舞台は福岡、大規模イベントを楽しもう!

2018.09.21 Friday

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    新涼の大交流祭にこそ優雅なる舞台あり!

     

     

     こんにちは、BakaFireです。先日の今後の展望でも初報をお伝えいたしましたが、いよいよシーズン2を締めくくる大規模イベントのお話をする時がやって参りました。
     
     通例として初めてご覧になった方のための説明をいたしましょう。本作はある製品が発売してから、次の製品が発売するまでの間を1シーズンと定めています。そしてシーズンの間で拡張によるカードの追加、既存カードの更新、禁止カードの解除(これらの理念は詳しくはこちらをご覧ください)が行われます。
     
     そして現在は『新幕 第壱拡張』の発売から『新幕 第弐拡張』の発売までという、シーズン2の途中というわけです。
     
     私どもは各シーズンの終盤に、そのシーズンを締めくくり、頂点を決めるための大規模イベントを1回は開催します。それらは関東以外の地方で開催される見込みです(シーズンによっては全国大会を開催します。そちらは全国で予選が開催され、本戦を関東で開催します)。
     
     本日お知らせするのはシーズン2の大規模イベントです。そして今回の主役となる舞台は福岡となります。九州では『第二幕』の頃から定期的なイベント開催や全国大会の予選が開かれ、さらにシーズン1では九州全体での大きな交流祭も開かれました。
     
     今回のイベントを通して、九州でさらなる盛り上がりが起これば私としては嬉しい限りです。九州在住のプレイヤーの皆様、ぜひともご参加いただければ幸いです。
     
     そして遠征もまた、本作の魅力的な文化と感じております。遠くて厳しいという方も多いとは思いますが、もし興味がありましたらご一考くださいませ。普段とは異なるプレイヤーとの交流は、より楽しい体験に繋がると私は信じております。
     
     基本の説明はここまでとなります。それでは、イベントの内容を説明いたします。
     

     

     

    新涼の大交流祭

     

    日時:2018年11月3日(土) 11:40〜21:00(11:00開場)
    会場:福岡県中小企業振興センター301会議室
    バージョン:新幕
    参加費:500円
    定員:大会あり128人、大会なし24人
    当日受付:有(予約を強くお勧めします)
    レギュレーション:三拾一捨、5回戦+決勝トーナメント

     


    大会あり/なしに分けて申し込みが可能!
    よりカジュアルなイベントに!

     

     大変ありがたいことに本作を新たに始めて下さっている方は増え続けております。他方で、それらの方々にイベントへと足を運んで頂き、より楽しめるようにするには幾ばくかのハードルが存在していると感じられ、私どもは頭を悩ませ、いくつかの試みを行っておりました。
     
     その中の一つ(※1)として、東京の交流祭ではそもそもの申し込みを「大会あり」と「大会なし」で分けることにしました(会場の大きさの都合より、東京では会場を分ける形にもなっています)。
     
     その試みは大成功でした。イベントに参加することにハードルの高さを感じていた方や、大会に出るよりはカジュアルに遊ぶことを求めていた方は「大会なし」に参加し、より幅広い方が参加しやすいイベントになったのです。
     
     この成功を受け、今回の大交流祭も「大会あり」と「大会なし」で申し込みを分ける形といたします。このイベントや実力者の対戦には興味があるものの、大会に出るとなると自信がないという方もご安心ください。大会なし形式で申し込み、お楽しみいただけます。
     
    ※1 ちなみにもう一つの試みであった使用メガミを限定した初心者大会については残念ながら求められていなかったようで、成功ではないと考えています。今の時点では、始めたばかりの方はカードプールの広さを懸念するというよりも、大会に出るという行為に不安を感じている状況にあると認識しております(もちろん個人差はあるでしょうが)。

     


    真剣勝負のレギュレーション
    三拾一捨を楽しもう!

     

     それでは、イベント内部の大会についてはどうでしょうか。

     

     大会では前回の大交流祭同様に、普段よりも実力が試されるレギュレーション、三拾一捨が用いられます。『新幕』で新たに本作に触れ、初めて見たという方もいらっしゃると思いますので、説明いたします。
     
     三拾一捨では当日の受付に際して、メガミを2柱ではなく3柱申請して頂きます。そして各試合において相手の3柱を確認し、お互い秘密裏にその中から1柱を取り除くのです。その上で同時に公開し、残った2柱で対戦します。
     
     この構造ゆえに、普段の大会では見なかったようなマッチングも頻発します。より多様な対戦に対応する実力が試される戦いになるのです。
     
     こうして聞くと厳しそうに感じるかもしれませんが、ルールが複雑ということはありません。多彩なマッチングに触れあえる、楽しさという点でも魅力的なレギュレーションですので、ぜひともこの機会に挑戦してみて頂けると嬉しい限りです。

     


    大交流祭の豪華賞品をお届け

     

     もちろん大交流祭ですので、豪華賞品でお届けいたします。紹介しましょう。

     

    上位賞(4勝1敗以上)

    • プロモーション集中力カード:シンラ
    • 限定アクリルフィギュア:ユキヒ

     

    ベスト4

    • 上位賞の内容
    • 任意のプロモーションタロット1枚

     

    優勝

    • 上位賞の内容
    • 全てのプロモーションタロット1枚ずつ
    • 全てのプロモーション集中力カード1枚ずつ
    • TOKIAME先生描き下ろし色紙

     


     限定アクリルフィギュアは大規模大会でしか手に入らない特別なものです。ちびメガミが描かれ、背面では世にも珍しいメガミの後姿を見ることもできます。毎回の大規模大会で異なるメガミとなりますので、そのメガミが入手できる機会は極めて限られます(もしかしたら未来で復刻はあり得ますが、大規模大会の上位という条件は変わりません)。
     
     プロモーション集中力:シンラは大規模大会の上位賞です。変更の予定はなく、大規模大会上位の証と考えてください。
     
     大規模大会での勝利は過去のプロモーションタロットを入手する大チャンスでもあります。ユリナ、ヒミカ、トコヨ、オボロ、ユキヒ、シンラ、サイネのいずれも可能です。特にユリナ、オボロ、シンラは今後はこの方法以外では入手はできません(ヒミカ、トコヨ、ユキヒ、サイネは復刻の可能性はありますが、いずれも大会の優勝賞品という形になります)。
     
