルも近づき、第弐拡張の頒布まで残りわずかとなりました。イベントでの出展内容や、第弐拡張全体については先週のニュースでお届けしたばかりです。もしまだお読みでないならば、ぜひご一読ください。

     

     

    イレギュラーは乗騎と共にあり

     

     先週のニュースではパッケージを通して、新たなメガミの姿が発表されました。では本日は? 当然ですが、そのメガミについてをお伝えしますよ! しかし慌ててはいけません。いつものことですが、彼女の活躍はストーリーですでに描かれています。もちろん、そちらには別のプレビューカードがありますよ!

     

     公式ストーリー『桜降る代の神語り』は第二章も終わりが見えてきました。お時間が許すのであれば、是非ともご一読いただけると嬉しいです。最初から読むのであればこちらを、第二章の最初から読むならばこちらをクリックしてください。

     

     すでにお読みになったか、残念ながら時間がないならばこのままお進みください。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     

     さあご覧あれ、海の向こうより来たれしイレギュラーなるメガミ、サリヤを!

     そして彼女と共にある乗騎ヴィーナの中核、蒸気機関を!

     

     

     サリヤは海外の技術である蒸気機関と、それにより動く乗騎を用いることで、かつてない機動戦闘を実現します。しかし蒸気機関を動かすには、当然ですが燃料が必要です。

     

     それを表すのが特殊なトークンである造花結晶です。ゲーム開始時、マシンには6つの造花結晶が置かれています。使い方は騎動と燃焼の2種類があり、どちらも彼女のカードにより実現されます。まずは「Burning Steam」をご覧ください!

     

     

     

     騎動を一言で説明するなら、高速移動で一時的に間合を変化させるというものです。騎動を行うならば、騎動前進か騎動後退のどちらかを選びます。そして前進ならば造花結晶を「間合−1トークン」として、後退ならば「間合+1トークン」として間合に置くのです。

     

    ※ 正確な置き方としては、間合−1トークンは桜花結晶に重ねるように置き、その桜花結晶を無効化します。間合+1トークンは桜花結晶と同じように置き、現在の間合の計算で数えられます。

     

     これらのトークンはあなたの開始フェイズに取り除かれ、燃焼済になります。つまり、間合を変化させていられるのは今の自分のターンと次の相手のターンの間だけなのです。しかしそれをネガティブに捉える必要はないでしょう。要は間合が変化し、その変化分は必ず戻るのです。その特性を戦略に応用できてこそ、真に乗騎を乗りこなしたと言えるのではないでしょうか。

     

     もうひとつの使い方、燃焼は実にシンプルです。燃焼を持つカードは造花結晶を1つ燃焼済にしなければ使えません。もちろんその分、ちょいとばかし強力になっていますよ。「Scheld Charge」をご覧いただきましょう!

     

     

     

     騎動も燃焼も造花結晶を消費する代わりに、強力なカードになっています。お分かりですね。彼女を使いこなすならば、燃料管理が重要なのです。

     

     しかし、燃料を失うことが悪いとは限りません。折角なので「Form:GARUDA」もお見せしておきましょうか。意味不明なカードですが、意味不明な物どうしが揃えば、見えてくるものもあるでしょう?

     

     

     

     本日は新たに3枚のカードを紹介いたしました。間合を目まぐるしく変化させるスピード感と、燃料を制御する管理の楽しさ。それぞれお楽しみいただければ幸いです。

     

     

     

    第弐拡張プレリリースが4地方で開催されるぞ!

     

     本日紹介したサリヤをいち早くお楽しみいただく方法がありますよ! それも素晴らしいことに明日に! 8/5(土)にプレリリース大会が東京、大阪、北海道、愛知の4か所で開催されるのです!

     

     東京は秋葉原の「季夏の交流祭」、大阪の「プレリリース大会@DDT」、北海道の「プレリリース大会@札幌YS」、愛知の「プレリリース大会@愛知地区」をぜひともチェックして下さい。

     

     さらに大阪の方には素晴らしいニュース! 翌日の8/6(日)の「プレリリース大会Ex@ひがっち」でもサリヤを用いたゲームをお楽しみいただけます。

     

     ただ、申し訳ないことにいくつかの地方ではすでに満員となってしまっております。少なくとも私どもが開催する東京の会場は満員で、大会はキャンセルの方が出た場合のみご参加いただける形となっております。申し訳ありませんが、ご容赦ください。

     

     

     来週はコミックマーケット当日となりますので、本ブログの更新もお休みとなります。次の更新は再来週、今後の公式イベントをさらにエキサイティングにするための話と、先日の見解報告への補完を行わせて頂きます。

    第弐拡張やイベントの速報をお届け

    2017.07.28 Friday

    0

       こんにちは、BakaFireです。本日は様々なすばらしいニュースをあなたにお届けします! 3か月に1回書いている展望が、未決定事項も含む先触れだとすれば、今回は決定した内容の発表です。

       

       内容は以下の5点となります。お楽しみいただければ幸いです。

       

      • 第弐拡張の内容について
      • 電源版発表のスケジュールについて
      • コミックマーケットへの出展について
      • 東京ボードゲームコレクションへの出展について
      • 会場特典について

       

       ここで注意! 第弐拡張の内容にかかわる話も行いますので、もしストーリーを追って頂けているのであれば本日更新分を先にお読みいただくことをお勧めします。

       

       準備はよろしいですか? それでははじめましょう!

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

       

      第弐拡張は「転」の時

       

       あれこれ語るより前に、まず初公開となるパッケージ、そしてタイトルや内容物を発表いたしましょう!