     そして見事優勝した暁にはこれらすべてに加え、TOKIAME先生描きおろしの色紙をお贈りいたします。

     


    フリープレイでは新たなアナザー版メガミも登場!
    その他特殊テーブルもございます

     

     先述の「大会なし」で参加する皆様にもすばらしいニュースがございます。カジュアルにイベントで遊ぶだけでなく、新たな楽しさを味わえる試みがいくつもあるのです。
     
     中でも最大の目玉は新たなアナザー版メガミを用いて対戦できることです。大阪でのシーズン1大規模では『第壱拡張』に収録された「第一章」ユリナが使用できましたが、今回は『第弐拡張』に収録される新たなアナザー版メガミが使用できるのです。
     
     それだけではありません。普段の交流祭で遊べる物語テーブル、O2Dテーブル、大乱闘でもお楽しみいただけます(同じ内容のものが全国で開かれる11月の交流祭でも遊べます)。
     
     大会に参加したものの、残念ながら戦績が振るわず大会から抜けた方もこれらのカードを使ったゲームや、特殊テーブルをお楽しみいただけます。自由なやり方で、当イベントをお楽しみくださいませ!

     

    ※ これらのフリープレイは戦乱之陣でもあります。つまり十分な対戦を行えば(もちろん大会に参加している皆様も)プロモーション集中力カード「サリヤ」が獲得できます。
     
     
     以上となります。大規模大会は本日より申し込みが開始しております。こちらのフォームに必要事項を記載し、お早めにお申し込みいただければ幸いです。あなたのご参加、心よりお待ちしております!

     

     


    10月の交流祭も要チェックだ!

     

     おおっと、大交流祭のニュースはこれで終わりですが、もうひとつお伝えしたいことがございます。10月にも東京、大阪、名古屋、北海道、福岡、新潟で開催される交流祭についてのお知らせとなります。
     
     10月の交流祭では追加の参加賞として「集中力クッキー」を配布いたします。こちらはゲームで使って良し、食べて良しという逸品です。ぜひともおいしくお楽しみくださいませ(※2)
     
     そしてもう一つ。交流祭では戦乱ノ陣という、特定の回数対戦すればプロモーション集中力カードが貰えるというイベントもございました。今月、9月まではプロモーション集中力「オボロ」が獲得できましたが、10月からは新たなプロモーション集中力「サリヤ」の獲得が可能です。新たな集中力カードをいち早く入手できるチャンスでもあるのです!

     

     東京の交流祭は10月14日(日)に開催され、既に受け付けが始まっております。さらに新潟、福岡も申し込みが始まっておりますよ。その他の地方の予約も遠くないうちに始まりますので、お見逃しなく!
     
    ※2 申し訳ないながら個数には限りがございます。ご予約いただいた方には全て行き渡る見込みではありますが、場合によっては先着とさせて頂く可能性もございます。予めご了承くださいませ。

    黒幕よ雄弁に語れ(前篇)

    2018.09.14 Friday

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       こんにちは、BakaFireです。本日の記事は好評のシリーズ、メガミ特集の8回目となります。このシリーズで取り扱うメガミはTwitterでのアンケートにて決められ、現在は第6回でアンケートした4柱を順に進めているところです。1位のチカゲ特集、2位のクルル特集まで終わっていますので、今回は3位のシンラ特集となります。

       

       

       これまで行ってきたトコヨ特集オボロ特集サイネ特集ヒミカ特集ハガネ特集チカゲ特集クルル特集を踏まえた内容でもあります。お時間がありましたら、これらのシリーズもご一読いただけると嬉しいです。
       
       それでは、さっそくはじめましょう!

       


       
      流れは久々に最初通り

       

       どのようにメガミを語るべきかどうかについては、久方ぶりに最初のやり方を使うことになりそうです。その上で新幕がすでに発売している点についてはクルル特集と同様に扱うものとしましょう。まとめると次のようになります。
       

      • 前篇ではメガミの歴史を語り、中篇では第二幕における個々のカードを語る。
      • 第一幕での六柱を語る際は、本作そのもののゲームデザインと紐付けて語る。
      • 後篇では第二幕から新幕における変化について語る。


      桜が降るより前の話、その4

       

       第一幕から存在するメガミについて語るのもこれで4回目となりました。まずは通例に従い、どのようにシンラが生まれたのかをお伝えしましょう。これまた通例通り、桜が降るよりも前の世界へと遡り、そこにシンラがいるのかを見てみましょう。
       
       ええ、原型と思しき存在は確かにいるようです。これまでの特集で私は1人目「大剣」2人目「銃」3人目「盾」4人目「スカーフ」6人目「扇」の存在をお伝えしてきました。そしてこれが最後の一人です。そう、5人目「書」です!
       
       書が武器なのかと言われると首をかしげるところですが、かつての世界観ならばなにも不思議ではありません。中世ライトノベルファンタジーにおいて、魔法使いは当然あるべき存在ではないでしょうか。

       

       しかしながら、そのまま順当に存在しつづけたわけがありません。何せ世界には桜が降り、世界観は和風へと激しく方向転換したのですから。当然「書」は一度消えることになります。
       
       それではその後何が起こったでしょうか。オボロ特集をお読みいただいた方は覚えているかもしれませんね。そう、顕現武器コンペティションがやってきたのです! そしてその時、書は果たしてどうなったのでしょうか? ご覧いただきましょう!