       

       

      『桜降る代に決闘を 第弐拡張:機巧革命』

       

      価格:1,800円 (イベント価格1,500円)

       

      内容物

      • カード 30枚(うち修正カード2枚)
      • メガミタロット 2枚
      • マシンタロット 1枚
      • ルールシート 1枚
      • カードリスト 1枚
      • 造花結晶トークン 12個

       

       基本セット『第二幕』が「起」ならば、第壱拡張は「承」をコンセプトにしていました。基本セットから順当に新たなメガミが登場し、ゲームを遊ぶ感覚も、世界観も「起」を受け継ぐ形で広がるのです。

       

       対して第弐拡張は「転」がコンセプトです。第壱拡張と同じことを繰り返すのではなく、もう少しルールを破って変化させ、想像を超えることを目指したのです。ゲームを遊ぶ感覚も、世界観も。とはいえ、変化は混乱のもとでもあるので、慎重に使う必要があります。私どもがどのようにしたのか、ゲームと世界観それぞれを軽く説明しましょう。

       

       ゲーム面では「これまでの延長線上からは外れないながらも、頭のおかしいメガミ」と「ぶっとんでいるかのように見えて、意外と正統派なメガミ」をコンセプトに作成しました。どちらもプレイ感を大きく変化させますが、変化していない部分も作り、やりすぎにはならないようにしたのです。

       

       世界観ではこれまでに見ていなかった部分に光を当てることにしました。そう、科学技術です。ここで混乱を避けるために用いた道具は、統一感と対比です。今回のメガミのコンセプトは科学技術、中でも機械工学に揃えられているのです。

       

       桜降る代は別に日本というわけではありませんが、和風ファンタジーである以上、史実の日本を参考にするのは良いアプローチです。しかしここで機械工学となると、海の向こうからの影響に目を向けるべきでしょう。その一方で、日本は日本でからくりという独特の機械的な仕組みを作っていました。そう考えれば、この帰結は妥当でしょう。今回のメガミは「日本のからくりのメガミ」と「海外の蒸気機関のメガミ」なのです!

       

       語れることはまだまだありますが、ここではこのくらいにしておきましょう。様々な側面から新たな風を吹き込む『第弐拡張』にご期待ください!

       

       

      電源版発表の時は近い

       

       以前の展望で、デジタルゲーム版の発表は行いました。そちらについて動き始めるのももうじきとなります。お知らせしましょう。デジタルゲーム版の公式サイトは8月11日に公開され、そちらにて全てのプラットフォーム、つまりパソコンやスマートフォンなど、どういった媒介で遊べるのかどうかを発表いたします!

       

       とはいえ、この時点で多くの発表を期待し過ぎないでください。デジタルゲームのリリースは2018年です。あくまでティーザーサイトであり、様々な情報が随時公開されていくものだとお考えください。つまり、まだまだワクワクするようなニュースが控えているということですよ!

       

      コミックマーケットは3日間とも出展します!

       

       第弐拡張の初出が8月11日から13日に開催されるコミックマーケット92となるのは展望で語った通りです。こちらの記事では、ブース番号などを発表しましょう。

       

       今回、本作は西4階企業ブース No.3314、にじよめ/DLsite.com様の一部をお借しいただき、本作のシリーズを頒布いたします。そして大変ありがたいことに、3日間全てでブースをお貸しいただけることになりました。こちらでの頒布物は、以下の通りです。

       

      桜降る代に決闘を 第二幕 3,500円
      祭札 通常版 1,500円
      第壱拡張:夜天会心 1,500円
      第弐拡張:機巧革命 1,500円

       

       もちろん、このような場を設けて頂いたのですから、今回限りの御縁ということはありえません。今後も本作は、DLsite.com様と連携し、より魅力的な展開を行っていく予定です! ぜひともご期待ください。

       

      ボドコレではクレイジーなコラボも待ってるぞ!

       

       おおっと、本作を頒布するのはコミックマーケットだけではありませんでしたね。8月13日の東京ボードゲームコレクションでも出展いたしますよ。ブース番号はC-09、BakaFire Party。頒布物は以下の通りです。

       

      桜降る代に決闘を 第二幕 3,500円
      祭札 通常版 1,500円
      第壱拡張:夜天会心 1,500円
      第弐拡張:機巧革命 1,500円
      惨劇RoopeR 5th 4,000円
      惨劇RoopeR 各種拡張 各500円

       

       そしてそちらでは、実に魅力的なコラボが実現することになりました。

       

       皆様は『戦闘破壊学園ダンゲロス ボードゲーム』をご存知でしょうか。『戦闘破壊学園ダンゲロス』は小説や漫画として知られていますが、その世界をボードゲームで体験できるというものです。

       

       その製作者である架神先生が、その世界に様々なボードゲーム、カードゲームをコラボさせてしまおうという企画を打ち立てたのです! 実にクールでクレイジー! ここで宣伝するのですから、勿論本作も参戦させて頂きます。それも無料配布ということですので、ゲットする以外ありえませんね! どこに行けばいいのかって? B-03、戦闘破壊学園ダンゲロスまでスマートに早足で向かうだけですよ。勿論その前か後にC-09、BakaFire Partyに寄るのを忘れないでくださいね!

       

       ええ、折角ですので、本作のコラボカードをお見せしましょうじゃあないですか!

       

       

       

       なぜ彼女なのかって? そりゃあもちろん、彼女ならばDangerousでクレイジーな世界でも上手くやってくれるだろうからですよ! 逆にメガミ随一の狂気を見せつけてくれることでしょう! そう、例えばこのクレイジーな効果でね!

       

       

      会場特典でPR集中力カードを配布!

       

       コミックマーケット92東京ボードゲームコレクション。幸運にもどちらかのイベントにお越しいただけるあなたには、さらに素晴らしいニュースがありますよ!