       

       


       


       


       おおっと失礼。図を間違えてしまいました。正しくはこちらです。
       
       

       

       

       ここで重ね重ね誤解なきよう補足させていただくと、この企画は顕現武器コンペティションであり、武器の名前を挙げていくというものでした。ええ、もしかしたら誤解されている方がいらっしゃるかもしれませんので(今回は俺は入れてねーぞ)。

       

       とはいえ、選ばれてしまったからには何かの理由があるはずです。忍者が選ばれた時と同様に、理由を分析することにしました。

       

       今回は忍者とは違い、和風だからと言う理由ではないでしょう。私としては今回の理由は、異常性にあったと考えています。そのほかの武器5つは多かれ少なかれ、武器を用いた物理攻撃で相手に攻撃します。キャラクターごとに異なるプレイ感を実現するには、1人くらいは魔法攻撃を行うべきというのは納得のいく話です。

       

       そんなわけで忍に続き、書もまた採用となったわけです。折角ですので桜が降るより前にあったカードも、何枚かお見せしましょう。


      呪いの火    《行動》
      自オーラ⇒相手オーラ:◇2
      そうした場合、相手に1ダメージを与える。

       

       正しくシンラのあるカードの原型であり、同時にクルルのような気質もあります。最初は書は攻撃でなく直接的にダメージを与える効果が中心でした。しかしプレイテストの結果そのやり方はバランスに問題があり、また最初のパッケージに入れるには早すぎると分かったのです。


      再起動    書    《行動》
      自オーラ⇒相手オーラ:◇1
      そうした場合、捨て札のカード1枚を手札に戻す。

       

       相手に自分のリソースを差し出す儀式を対価にして、強大な効果を得るというコンセプトもありました。


      黒き雷 書 《行動》 消費4
      相手に2ダメージを与える。

       

       わかりやすくやばい効果です。

       


      魔法なき世界での魔法探し

       

       それでは桜降る代において象徴武器:書が採用されるに至り、まずはどのようなデザインがなされたのでしょうか。実際のところシンラはコンセプトが明確になったのは6柱の中で最も遅く、実に長い旅路でした。慌てず、ひとつずつ辿ってみましょう。
       
       まず、前時代での直接的なダメージが駄目であることは何度か試した時点で分かりました。今の知識で見ても、クルルがあれだけ厄介な制限の下でどうにかバランス上容認される効果です。大した制限もなく採用しては愚かな結果にならないはずがありません。
       
       しかしそれを没にした時点で、早くも問題に直面します。シンラが生まれた動機はその異常性――物理攻撃ばかりじゃなくて魔法攻撃もしたい――にありました。しかしたった今、早くも分かりやすい魔法攻撃は否定されたのです。
       
       それでは私たちはどうするべきでしょうか。ひとつの結論としては、シンラもある程度は攻撃カードで攻撃するべきだろうという結論にはなりました。「間合を合わせて攻撃する」ことを完全に放棄するにはあまりにも早すぎると言えたのです(※1)。
       
       しかしながら、普通でないことをして、普通でない勝ち筋を追うという独特の感覚を失ってはならないとも確信していました。プレイヤーには様々な気質があり、他人と違う勝ち筋を持つことに喜びを持つプレイヤーは間違いなく存在します。シンラを彼らにとって魅力的な存在にするためにも、私たちはそのやり方を模索することになりました。
       
       幸い、そのうちのひとつは比較的容易に決まりました。山札の破壊です。多くのカードゲームでは山札が切れた相手は敗北するため、山札破壊は特殊勝利条件に近い立ち位置になります。しかし本作では山札の再構成とライフへのダメージが結びついているため、山札破壊はライフへの直接ダメージに近いのです。
       
       例えば「立論」の初期の効果は3/7の山札破壊なので、3/7のライフダメージと捉えることもできます。これは我々の望む魔法攻撃にかなり近く、正しいやり方と言えました。
       
       しかし、山札破壊をただ詰め込んだだけのメガミには戦略的な膨らみはなく、魅力的とは言えませんでした。もう一本、軸となる脚が必要であり、私たちはそれを探すために旅を続けることとなったのです。

       

      ※1 完全な放棄には実に1年と3か月。クルルの誕生を待つ必要がありました。

       


      特殊領域には危険信号

       

       苦難の中、最初に生まれたアイデアは特殊な領域を使うというものでした。本作は様々な領域が存在し、そのうちのどこにどれだけの桜花結晶が置かれているのかで戦況が表されます。ならば、特定のメガミ専用の領域があるというのは、一見して魅力的です。
       
       領域名は仮に「ブック」とされていました。書物の中にあたかもMPのように結晶を溜め、それを消費して強力な現象を起こすのです。

       


       
       しかしプレイテストを重ねるうちに、このアイデアには致命的な問題があると分かりました。自己完結性の問題をより強調したような問題……自己閉鎖問題(※2)と呼ぶべきでしょうか。
       
       説明しましょう。要はブックに桜花結晶を移す効果も、ブックの桜花結晶を消費する効果も、そのようなカードはシンラしか持ち得ないという問題です。こうなるとシンラのカードを入れたら入れただけブックのリソースを溜められ、同時にそれを使う用途も豊富になるのです。
       
       コンセプトの部分で(※3)このような要素を持ってしまうと、極端な場合はシンラのカードで8〜10枚を埋めることが常に正解となってしまう恐れがあります。それは本作の魅力のひとつである「二柱を組み合わせる」部分を完全に殺しており、それゆえにこのコンセプトは没になりました。
       
      ※2 この問題は極めて厄介であり、現在もデザインにおいて常に意識され続けています。最近ではライラがこの問題へと陥りかけました。それを回避するために風雷ゲージの増加には、「他のメガミのカード」が必要となっているのです。

       

      ※3 自己完結を推進するカードがカードプールに1枚程度あり、それが他の選択肢を食いつぶすほどの強力さを持たない分には問題なく、むしろデッキ構築の幅を広げると考えています。『新幕』オボロの「虚魚」、ユキヒの『どろりうら』はその一例です。

       


      付与の歴史を紐解こう

       

       次に試されたアイデアについては、実はすでにオボロ特集で語っています。それはとあるコンセプトで、シンラの原型とオボロの原型が共有していました。語った通り問題があって没になったのですが、このアイデアはいつの日か帰ってくると感じてもいるため、今は秘密にしています。
       