       

       先日の全国大会の参加賞として配布され、ご好評いただいたプロモーション集中力カードですが、新たな1枚がこちらにて配布されるのです。ご覧いただきましょう!

       

       

       もちろん、どちらのイベントにお越しいただいてもOK! 「No.3314、にじよめ/DLsite.com」または「C-09、BakaFire Party」でお待ちしておりますよ!

       

      追記:審議の結果、東京までお越しいただくのが難しい地方の皆様のために、地方の大会の参加賞としても配布することにしました。但し枚数が限られるため、地方ごとに回数は限らせて頂きます。ご容赦ください。

      (各地方で大会を主催して頂いている方には、8月中旬を目途にご連絡差し上げます。その折にはよろしくお願いします)

       

       

       本日はここまでとなります。次の更新は来週、海の外より来訪した異質なる獣、蒸気迸る乗騎をご覧いただきましょう

      より良いゲームのための見解報告

      2017.07.21 Friday

      0

         こんにちは、BakaFireです。本作を遊んで頂き、いつもありがとうございます。以前の展望にて触れていた通り、私どもは第弐拡張の発売に伴い、カードの調整を行おうと考えています。

         

         しかし、目的が定かではないカード調整は混乱と不満を生むだけです。そこで本日は現在のバランスなどについて私どもの見解を報告し、それを踏まえてカードの調整内容をお伝えいたします。

         

         

        今の本作について正直どうなのか

         

         本作のバランスやゲームとしての質は向上し続けています。事実、今回の調整についても必須かは怪しいところです。これまでの調整のように、直ちに調整しなければゲームそのものが崩壊してしまうようなものではないのです。

         

         しかしながら、私どもが過去に犯した小さくない過ちにより、問題が残っているのも確かです。それゆえにいくつかの調整を通してゲームを改善し、楽しい体験を増やせるとも考えました。

         

         まずはそれらの問題について説明しましょう。

         

        1:ゲームバランスにおける強さの問題

         

         もはや絶対的な強さを持つ組み合わせはありませんが、ユリナとトコヨ、ユリナとユキヒの組み合わせが頭一つ抜けているのも事実です。若干の弱体化を検討する価値はあります。

         

         調整のうえで厄介なのは、ユリナやユキヒを単独で見る分にはさしたる問題を感じない点です(トコヨには別の理由でも問題があります)。

         

        2:いくつかのカードがゲームを不愉快なものにしている

         

         1の問題よりも、むしろ今はこちらの問題の方が大きなものです。具体的にはいくつかのカードがゲームを遅延させ、退屈でうんざりするようなものにしてしまっているのです。これらは主にトコヨのカードによって発生しています。

         

        3:デザイン空間の問題

         

         本作のデザイン空間はかなり狭められています。すでに第参拡張までのデザインは完了しており、そこまでは問題なく、自信を持って拡張できたと言えます。しかしその先となると、いくつかの問題が首をもたげてきます。ご安心ください。それについては、しかるべき時に解決する見込みであり、すでにそのための計画もあります。

         

         しかしそれとは別に第弐拡張や第参拡張の段階で、デザイン空間の拡張が僅かに必要でした。

         

        調整内容と、その位置づけ

         

         以前の展望では1枚に調整を行うと書きましたが、以上の指針に基づいて再考した結果、2枚のカードへの調整が決定しました。そして、それらとは別に1枚のカードについては釈明のうえで、皆様からのご意見を賜れればありがたいです。

         

         また、今回の調整は強制ではありません。つまりカジュアルで遊ぶのであれば、互いの合意の上で調整を行わないものとしてよいのです。公式イベントではこの調整は必ず適用され、公認イベントではイベントの主催に任されますが、適用が推奨されます。このような形をとるのは以下の3点の理由によります。

         

        1. 基本セットである『第二幕』への調整であるためです。初めて遊ぶ方に調整カードの入手も求めるのは不親切に過ぎます。
        2. 1、2の問題はゲームに慣れなければ起こりませんし、3は開発側の都合です。ゆえにゲームに慣れるまでのしばらくの間は、調整せずとも楽しい体験が可能です。
        3. 以前と同様に公式イベントと公認イベントでカードを配布しますので、イベントに参加する場合も問題になりません。

         

         調整された2枚のカードは、以下の手段で配布されます。

         

        • 8月発売の『第弐拡張』への同梱
        • 各種公式イベント、公認イベントでの希望者への配布

         

         印刷工程の都合上、調整カードの配布は第弐拡張発売後の8/14(月)から可能です。ゆえに、調整の正式な適用は8/14(月) からとさせて頂きます。但し、公認イベントについては主催者の判断でこの調整を適用して頂いても問題ありません。その場合は、イベントの開始時に参加者全員にその事実と、調整内容を伝達してください。

         

         (2017/07/24追記)調整カードのpdfを用意いたしました。本来であれば同日に用意すべきでしたが、もろもろ立て込んでしまっていたため、遅れてしまったことをご容赦ください。

         

         それでは、調整内容を説明いたしましょう。

         

        足捌き

         

         「足捌き」の効果は、現在の間合が3以上でないと解決されなくなりました。調整理由は1と2によるものです。

         

         「足捌き」は強めのカードですが、ほとんど問題のない強さです。むしろ中遠距離で攻撃する戦略に対し、ユリナが抵抗するために重要なカードです。しかし唯一、間合2から間合0へと移動する使い方だけは本来の目的から外れ、無慈悲な残忍さが見え隠れしています。

         

         この使い方はユリナとして攻撃するのではなく、逃げの一手です。ゆえにゲームを遅延させるとともに、ライフに差をつけたうえで行えば相手の抵抗する手段を削ぎ落してしまいます。そのようなゲームは魅力的ではありません。さらに言うならばこの使い方ができるために、第二幕ルールの働きが弱められてしまっています。

         