       ここで重要なのは、そのコンセプトでは「それらのカードの上に桜花結晶を置いていた」点です。
       
       当たり前のことを勿体付けるなと感じたかもしれません。しかしお待ちください。シンラは最初の6柱であり、彼女らはルールそのものも変化していく中で形作られていったことを思い出していただければ幸いです。ええ、その時点での付与カードは上に桜花結晶を置いていなかったのです(※4)。
       
       そこで私は付与札に桜花結晶を置くというアイデアに至りました。展開時、展開中、破棄時という分類をしたのもほぼ同時で、このやり方には広いデザイン空間があるのは明らかでした。そしてこれはある意味では特殊な領域でもあります。メガミ全体にまたがるような形でブック領域のようなものも実現できるのです。
       
       しかしそれ以上に大きなメリットがありました。上に桜花結晶を置くようにすれば、盤面に残っているカードを区別できるのです。本作にはボードが存在し、それによってある程度の複雑さが与えられています。私としてはそのような状態で捨て札などの表向きのカードを置くべき領域を分け、盤面の複雑性を増やしたくはありませんでした。理想を言えば順番すら気にせず、他方で相手には分かりやすいように、雑にカードを並べられるようにしたかったのです(※5)。
       
       こうして、付与札に桜花結晶を置くという大きなルールが定まりました。もちろん初めから今の形だったわけではなく、細部においてはその後も幾度かの変更がありました。例えばオーラからしか桜花結晶が置けない代わりにオーラへと戻る仕様(※6)であったり、自分のターンにしか桜花結晶が落ちない仕様であったりしたことがありました。
       
       この付与札のルールは素晴らしく、シンラは付与札と強く結びつくというすばらしい個性を手にしました。これによりシンラはもうひとつの軸となる二本目の足を手に入れたと言っても過言ではないでしょう。しかし小さな問題もありました。これはあくまでメガミ全体にまたがる全体のルールの話であり、シンラという一柱のメガミのキーワードと呼べるかは疑問だったのです。
       
      ※4 恒久的に残る付与カードは切札にしかありませんでした。切札は今でいう【使用済】効果にあたる能力を持っていたのです。一方で通常札は開始フェイズに必ず捨て札になる――即ち今でいうところの納2のカードだったのです。

       

      ※5 『第二幕』「圏域」はサイネ特集の中篇をご覧いただければわかる通り、やむを得ない例外でした。

       

      ※6 当時はオーラの上限もありませんでした。

       


      閑話休題:付与札クイズ

       

       そうだ、付与札の話をしたのですから、途中でシンラのカードプールに存在した独特なカードを1枚紹介しましょう。付与札の上に桜花結晶を置くというアイデアが生まれた際に、あるゲームのことを想起しながら作ったカードです。
       
       ちなみに、この時点で納は自分のオーラからしか置けず、付与札の上から桜花結晶がオーラへと戻され、それは自分の開始フェイズにしか起こらないという仕様でした。

       

       改めて見返してみると、なかなか良いカードなのかもしれません。ただ、今改めてこのカードを作る場合は、上記のルール的な差異を全て能力として書かなければいけないのは少しばかり厄介です。
       
       分かる方には簡単かもしれませんが、このカードを思いついたアイデアの種となったゲームとは何でしょうか。クイズ感覚で考えてみてください。解答は中篇でお届けしましょう。


      納1
      【展開時】ダストから桜花結晶を2つこのカードに置く。

       

       


      最後は論壇に立つ

       

       この後のキーワードの探索は困難を極めました。これまでを総合すると、シンラのカードプールはすでに十分に独特なのです。他にはない魅力を出せてはおり、これで完成としても致命的な問題はありませんでした。ここに新しいコンセプトを加えようとしても、どうにも上手くいきません。
       
       しかしユキヒには初めから変貌があり、トコヨとオボロは境地と設置を見つけ、ユリナとヒミカもキーワードがあるべきと決死と連火を見つけつつありました。そのような中、シンラだけがそのようなキーワードを持たないのはあまりにも不自然です。
       
       そんな中、私は付与札との友好関係に着目して、論壇というキーワードを作りました。プレイテストの時間を考えるともはや残り時間は少なく、やむを得ない決断ではあったのは確かです。
       
       結果としてみると意識していた点は成功しており、悪くはないコンセプトでした。デッキの構築において付与カードを強く意識するようになり、構築において独特の楽しさや相互作用の感覚が生まれるのです。しかし、ベストのコンセプトだったかといわれると疑問が残ります。この部分については後篇にてお話しすることになるでしょう。
       
       こうしてキーワードの結末だけを見ると、これまでの本シリーズと比べてややビターエンドな様相を呈しています。しかし誤解なきよう補足しておくと、山札の操作や付与札の発見とその活用において、シンラと彼女をデザインする過程はすばらしいものでした。結果として生まれた独特なカードプールには独自の魅力があり、シンラは間違いなく成功だったと言えるのです。これらのカードの素晴らしさは、続く中篇で語ることにしましょう。
       
       
       今回はこんなところでしょう。次回の更新は来週、福岡で開催される大規模大会の申し込み開始と、10月、11月に向けたイベント関連の記事を書かせて頂きます。さらに余力があればシンラ特集の中篇にて、『第二幕』でのカード個別の話もいたします。併せてご期待くださいませ!

      今後の展望、2018秋

      2018.09.08 Saturday

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         こんにちは、BakaFireです。本日の記事では向こう三か月における本作の展望を書かせて頂きます。初めてご覧になる方のために説明すると、私は三か月に1回、本作の今後の展望や指針をまとめ、説明させて頂いているのです。

         


        前回の展望をおさらいしましょう

         

         今後の展望シリーズでは毎回、前回の展望を見直し、それらがどうなったかを確認していました。今回もそれに従いましょう。
         
         
        デジタルゲーム版はより魅力的に!