         また、ユリナとユキヒの組み合わせでは間合0への移動を逃げだけでなく、攻撃的にも活用できます。この調整は他のユリナが関わる戦略を弱めすぎずに、ユキヒとの組み合わせだけを弱める狙いがあります。

         

        雅打ち

         

         「雅打ち」の適正距離は3-4から2-3になり、打ち消す効果の条件に境地が加わり、境地による距離拡大はなくなりました。調整理由は1、2、3全てによるものです。大きな変更であるためカード名の変更も検討しましたが、現在のカード名はトコヨにとって象徴的であり、魅力のあるものなのでそのままとしました。

         

         「雅打ち」は致命的ではないものの、問題のある強さでした。しかしそれ以上に、環境や今後の拡張性において多大な問題がありました。

         

         元の効果は適正距離が3-4である攻撃を咎めすぎ、現状では主にサイネが辛酸を舐めています。これはあまりにも絶望的で、それらのメガミを宿すプレイヤーのやる気を奪い去るものです。

         

         現状だけならば相性の問題と受け入れるのも不可能ではありません。しかし3や4は、多くの意図がせめぎ合う魅力的な間合です。今後の拡張を考慮すると、それらの間合への絶対的なカウンターは、カードのデザイン空間を狭めすぎてもいました。

         

         以上より、まず打ち消すために条件を加え、安定し辛くしました。さらに適正距離4を除きました。間合4はやや戻り辛く、相応のリスクがあります。ならば、「雅打ち」を避けるために間合4へと移動するという選択肢には意義があると言えるでしょう。しかし間合3だけとなると使い道が狭すぎますし、1枚のカードに2つの境地の効果があるのは煩雑すぎます。そこで境地に関係なく、間合2で使用できるようにしました。

         

        審美眼

         

         結論を先にお伝えすると、私どもはこのカードを公式大会で禁止にしようと考えています。つまり、トコヨはしばらくの間通常札を6種類しか持たないことになります。

         

         しかしこれには前例がなく、問題もないわけではありません。そこで今まさに大会環境で遊んで頂いているあなたのご意見を伺いたいのです。まずは理由や経緯を説明いたします。

         

         調整すべき理由は1と2です。しかし理由1は小さなものです。強いか弱いかで言えば確かに強いのですが、許されないほどかというとそうではありません。

         

         これは全カードの中で最も不快な1枚です。これを使用するだけでゲームは遅延し、極めて退屈なものになります。そしてそれなり以上に強いため、このカードを採用する価値のあるゲームは少なくないのです。

         

         私どもとしては、このカードによりゲームの体験が広がり魅力的になる面と、このカードにより不快感を被り体験が台無しになる面を比較し、後者が大きく勝っていると判断しました。また、ゲームが間延びするために大会で時間切れが起こり、本意でない決着となりやすい点も問題と言えます。以上より、このカードの調整は可能な限り行いたいところでした。

         

         しかしそれはできませんでした。理由は完全に私どもの力不足であり、言い訳じみた釈明をするほかありません。どうか釈明を許し、お聞き願えればありがたいです。

         

         最善の調整は、このカードそのものを全く別のカードにしてしまうことだと考えています。しかしながら、私どもは第弐拡張を並行して作成していました。それらのデザインやバランス調整も行わねばならず、「審美眼」を本格的に問題視したタイミングの遅れもあり、魅力的な修正案を出し、それを妥当なバランスで調整する時間を取れませんでした。

         

         調整カードを印刷し、同梱ならびに配布する手間を考えると、修正カードにも十分なクオリティが求められます。カードを置き換えるのであれば、新しいカードも十分に強く、魅力的であるべきなのです(「遠当て」や「ふりはらい/たぐりよせ」のように)。その一方でそのカードが新たな問題が起こしては、何のための調整なのか分かりません。安全のため、明白に劣ったカードを提供することは不可能ではありませんでしたが、それはコストには見合っておらず、全く魅力的ではありません。

         

         そこで私どもは次善の策として、このカードを禁止しようと考えたのです。この案に至った背景として、「雅打ち」が調整され「審美眼」が禁止となったとしても、トコヨには一定以上の強みがあり、採用に足る魅力があると考えた点もございます。唯一、シンラとの組み合わせだけは魅力を単純に損なってしまうのですが、それについては遺憾ながらも受け入れねばならないと考えています。

         

         以上となります。私どもの力不足で、最善の選択を行えず申し訳ございませんでした。この件についてのご意見は、Twitterへの@かメールにて頂けるとありがたいです。何卒、よろしくお願いいたします。

         

        各種上方修正について

         

         いくつかの記事で上方修正をほのめかしている通り、私どもはしかるべき時に上方修正を計画しています。しかしそれは今ではありません。これについては、今年中に記事を書かせて頂きますので、お待ちいただければと思います。

         

        速報、プレリリースが名古屋でも開催決定!

         

         この記事の内容からは外れますが、こちらにて速報をお届けいたします。新たなメガミをいち早く用いてゲームをお楽しみいただけるプレリリースですが、今回は関東だけでなく、関西や北海道でも開催されるのは以前にお伝えした通りです。

         

         しかしこの度、新たに名古屋での開催も決定いたしました。愛知での本作をより盛り上げていきたいとの、プレイヤーの皆様からのお声を頂き、それにお答えする形となります。ご提案頂き、本当にありがとうございます!

         

         

         今回は以上となります。次回の更新は来週で、いよいよ『第弐拡張』の頒布や、電源ゲームについてのニュースをお伝えする時が来ました。ご期待ください!

        新たなメガミと狂気を組立

        2017.07.07 Friday

        0

           こんにちは、BakaFireです!

           

           いつものことですが、月日が流れるのは早いものです。ついに先日の7月2日『桜降る代に決闘を』全国大会が開催され、大盛況のうちに幕を下ろしました。予選へのご参加、地方での主催や運営、そして当日の本戦や併催イベントへのご参加、このイベントに関わって頂いた全ての方に深く感謝いたします。ありがとうございました!

           

           とはいえ、本日の話題はそれではありません。ええ、ついに来たのです。以前の展望では軽く触れただけだった『第弐拡張』の話をする時が!

           

          着想のメガミは狂気を描く

           

           拡張でもっともホットな話題は何か? それは勿論、新たなメガミの紹介でしょう。この記事ではもちろん一柱を紹介いたしますよ! しかししかし、例の如くお待ちあれ。いつも通り、彼女の活躍はストーリーですでに描かれています。もちろん、他のプレビューカードもありますよ!

           

           公式ストーリー『桜降る代の神語り』は第二章も半ばを超え、さらに盛り上がってきたところです。お時間が許すのであれば、是非ともご一読いただけると嬉しいです。最初から読むのであればこちらを、第二章の最初から読むならばこちらをクリックしてください。

           

           すでにお読みになったか、残念ながら時間がないならばこのままお進みください。

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           

           気は整えましたね? ではご覧あれ。着想を象徴するメガミ・クルル、その狂気を!

           

           

           これだけだと、どういうことかは理解しづらいですね。まずは語るよりも、歯車枠のあるカードを1枚お見せしましょう。「えれきてる」をご覧ください!

           

           

           

           

           クルルはカラクリを用いて戦います。しかしカラクリはすぐに使えるわけではありません。組み立てて、動かせる形にしなくてはいけないのです。そのためにはアイデアやパーツを揃える必要があります。

           

           それは盤面にカードタイプを揃えるという形で表現されます。タロットでは表向きとやわらかく説明していますが、厳格には「捨て札」「付与札」「使用済の切札」のいずれかである必要があります。

           

           「えれきてる」が恐ろしいのは明白です。何せオーラを構えようとも、間合を外そうとも無意味な、絶対的な1ダメージなのですから。しかし効果を得るには少なくとも3枚のカードを表向きにしなくてはなりません。いえいえ、3枚で済ませるには《行動》かつ《対応》のカードが2枚必要なので、より多くが必要であることの方が多いでしょう。これは中々に難しいものです。

           

           そこで助けになるのは「使用済の切札」です。ご存知の通り、山札を再構成すると捨て札は消えてしまいます。しかし切札は違います。一度使用済にしてしまえば、ずっとパーツ1つ分として数えられるのです。彼女を宿すのであれば、切札のカードタイプやサブタイプにも注目するべきかもしれませんね。

           

           こんなところでしょうか? おや、物足りないご様子で。それではもうひとつ、奇怪なカラクリをお見せしましょう。彼女の狂気に飲まれないようにご注意くださいね。「ぱらどくす」をご覧あれ!

           

           

           

           

           本日は新たに2枚のカードを紹介しました。計画と即興、その両方が求められるカラクリ開発をお楽しみいただければ幸いです。

           

           

          第弐拡張プレリリースは3地方同時開催だ!

           

           新たなメガミの紹介をしたのならば、プレリリースの紹介をしないのはありえません。そう、今回も新たなメガミが先行体験できるプレリリース大会8/5(土)に開催いたします。

           

           さらに素晴らしいニュースもあります。これまでのプレリリースは東京だけで開催していましたが、今回は東京、大阪、北海道といった3地方での同時開催となります。東京は秋葉原の「季夏の交流祭」、そして大阪の「プレリリース大会@DDT」と北海道の「プレリリース大会@札幌YS」をぜひともチェックして下さい。

           

           ただし、先にお伝えしておくと、今回のプレリリースで使用できるメガミはクルルではありません。まだ姿すら見えぬ、もう一柱のメガミとなります。今回のプレビューからも分かる通り、クルルを使いこなすには事前の考察が重要です。ゆえにプレリリースのように即興で用いるのは、多くのプレイヤーにとって厳しいと判断したのです(メガミの発表順を逆にした方が理想的でしたが、ストーリー展開の都合からそれはできませんでした。ご容赦ください)。

           

           

           来週のゲーム関連記事はお休みとなり、次は再来週となります。ですがご安心を。来週は代わりに全国大会のレポートが掲載されます。達人たちの熱き戦いにご期待ください!

          忍の道をいざ行かん(後篇)

          2017.06.30 Friday

          0

            忍びの道はまだ続く

             

             

             こんにちは、BakaFireです。今回の記事はオボロ特集の後篇となります。前篇をまだお読みでない方は、こちらから読まれることをお勧めします。

             

             このシリーズは特定のメガミに注目して、本作のデザインを語るというものです。第1回となるトコヨ特集で好評を頂けましたので、今後も継続していくつもりです。

             

             前篇ではメガミ・オボロに関する歴史を説明し、彼女のキーワード「設置」が生まれるまでの話をしました。後篇では個々のカードに注目し、それらを通して彼女を語ることにしましょう。

             

             

            カードの何に注目するか

             

             このやり方もトコヨ特集の時のものを踏襲します。以下にてまとめましょう。

             

            • カードの歴史と評価に注目する
            • 歴史とはカードが生まれた経緯を指す。
            • 歴史においてルールの変化が重要ならばそれも語る。
            • 評価はゲームにおける魅力、バランスの適切さ、メガミの気質の体現性の3点を見て行う。
            • 現在問題視している箇所や、カードへの否定的な見解も書く(出版から時間が経ち、皆様からのフィードバックを頂くと至らなかった点も見えてくるのです)
            • 否定的に書き、修正を匂わせたとしても、修正を急ぐつもりはない。

             