         

         これについてはニュースが少ないことに不安を頂いている方も少なくないかもしれません。しかしご安心ください。状況は良くなっております。


         
        より幅広く組織化を進めます

         

         組織化は進んでいるのは確かであり、特にPC版のサイトの作成は外注にて進められております。外部への依頼を適切なバランスで増やせるよう、引き続き尽力する次第です。

         

         他方で、雇用という側面まで来ると中々に難しい話であり、この3か月の間に劇的に前進させることはできませんでした。社員を抱えると考えると責任は重く、慎重にならざるを得ません。
         
         大変ありがたいことにすばらしく魅力的なお話もいくつか頂けており、結果として私自身の忙しさは増し続けています。おそらく向こう1年の間には大きな変化が必要となると考えています。
         
         
        公式サイトを初めとして、
        新幕のサポートを補強します

         

         前回の目標に抱えた内容は全て進められており、いくつかは完成しました。途中までしか公開できていないのものもある点は申し訳ないところですが、どうにか頑張らせて頂いております。

         


        大規模大会が大阪で開催だ!

         

         無事に開催され、大成功に終わりました! 気になる方は是非とも大会レポートをご覧ください。
         
         
        現状のバランスにつきまして

         

         前回も書いた通り、バランスは禁止カード改訂とカード更新についての記事で書く形になりました。これはこれらの話題が存在する場所を一元化し、分かりやすくするための試みでもあり、その面でも成功しているように感じます。
         


        『新幕 第壱拡張』が進行中!

         

         8月17日に無事に発売いたしました! ウツロ、アナザー版メガミ、カード更新といった試みの大半は見事に成功し、魅力的な環境を生み出していると考えております。
         
         勿論気になる点もまたゼロではありません。多くの成功の裏に、小さな失敗もいくつかはあったと考えています。しかしそれを語るべきなのはここではないでしょう。
         
         
         さて、前回までの展望はこのようなものでした。シーズン2でゲームバランスも大きく改善し、現状の『新幕』は良好な状況にあります。そして私どもはそれらをより魅力的にしていくための次の一手を模索している状態なのです。
         
         それでは、次の展望を始めましょう!

         


        デジタルゲーム版に大きな動きがあるぞ!

         

         向こう3か月における、最も大きな展望はこれで間違いないでしょう。長らくお待たせし続けてしまい申し訳ない限りではありますが、この3か月間でデジタルゲーム版は大きく動くことになります。やや具体的でない言い回しで重ねて申し訳ありませんが、こちらは私が独断で全てを語れるわけではないということでご容赦くださいませ。
         
         ひとつ良いニュースをお伝えするとすれば、開発は順調になり、軌道に乗っています。私は既にデジタル版の本作を遊ぶことができており、仕上がりは日に日に魅力的になっているのです!
         
         この3か月間、ぜひともご期待ください!

         


        新幕の攻略記事や動画を開始するぞ!

         

         アナログゲーム版でも新たな試みを計画しております。『第二幕』シリーズで好評であった本作の攻略記事を『新幕』でも始めていく見込みなのです。ありがたいことに本作を『新幕』から始めて頂いた方も数多くいらっしゃることからも、今こそが最適なタイミングと言えるでしょう。
         
         それに加えて新しいやり方として、本作についての動画の作成もまた進めております。先日の大規模大会レポートでは準決勝、決勝を動画でお送りさせて頂きましたが、これはまだ第一歩に過ぎません。より魅力的な動画の企画も動き出しております。
         
         動画については速ければ今月中、遅くとも来月の前半にはお見せできる見込みです。ご期待くださいませ!

         


        シーズン2大規模大会の舞台は福岡だ!

         

         シーズン1で大好評だった大規模大会について、シーズン2でも開催させて頂きます。但し、この部分については僅かな計画変更があったことは補足するべきでしょう。
         
         私どもは地方での大規模大会と、地方での予選と関東での本戦からなる全国大会を交互に行うと計画しておりました。しかし、夏のコミックマーケットからゲームマーケット秋までの期間を改めて観察したところ、思った以上にシーズン2が短いと分かったのです。
         
         この状況でシーズン2に全国大会を強行するのは無理が大きく、良い結果を生みそうにありません。そこでシーズン2はシーズン1と同様に、地方での大規模大会を開く形とするのです(※1)。
         
         さて、それでは大規模大会の舞台に相応しいのはどこでしょうか。『第二幕』では名古屋で、そして記憶に新しい『新幕』シーズン1では大阪で開催されました。まだ開いたことのない会場を選ぶべきであり、同時に地方と円滑に連携するためにも、交流祭が定期的に開かれている必要もあります。
         
         そうなると候補は福岡、北海道、新潟の3つとなります。この中で私どもは、今回は福岡が最も素晴らしいと考えました(※2)。九州ではシーズン1の間に九州全体での交流祭が開催されたこともあり、本作の盛り上がりが大きくなりつつあります。今ここで大規模大会を開き、より激しく盛り上げて行きたいのです!

         

         今回は大阪の時と同様に初報です。日程は11月3日(土)。会場は博多駅より電車でわずか3分、福岡県中小企業振興センターを予定しております。申し込みについては今月中には開始いたしますので、参加を希望される方は是非ともこちらの予定を開けておいていただければ幸いです。

         

        ※1 ということはシーズン3では? ええ、これまでの全国大会よりもさらに魅力的な全国大会イベントを計画しておりますとも!

        ※2 もちろん北海道、新潟はより未来の大規模大会では優先すべき候補となります。

         

         

        ゲームマーケットでは『第弐拡張』発売!
        そして様々なニュースを公開だ!

         

         そして最後に、次の拡張についてです。当然ですが私どもBakaFire Partyは11月24日〜25日に開催されるゲームマーケット2018秋に参加し、そちらにて『新幕 第弐拡張』を先行頒布いたします。
         
         そして今回もエリア出展となります。前回同様ステージを設営し、魅力的な発表を数多く行いますので、ご期待ください。ええ、本日はまだお話しできないことが残念ですが、本当に魅力的なお話がたくさんあるのです。ぜひともゲームマーケットでは私どものブースまでお越しいただき、新情報へとご注目頂ければ嬉しい限りです。
         
         
         以上となります。今回の展望もお楽しみいただけていればうれしい限りです。次の展望は『新幕 第弐拡張』が発売し、様々な魅力的な出来事が起こった後、12月にお届けいたします。

         

         次の私の記事は来週、シンラ特集をお届けする見込みです。こちらもご期待くださいませ!