             オボロはトコヨとは逆の意味で反省点があるメガミです。カードを語るにつれて、それらについても触れていくことになるでしょう。

             

             

             設置の歴史は前篇で語った通りです。それではドトールコーヒーで書かれたノートにはどのようなカードがあったのでしょうか。

             

             当然、設置を持った攻撃が含まれていました。たいていの場合、設置は開始フェイズに起動されます。つまり直前には相手のターンがあり、相手には設置攻撃の間合から外れるという選択肢が存在しているのです。

             

             これこそが設置攻撃の大きな魅力です。追加の攻撃を行えるというのは、状況によっては山札の再構成を1ターン早めるだけの価値があります。そして適正距離にいることを選んだ相手にイレギュラーな攻撃を当てるのは罠に嵌めた快感を生むのです。

             

             最初は適正距離4-5のカードとして生まれ、それでは設置での起動が辛すぎるので3-4となりました(実際は第一幕ではそれでも辛すぎたのですが)。現在はやや強めのカードパワーもあり、手札から撃つか設置して撃つか悩ましい、絶妙なカードになったと考えています。まさしく、オボロの看板カードの一角と言えるでしょう。

             

             

             ドトールノートの時点では、単に間合のずれた設置攻撃が複数存在しているだけでした。しかしプレイテストを重ね、すべてがそれでは退屈だと分かってきたのです。そこで、設置して使うことにさらにボーナスがあるカードが作られました。

             

             魅力的なのは、確実性と強さの取引をしている点です。手札から撃つならば間違いなく撃てる一方で打点がやや乏しく、設置して撃つとなると相手が都合の良い間合にいるとは限りません。こういったギャンブルは楽しいものであり、他方で基本動作という保証がされているため、何も得られないという不快感も払拭されています。設置攻撃そのものの魅力に加え、より鮮烈なスパイスが加わったのです。

             

             しかし残念ながら、このカードも「鋼糸」も歩んできた歴史は不遇なものでした。そもそもに第一幕では、間合2ですらまともに機能しない絶望の大地だったのです。あの「梳流し」ですら「コンボでは強いがやや微妙なカード」と評価されていたあたり、第一幕の恐ろしさが垣間見えるというものです。

             

             当然、解決のために変更が施され、第二幕が訪れます。それにより設置攻撃は息を吹き返しました。間合2は新たな焦点となり、「影菱」はまさに罠らしい場所から睨みを効かせられるようになったのです。それを嫌って一歩後退したならば、そこには「鋼糸」が待ち構えているのも絶妙と言えるでしょう。

             

             これはあまりに絶妙すぎたため、全て計算されていたのではと思えるようなものです。正直に告白しましょう。それは偶然であり、一番驚いたのは我々です。強いて言うなら、第一幕の段階で全ての間合に魅力を与えるよう気を配ってデザインしていたのが功を奏したのかもしれません(当時は失敗でしたが)。

             

             現在の「影菱」そのものは十分に魅力的であり、その出来にはおおむね満足しています。ただ然るべき時には、あとほんのわずかにだけ強くしたいところではあります。設置から使用したら対応されないとか。

             

             

             全力の攻撃カードですが、正直に告白しますと、この枠のデザインはかなり難航していました。当時のデザインにおいては、全てのメガミに《全力》の通常札を2枚ずつ持たせるという計画だったのです(第一幕のカードリストをご覧いただければわかる通り、その計画は最終的にはなくなりました)。

             

             オボロは「分身の術」はそれなりの時点でできていましたが、もう一枚の枠がうまく行っていませんでした。いくつか見るべき点のあるアイデアはありましたが、様々な問題により没になっていたのです。

             

             最終的にはやむなく《全力》の《攻撃》カードとし、オボロらしくするために伏せ札から使えるオプションを持たせました。しかしながら、やむをえない感が強く、満足していない1枚です。

             

             

             設置の行動カードであり、オボロの移動カード枠です。しかし現在においては、歴史が生んだ2つの歪みのために満足のいかない仕上がりになってしまっています。語ることは多く、重なる話題も多いため、この2枚はまとめてお話ししましょう。

             

             ひとつめの歪みは「虚魚」によるものです。詳しくは「虚魚」そのもので語りますが、トコヨ特集での答えあわせだけはここで済ませてしまいましょう。トコヨの「風流」が没になった時、その効果は2つに分かれました。その片割れはもちろん「詩舞」。それではもう片方は? それこそが「誘導」です。「誘導」は「逆さ風」が「虚魚」となった際に、共に移籍してきたカードなのです。

             

             もうひとつの歪みは第二幕における「設置」のルール変更によるものです。もともと第一幕では山札の再構成に際し、任意の枚数の設置カードを使用できていました。こうすることで設置行動と設置攻撃が繋がり、罠でコンボするような楽しさが生まれると考えたのです。実際、確かに楽しさもありました。しかしながら問題もあると判断せざるをえなかったのです。2つの問題点を説明しましょう。

             

             ひとつめの問題は開始フェイズを煩雑化してしまう点です。何枚ものカードを使えるとなるとその動きは余りにもメインフェイズに近く、今が開始フェイズであることを忘れてしまうのです。第一幕ではオボロがひどく弱く、結果として顕在化しなかった問題ではありましたが、間違いなく水面下には存在していました。

             

             もうひとつの問題は第二幕において強すぎたことです。設置攻撃が絶妙な仕上がりになったことは説明した通りで、それ自体は歓迎すべきことですが、設置行動と組み合わせてコンボできるとなると、打点が豊富過ぎたのです。特にユリナとの組み合わせは危険な水準へと達していました。

             

             この2点を解決するために、設置は1回の再構成で1枚だけと改められることになりました。それによって設置攻撃はより魅力的になったと感じます。しかしその一方で、そもそもコンボを前提としてデザインされたこれらの2枚は魅力を損なってしまいました。