        コラボカフェ期間変更のお知らせ

        2018.09.04 Tuesday

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           こんにちは、BakaFireです。いつも『桜降る代に決闘を』を楽しんで頂き、誠にありがとうございます。このようなことでブログを書かなければならないことを大変悲しく思いますが、あなたにお伝えしなくてはならないことがあり、筆を執らせて頂きました。
           
           ボードゲームカフェ・ムスビヨリ様にて開催中のコラボカフェにつきまして、重要な告知を行わせて頂きます。

           

           この度、ムスビヨリ様を運営している創作集団タルヲシル株式会社様のSNS上での騒動を受けまして、本作を遊んで頂いている方々から、コラボカフェの利用やイベントへの参加を躊躇し、不安を感じる声を受け取っております。

           

           この現状を踏まえ、創作集団タルヲシル株式会社様とのコラボカフェについての話し合いの場を設けました。そして上記の理由や、地理的な理由でイベントに参加するつもりのない方までもが不安を覚えてしまっているという現状を強く憂慮し、コラボカフェの開催期間の変更と、予定されていたイベントの会場変更を行うことを決定いたしました。

           


          コラボカフェ開催期間の変更

           

           当初、9月24日(日)まで開催予定であったコラボカフェにつきましては、9月10日(月)の営業をもって、終了とさせて頂きます。約一週間の猶予期間は、この記事に気づかずにお越しいただいた方が楽しめないという事態を、可能な範囲で減らすためのものです。

           

           9月10日(月)までの営業期間は、通常通り、コラボメニューの提供、限定コースターの配布を継続いたします。

           

           また、コラボカフェにて配布しておりました「限定コースター」は例外的に限定という枠組みを外すことにします。これらのコースターはBakaFire Partyが買い取った上で、今後なにかしらの方法で入手頂けるよう検討しております。

           

           同様に現在メニューに含まれている「集中力クッキー」も同様に買い取り、イベントへの参加賞などの形で活用していく見込みです。

           

           

          「中間祭:縁結ぶドラフト大会」開催場所の変更

           

           9月8日(土)に開催を予定されていた「中間祭:縁結ぶドラフト大会」につきましては開催場所を変更し、行わせて頂きます。現在はイベントページは変更済みの上、参加予約をされた全ての方にはメールをお送りしております。

           

          東京都台東区東上野4-10-1 浅野ビル1F
          上野入谷口会議室
          開始時刻:13:00
          参加費:1500円(カフェの場合の参加料と同額です。コラボメニューが注文できない代わりにランダムなコースター3枚と集中力クッキーが参加賞として付属します)

           

           コースターと集中力クッキーにつきましてはBakaFire Partyが買い取りましたものの中から、本イベントへの参加賞として配布させて頂きます。

           

           

           BakaFire Partyといたしましては、創作集団タルヲシル株式会社様の一連の騒動につきましては完全な第三者であるため、中立の立場を取ることは変わりありません。
           
           しかしながら、この度の騒動における創作集団タルヲシル株式会社様の言動は私どもの信頼を失わせるには十分なものであり、また私どもの作品を遊んで頂いている皆様に強い不安を与えるに足るものだと判断いたしました。
           
           この騒動の決着がつかないままコラボカフェを継続することは、遊んで頂いている皆様が本作を心から応援し、楽しみづらくしてしまうと考え、この度の措置を取らせて頂くことにいたしました。

           

           急な変更となってしまい、大変申し訳ございません。イベントへとお申込みいただいた方、参加を検討してくださった全ての方に重ねてお詫び申し上げます。ご理解、ご容赦を頂ければ幸いです。

          対応不可1.1

          2018.08.06 Monday

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             こんにちは、BakaFireです。7月28日には大規模大会、8月4日にはプレリリース大会が無事に終わり、これにてシーズン1のイベントはほぼ全てが終わったと言えます。そしてシーズン2に向け、今週には合計3本のゲームバランスに関する記事を予定しております。
             
             どの記事から読まれるかは分かりませんので、冒頭文は全ての記事で共通のものとしておきます。既にほかの記事でお読みの方は読み飛ばして頂ければと思います。

             

             

            冒頭文:シーズン1バランスへの全体評価

             

             これまではシーズン1の環境を楽しみ、研究を続けて下さったプレイヤーの皆様ができる限り楽しめるよう、私どもは可能な限りバランスに対して言及しないよう心掛けてまいりました。
             
             しかしながらシーズン1も終わり、シーズン2でのカード更新も目前に迫った今週には、今のゲームバランスに関する私どもの想いと考えを包み隠さず、可能な限り誠実にお話しさせて頂きます。
             
             6月の禁止改訂で軽く触れたとおり、現在のゲームバランスは(今後の拡張空間と引き換えに)もっとも整っていた『第二幕』の最終段階よりは崩れたものとなってしまっています。現状への評価を正直に申し上げますと『第二幕+第壱拡張』の時期(2017年3月〜7月)よりは良いバランスにあり、『第二幕決定版』(2017年10月〜12月)の時期よりは悪いバランスにあると考えています。『第二幕+第壱、第弐拡張』の時期(2017年8月〜10月)と比べるとどうなのかは微妙なところです。こういったバランス面の後退については私どもの力不足であり、深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。
             
             このように書くとバランスについて酷くネガティブで、崩壊しているように感じられるかもしれません。しかし誤解なさらないでください。『新幕』はゲーム全体を派手で鮮烈なものにすることに成功した上で、十分に魅力的だった『第二幕+第壱、第弐拡張』の時期と同程度には多くのメガミが輝ける状況を作れています。あくまで最も理想的だった状態から後退したという話なのです。
             
             実際、全体としては『第二幕』よりインフレーションした方向で魅力的なゲームに仕上がっています。しかしながら、バランスが後退したという点もまた事実であり、インフレーションについていけていないメガミがいる一方で、インフレーションするにしてもやりすぎている箇所があり、そして今後に問題となりうる潜在的なリスクも存在しています。
             
             私どもが理想のバランスを目指し続けると理念を掲げており、これらの課題全てに真摯に取り組んでいく意志がございます。それゆえに宣言した理念に従いカード更新を行います。
             
             幸いにしてバランス上の問題やリスクのうち、今見えているものの大半に対しては今回のカード更新でメスを入れられています(3つの記事のうち1つはこのカード更新に関するもので、今の環境についてより詳しく言及し、全てのカード更新への説明を行います)。

             


            残されてしまった2つの課題

             

             このようなバランスの事情から、私はこの3か月間、相当に悩み続けました。しかしそれ以上に、ここ2週間はより深く苦悩しつづけておりました。告白するとともに、皆様に深くお詫び申し上げなくてはなりません。
             
             カードの更新を経てもいまだ2つの課題が残ってしまうと分かったのです。こちらの記事ではそのうちの1つ、比較的軽いものについて説明し、それに対する今後の取り組みと意志表明を行います。
             

             

            何が起こってしまったのか

             

             私どもは来たる8月10日から12日のコミックマーケット94で『第壱拡張:神語起譚』を先行頒布します。そして17日には全国ゲームショップ、ネットショップで発売します。
             
             それに向けて私どもは7月28日の大規模大会でアナザー版ユリナの全カードを、そして8月4日のプレリリース大会でアナザー版サイネとアナザー版ヒミカの全カードを発表しました。
             
             それらのカードには多くの良いフィードバックが寄せられましたが、私の想像を超えて、幾ばくかの悪いフィードバックも集まってしまったのです。そして、悪いフィードバックのほぼ全てがある一つの事柄に対してのものでした。キーワード能力「対応不可」です。
             
             私はこの意見を受けとり、対応不可は大失敗だったのではないかと自問し、8月4日の深夜までにかけて深く悩み考えることにしました。そして私の中で一つの結論が出たため、今後に向けた意思表示と、幅広い意見を求めるためにこの記事を書かせて頂くことにしたのです。
             
             
            対応不可は失敗なのか

             

             まずは結論についてまとめさせて頂きます。

            • 対応不可と言うキーワードを作ったことそのものは間違いではなかった。
            • 対応不可は失敗ではないが「影菱」は大失敗だった。
            • 今回のフィードバックは私どもが過ちに向かいつつあることへの明白なサインである。

             

             それぞれ説明しましょう。
             


            対応不可と言うキーワードを作ったことそのものは間違いではなかった。

             

             『基本セット』『達人セット』『第壱拡張』それぞれの全ての対応不可を持つカードについて、その動機を見直しました。その結論として、対応不可は便利な道具であり、キーワードとしては問題なく成功していると判断しました。
             
             それぞれのカードの動機については後述します。

             


            対応不可は失敗ではないが「影菱」は大失敗だった。

             

             大半の対応不可を持つカードは正しい在り方にあると考えますが、1枚だけ明らかな例外があります。「影菱」です。もうひとつの記事でオボロにはメガミ全体として小さな問題があると書いていますが、その問題の8割強は「影菱」にあります。つまりカード単独としてみると「影菱」は大失敗だと言えるのです。
             
             「影菱」は対応不可であるために理不尽さがあり、高い攻撃力ゆえにゲームを終わらせる力が強く、ゲームの運要素を過剰に高めていました。今回の悪いフィードバックの背景には、「影菱」に対してプレイヤーがうんざりしているという意思表示だとも感じております。
             
             幸い、「影菱」は次のカード更新で更新されます。

             


            今回のフィードバックは私どもが過ちに向かいつつあることへの明白なサインである。

             

             今回の意見を聞き、改めて『第壱拡張』のカードを見つめ直してみましたが、私としてはこれらの対応不可にはいずれも相応の理由があり、これらが直ちに問題だとは感じられませんでした。それゆえに急いでの禁止を行うつもりはありません。ルールを順守し、理念に従ったスケジュールで取り扱います。
             
             他方で、改めて対応不可の枚数が想像より増えていた点には強い危機感を感じました。拡張の中で対応不可を持つ全てのカードには対応不可を付けるべき理由が十分に存在しますが、果たしてそのままの対応不可が最適だったかと言うと幾ばくかの疑問も残ります。
             
             この調子で『第弐拡張』『第参拡張』と進めていくと、私どもはひどい過ちに至るだろうと強く感じさせられます。それゆえにシーズン2の間に対応不可を見つめ直し、その扱いに対してもう少し慎重になるべきと考えております。
             
             
            対応不可はなぜ与えられたのか

             

             続けて、全てのカードに対して対応不可がなぜ与えられたのかを説明します。『第壱拡張』に存在する対応不可を持つカードもすべて出そろっているため、そこまでを含めた説明となります。

             

            分類A:ルールを分かりやすくするためのもの

             

            返し刃

             

             返し刃の2発目に対応ができると、対応した攻撃には対応できないというルールから外れているように感じられ混乱を招きます。それを防止するためのものです。
             
             この類の対応不可は必須であり、決して外すべきではないと考えています。

             

            分類B:カードの役割を遂行するための必要性によるもの
             

            衝音晶
            無窮ノ風
            大地砕き

             

             カードそのもののパワーが小さ目であるため、その効果を安定して機能させるために対応不可を付けるというものです。

             

             「衝音晶」はカードパワーは少し低めの1枚です。もちろんよいカードですが、1/-から対応のリスクを消すくらいのことはしてもよいでしょう。

             

             「無窮ノ風」はカード更新で対応不可が追加されます。「梳流し」を当てるためにこれを撃つというのに、これに「もぐりこみ」を撃たれるのは何かがおかしいと言えるでしょう。
             
             「大地砕き」は全力を使う割にはダメージに繋がりづらく、防御としてもある程度しか働きません。相手を崩す良いカードではありますが、この水準の利得に対して対応を危惧しなければならないのは逆に不当です。
             
             この類の対応不可は問題とはなりづらく、むしろカードを活かすためにも積極的に用いていくべきだと捉えています。

             