             

             以上の歴史により、現在のこの2枚には満足していません。しかるべき時には、まとめて修正したいと考えています。

             

             

             オボロの《全力》カード枠として早めに誕生し、その地位を守り続けました。それもひとえに「分身の術」という圧倒的な忍者らしさによるものです。前篇で語った通り、オボロは忍者のメガミが必要だから生まれたメガミです。それ故に、カードの忍者らしさもまた重要なのです。

             

             その点においては設置カードたちも高得点ですが、このカードは満点と言えます。伏せ札を活用し、全力という相手が事前に対処できるタイミングゆえに罠のように発動でき、そしてまさしく「分身の術」らしい効果なのです。さらに、同一のカードを2回使える点も見逃せません。同じカードを複数使えない本作において、これは夢を感じる効果でもあるのです。

             

             このように素晴らしいカードなのですが、思っていたよりは活躍せず、やや使い辛いカードにも感じています。しかしそれはオボロ全体としての問題かもしれませんし、相性の良いカードがあれば化けるカードなのかもしれません。総じて、今は静観すべきと考えています。

             

             

             隙について語る時が来ました。しかし、隙を持つカードは基本では2種しか存在しません。それゆえに、隙というキーワードに疑問を感じている方もいらっしゃるかもしれません。まずはそれを説明しましょう。

             

             隙の起源は「圧気」です。「圧気」は魅力的なカードで、私も高く評価しています。しかし開発途中において「圧気」には問題がありました。初めてカードを見たプレイテスターの大半が、テキストを見て顔をしかめ、眉間にしわを寄せるのです。理由は明白です。テキストが分かりづらかったのです。何せ当時は、隙の処理を(ちゃんと厳密な形で)テキストに平文で書いていたのですから。

             

             しかし、補足の説明をすれば(格闘ゲームで言う特殊モーションに入る感じのカード。隙があるからその間に殴られたら失敗するけど、殴られなければ強い効果が出るよ)誰もが納得するのです。つまり、効果そのものが分かりづらいわけではありません。

             

             そのための解決法は、キーワードにすることでした。まさしくイメージ通りの「隙」という名前を付け、幾分かやわらかい説明をカッコ書きで着けたのです。結果、多くのプレイヤーが解読できるカードになりました。

             

             それに伴い、「圧気」以外に隙のカードを作ろうという模索も行われました。「圧気」が攻撃を行っていましたので、それとは異なる方向でとんでもない効果である必要がありました。その結論が「生体活性」です。いくつか作られた効果の中で最も夢があり、とんでもなく、そして理解しやすいものだったのです。基本セットで隙の注釈を外したくはなかったので、テキストが短いことも重要でした。

             

             現在のカードの出来には満足しています。やや活躍し辛い印象もありますが、それはオボロ全体の問題に起因していると考えています。

             

             

             熊介が生まれた経緯は、前篇でもお話しした通りです。伏せ札を活用するやり方の一つとして、伏せ札の枚数を数えるというものがありました。しかしご存知の通り、伏せ札を作るのは簡単です。ゆえに普通の攻撃カードにそのやり方を加えてもさして魅力的にはなりませんでした。

             

             それを解決したのは《全力》と適正距離でした。《全力》ゆえに、基本動作で伏せて伏せ札を増やし、そのまま使用という流れは抑止されます。そして適正距離ゆえに、伏せ札が危険な枚数に至っているのであれば、相手は間合を外すという対策が取れるのです。強さが枚数ごとに変動していくので、どこまでを許すかというせめぎ合いもプレイングに繋がり、魅力を生んでいると考えています。

             

             第一幕では間合を外すのが簡単すぎたため働きませんでしたが、第二幕では間合2に「影菱」があることも合わせていい塩梅になったと感じます。実際、オボロのカードの中でも私が特に好きな一枚です。

             

             ちなみにオボロは忍者であると同時に、生物学者でもあります。さらに言うならば、本作の世界ではそれらを統合したオボロの在り方そのものが「忍」の由来であるという設定もあります。通常札では忍者らしさを強調する必要があったため、切札で生物学的な研究者としての側面を体現することにしました。その方法として、彼女の実験体であり、そして友でもある動植物を切札で描いたのです。

             

             ところで強烈な打点で殴りつけてくる動物に熊を選んだのは、高校時代にある友人がTRPGでしでかしてくれやがったことに多分に影響されていることをここに告白します。ありがとう!(両手中指を立てて)

             

             

             鳶影の経緯もまた、前篇でお話ししました。伏せ札を活用するやり方の一つとして、伏せ札からカードを直接使うというものがあるのです。しかしこのやり方には一ひねりが必要です。単に伏せ札から使うだけでは、普通に手札から使うのと大差ないのです。

             

             それを解決したのが「鳶影」でした。本来《対応》でないカードを対応で使えるというのは、カードの新しい側面に光を当てます。例えば、大きく移動するカードを大きく回避するカードにするといったように。そしてさらに熟練したプレイヤーは、本当に必要であれば対応でなくても使用するのです。

             

             これらは「鳶影」が傑作だと明確に示しています。シンプルな挙動の中に驚きがあり、そしてプレイヤーの実力を反映できるつくりになっているのです。驚くべきことに「鳶影」は初期案から、一切の変更が行われませんでした。優れたアイデアというものは、初めから一定の完成をみているのかもしれませんね。

             

             

             これまでの切札2枚は成功を感じ、その素晴らしさを語っています。しかし残念ながら、このカードは大反省会の時間となります。

             

             「虚魚」はぶっとんだ効果が必ずしも楽しく働くとは限らないという悪しき例であり、本作全体を歪めてしまった問題児でもあります。深い反省を込めて、歴史を語っていくとしましょう。