            分類C:苦労に見合った安定性を与えるためのもの

             

            乱打
            クリムゾンゼロ
            炎天・紅緋弥香
            奏流し
            影菱
            分身の術
            鐘鳴らし

             

             「斬」を失ったにも拘らず「乱打」は適正距離が2しかないために山札1週目で撃ち辛く、2/1ゆえにライフを安定して取れません。それに加えて決死を達成し、相手のオーラを1以下まで削らなくてはならないのです。
             
             「クリムゾン・ゼロ」は間合0に潜らなければ対応不可が付かず、ヒミカには前進するカードは一切含まれていません。消費5も安いとは言えない値です。
             
             「炎天・紅緋弥香」は消費7と重く、相手は間合の操作で対処する余地があります。そしてこのカードを撃つときには直ちに勝たなければならないのです。
             
             「奏流し」の間合5は戻るのも維持するのも困難です。そして、当てたところで与えられるのは1ダメージです。
             
             「分身の術」を効果的に使うには全力を持たない攻撃を伏せ、さらに相手がその間合にいなければいけません。もし相手が適切に対処したら、延々と手札に抱える羽目になり、残念ながら再構成と言うタイムリミットもあります。
             
             「鐘鳴らし」を撃つためには2歩の後退が必要であり、それに加えて組み合わせる先の攻撃も必要です。
             
             これらのカードを効果的に働かせるには相応の困難さが伴います。それに対して対応1枚で軽々しく対処されてしまうと、これらを目指すというロマンを追うことそのものができなくなり、冷たく苦しいゲームになってしまうと考えています。ロマンを追い、ワクワクとした楽しいゲームにしたいと私は考えているのです。
             
             しかし、この類のカードにはイエローランプも灯っています。同じ理由であった「影菱」には大きな問題がありました。「相応の困難さ」があるからこそこの効果は許されるのであり、その「相応の困難さ」が嘘であればこれらの対応不可は理不尽な問題へと繋がります。
             
             これらのカードの中には対応不可こそがベストマッチであるカードは間違いなく存在し、少なくとも対応不可のようなものはあるべきだろうと考えています。しかし、課題の困難さの度合いに応じて、もう少しマイルドな対応不可に切り替えるべきカードは存在するかもしれません。
             
             これらのマイルドな対応不可についての指針は後述します。

             

            分類D:フレーバーによるもの

             

            癇癪玉

             

             「癇癪玉」は例外であり、ストーリーのフレーバーによるものです。この効果に対して少なくとも「返し刃」で対応されるのは明らかにおかしいと言えるでしょう。
             
             しかし、このようなゲームにとって本質的でないところで、対応不可のようなパワフルなキーワードを加えるべきではありませんでした。今後はマイルドな対応不可に切り替えるべきであり、もし「癇癪玉」にカードを更新すべき程の問題があれば、そのような形に更新します。
             
             
            マイルドな対応不可

             

             最後に、今後の対応不可のあり方について、今の考えを説明しましょう。この段落の内容は確定事項ではありません。シーズン2の間により吟味し、洗練するつもりです。よろしければ皆様のご意見も聞かせて頂けると嬉しい限りです。
             
             私どもは、純粋な対応不可を使う頻度を減らすつもりです。代わりに、もう少し使いやすくした形の対応不可を必要に応じて採用していきます。特に、上記の分類Cの属するものは元来の対応不可に加え、これらの道具も使い分けていく形になるでしょう。
             
             これらの対応不可には2種類のやり方があります。説明しましょう。
             
            1:対象を限定した対応不可

             

             カードの中には、切札を切ってくれるなら対応されるのはやむを得ないが、通常札で対応されるのは我慢ならないというケースは十分に考えられます。そのような際には対応不可(通常札)のような書き方で、部分的な対応不可を与えます。
             
            2:対応の方向ごとの対応不可

             

             本作の対応は主に以下の4通りがあります。複数の分類にまたがっているものもあるでしょう。
             
            顱Ч況發梁任曽辰
            髻-X/-Y修正によるダメージの減衰
            鵝Т峭腓諒儔修砲茲覯麋
            堯反撃

             

             このうち、颪ら鵑紡个靴討楼焚爾里茲Δ塀颪方で効果を分割できます。
             
            ’:【常時】この《攻撃》は打ち消されない。
            ’:【常時】この《攻撃》は軽減されない。
            ’:【常時】この《攻撃》は対応された後に間合を再度参照しない。

             

             ’と’は文章から把握しやすく、このまま採用してもよさそうです。しかしながら、ピンポイントで颪糶鬚梁弍だけを止めたいケースはあまりなく、多くのカードに採用されることはないでしょう。ゆえにキーワードにはせず、本当に必要な時に平文で道具として使う形がよさそうです。
             
             ’はそもそもに意味が分かり辛く、このままの文章でカードに書くのは望ましくありません。しかし他方で鵑砲弔い討蓮△海慮果こそが必須であり、それゆえに対応不可を持つカードは少なくありません。これらを踏まえると、キーワードとするべきと考えています。名前は仮に、回避不可としてみます。
             
             細かく説明しましょう。鵑梁弍カードは他のカードと比べて強力であるためです。間合を外してしまえば攻撃そのものを打ち消せ、さらに間合が変化することで相手のターンを通した計画にも影響を与えられます。通常札の打ち消しが切札以外に限られている反面、この類のカードは切札にも効果的です。
             
             特に「一閃」などの単独の間合を持つカードは鵑梁弍にひどく弱いものです。「一閃」くらい気楽に使えるならば良いのですが、相応に苦労した攻撃をこれで躱されるのは理不尽に過ぎるというものです。
             
             一例をあげるならば「奏流し」は今のところは対応不可が適切だと考えていますが、これがどれほど弱体化を求められたとしても回避不可は付けるべきであると考えています。
             
             
             本日はここまでとなります。対応不可についての皆様のご意見をいただけると、大変ありがたく思います。本日は例外的な記事となりましたが、次回の更新はこれまで通り来週の金曜に、コラボカフェにまつわる話を行います。ご期待くださいませ!