             

             このカードの起源はトコヨの「風流」にあります。風流の効果が逆向きになるとより強力になることに気付いた時、このカードは生み出されたのです。 既にトコヨ特集で語っている通り、当時は「逆さ風」という名前でした。事実、風流の中においては強力に働いていました。しかしそれは風流の強さに支えられたものだったのです。

             

             風流に問題が見いだされ没になった時、それらの効果は分割されることになりました。そしてトコヨに「境地」が見いだされると同時に枚数の問題から「逆さ風」、いえ「虚魚」ギミックはオボロに移されることになったのです。

             

             一見してわかる通り「虚魚」は斬新でとんでもないものであり、ぱっと見た範囲ではとても魅力的です。大きな不幸であり反省点は、その時点で私がこの効果に魅入られ、こだわり過ぎてしまったことです。

             

             具体的にはどういうことか。このアイデアを活かすために、複数のメガミにまたがって「矢印が逆向きになると強くなる効果」を無理に入れようとしてしまったのです。幸い「マグナムカノン」「詩舞」「詭弁」などは「虚魚」関係なしに強みがあるカードでしたので、大きな問題はありませんでした。

             

             しかし「忍歩」と「誘導」はそうではありませんでした。特に「忍歩」はやや不自然な桜花結晶の移動となり、理解しづらいカードになってしまいました。もう語った通り設置の問題も併発し、これらのカードの魅力は大いに損なわれてしまったのです。このカードに引きずられ、デザイン全体を歪めてしまったのは大きな反省点といえるでしょう。

             

             後付ですが、風流が没になった時点で弱すぎることに気づき、完全に没にするか何かのテコ入れをするべきでした。【使用済】効果にして時間制限をなくすか、《対応》を付けて相手の矢印効果も逆転するかといったところでしょうが、そもそもこのカードを残すべきかどうかは疑問です。

             

             しかし「虚魚」にも成功はありました。「祭札」に収録された大発生ルールでは理不尽で魅力的なアクシデントとして活躍しているのです。つまりこの効果そのものには魅力はあります。しかし、普通のカードとして魅力的に仕上げるには他のカードへの依存性やバランスの問題から、極めて難しい課題であると今は認識しています。

             

             

             一時的にリソースをブーストし、重いカードを使えるようにする類のカードは、デッキ構築型のゲームでは魅力的です。その類のカードはいくつかデザインされましたが、最終的に生き残ったのが「壬蔓」でした。

             

             「壬蔓」はカードの構造そのものは巧妙に作られています。しかし、現在においてはそれを活かしきれていないのも事実です。このカードが失敗かと言われれば、改善の余地はあるが、明白な失敗とは思えないと答えます。状況は「分身の術」に近いといえるでしょう。

             

             

             原初札は基本的には「メガミに挑戦!」で使用されるものです(メガミと挑戦者で対戦し、メガミ側は原初札を用いる代わりに1柱しか使えず、挑戦者は相手のメガミを見たうえで宿す2柱を選ぶ)。そのため、そのメガミ単独での戦いを実現できるようにデザインされます。特に通常札は、その戦いの円滑化が目的となります。

             

             オボロ単独で十分な攻撃力を出すためには、設置を活かす必要があります。そこで再構成によるダメージをなくし、イレギュラーなタイミングでの設置をやり易くしたのです。

             

             2つ目の効果は後付で追加されました。理由は交流祭での「オボロに挑戦!」がやや簡単すぎたためです(但し、「オボロに挑戦!」だけは第一幕環境で行われていたため、安易にバランスが失敗だったと評価するのも難しいのですが)。

             

             

             原初札の切札も同様のコンセプトで作られますが、こちらは「刺激的で特殊な舞台を作る」ことを意識してデザインされます。

             

             「朧霞」は交流祭で「オボロに挑戦!」が行われた時と、「祭札」でカードになった時とで効果が変更されています。かつての「朧霞」は「3枚以上のカードを使えない効果」と「間合2以下での前進を禁止する効果」から成っていました。経緯を説明しましょう。

             

             「オボロに挑戦!」は第一幕という問題のある環境で行われました。そこで最も意識されたのは、残虐なる悪鬼どもにオボロちゃんが瞬殺されないことです。3枚以上のカードが使えない効果は、その時点で最も危険なのはユリナやヒミカによる猛攻であったため、それを抑止するために加えられました。

             

             もうひとつの効果は、要は第二幕のルールを適用するというものです。これまでで書いた通り、第二幕では設置攻撃は魅力的になります。その環境を実現すればすなわち、オボロにとって良い環境になるということです。

             

             正直に告白すると、第二幕に向けたデータ取りの側面も大きいものでした。実際4/3の「居合」(第一幕では「居合」は弱いと評価されていましたからね!)になぎ倒され、「居合」を4/2に調整すべきという案が正しいと分かり、データ収集として良い仕事を果たしました。

             

             そしていざ第二幕となると、間合2以下での前進は常にできなくなり、代わりに設置は1枚しか使えなくなりました。そこでもう一方の縛りを取り払う効果とすることで、実質的に同じ状況を作れるようにしたのです。結果として、よりオボロらしい効果となったのは嬉しいところです。

             

             

             

             これにてオボロ特集は閉幕となります。様々なカードに秘められた物語をお楽しみいただけたら嬉しい限りです。今回の特集への感想や、他に行ってほしい特集などありましたらTwitter(@BakaFire)までお伝えください。

             この記事に関するツィートはこちらです。もしこの類の記事に魅力を感じて頂けたならば、いいねあたりを押して頂けると、好評と判断しやすくて助かります(前篇では多くの応援、本当にありがとうございました! 励みになります)。

             

             次回の更新は来週、ついに彼女について語る時となりました。ご期待ください。