記事目録

2017.12.15 Friday

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    『桜降る代に決闘を』の公式サイトはこちら

     

     

    第0話:或る最果ての社にて

    序章:小さな地の小さな野望

    第一章:天音家の戦い

    第二章:ふたつの旅

     

    第36話:帰路へ

    第37話:メガミへの挑戦

    第38話:影の目覚め

    第39話:世界が反転するとき

    第40話:滲む平穏

    第41話:再び忍の里

    第42話:忍の里防衛戦

    第43話:戦火の後で

    第44話:縁途切れず

     

    12月は隔週連載です。次回は12/22(金)更新です。

     

     

    最新記事

    コミックマーケット93と公式通販

     

    過去の記事(上の記事ほど新しいです)

    第参拡張の修正とお詫び

    新たなメガミと未来へ拡張

    第参拡張とゲームマーケット2017秋

    イベントは次のステージへ

    コラボカフェがやってくるぞ!

    新たなメガミと原点に回帰

    テレビに出ることになりました

    質疑応答の時間です

    決定版に向けて大調整

    これまでとこれから

    未来をつくるために(後篇)

    未来をつくるために(前篇)

    炎天は熱く熱く輝く(後篇)

    炎天は熱く熱く輝く(前篇)

    今後の展望、2017秋

    技の果てはどこまでも静か(後篇)

    技の果てはどこまでも静か(前篇)

    より楽しいイベントを目指して

    新たなメガミと怒涛の疾走

    第弐拡張やイベントの速報をお届け

    より良いゲームのための見解報告

    新たなメガミと狂気を組立

    忍の道をいざ行かん(後篇)

    忍の道をいざ行かん(前篇)

    今後の展望、2017夏

    悠久不変に舞い踊れ(後篇)

    悠久不変に舞い踊れ(前篇)

    ゲームマーケット2017春まとめ

    全国大会に向けていざ進め!

    祭札、そして様々な流れを楽しもう!

    チカゲ反省会とカード調整

    今後の展望、2017春

    新たなメガミには毒がある

    新たなメガミと世界を拡張

    第一幕の覇者たちを讃えよう!

    今後の展望、2016冬

    第二の幕開けは近い:後篇、新作発表

    第二の幕開けは近い:中篇、問題解決

    第二の幕開けは近い:前篇、問題提起

    新たなメガミをお出迎え

    今後の展望、2016秋

    楽しき代のためカード調整

    今後の展望、2016夏

     

    次回更新は12/22(金)を予定しております。

     

     

    『半歩先行く戦いを』

    第1回:前進と後退

    第2回:全力で行こう

    第3回:切札は秘めてこそ

    第4回:攻めと守りに基本あれ

     

    コミックマーケットの兼ね合いで、しばらく休載となります。

     

     

    シーズン1 作:hounori先生

    第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回

     

    シーズン2 作:あまからするめ先生

    第1回 第2回 第3回 第4回

     

    シーズン2はデジタルゲーム版のメガミ紹介も兼ねております。そんなかんじでよしなによしなに。

    次回は12/27(水)更新です。

     

     

    錦秋の大交流祭レポート

     

    全国大会レポート(前篇)

    全国大会レポート(後篇)

     

    第1回 第2回 第3回 第4回 第一幕最終

    第1回大乱闘 第2回大乱闘

     

    しばらくは更新予定はありません。次の大規模大会は、もちろんレポートいたしますよ!

     

     

    コミックマーケット93と公式通販

    2017.12.15 Friday

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       こんにちは、BakaFireです!

       

       本日はハガネ特集の予定でしたが、気付けばコミックマーケットまで残り2週間程度となっていることに気が付き、予定を変更することにいたしました。正直なところ、ゲームマーケットからコミックマーケットまでの間が僅かに4週間しかないのは狂っていると言えます。ハガネ特集は再来週を予定しておりますので、ご容赦ください。

       

       ということで、本日は12月29日(金)から31日(日)に開催されるコミックマーケット93のご案内を行わせて頂きます! さらにそれに伴ってお伝えするワンダフルなお知らせもありますよ! それでは、早速はじめましょう!

       

      今回のコミックマーケットも3日間出展します!

       

       まずはコミックマーケットでのゲーム本体の取り扱いについてですが、前回と同様に「西4階企業ブース No.3312、にじよめ / DLsite.com」様の一部をお貸しいただき、本作のシリーズを頒布します。頒布物は以下の通りです。

       

      桜降る代に決闘を 第二幕決定版 3,500円

      第壱拡張:夜天会心 1,500円

      第弐拡張:機巧革命 1,500円

      第参拡張:陰陽事変 1,500円

       

       特に第壱拡張は品薄が続いてしまい、申し訳ございませんでした。この機会にお求めいただければうれしい限りです。

       

       それに加え、ゲームマーケットでの購入特典でしたプロモーション集中力カード「トコヨ」ですが、こちらでの購入でもプレゼントいたします。ゲームマーケットへのご参加が難しかった皆様は、このチャンスをぜひともご活用ください。

       

       

      素晴らしい公式グッズが登場するぞ!

       

       今回はこれで終わりではありません! デジタルゲーム化に伴う様々なお力添えもあり、ついに本作のグッズが実現したのです! 一般的なカードゲームのグッズも計画はございますが、まずは特に本作らしいグッズが完成いたしました。紹介しましょう!

       

      扇子

       

       頭脳での真剣勝負を行うゲームでぜひとも手に持ちたいものは何でしょうか。そう、もちろん扇子ですね。さらに本作は和風でもあるので、相性は抜群といえます。全員を入れるとイラストが小さくなりすぎてしまうため、メガミ13柱を分ける形で合計4種類を作成いたしました。

       

       しかしそれだけではありません。扇子には特典カードを付属するのです。紹介しましょう。フルアートカードの登場です!

       

       

       折角すばらしいイラストがあるというのに、テキスト枠などで隠れてしまっては残念ですよね。ご安心ください。フルアートカードならイラストを余すところなくお楽しみいただけます。勿論、公式イベントでの使用も可能です(ゲーム上の利便性は完全に捨てて、イラストに特化した仕様になっております。テキストを暗記するくらいゲームに慣れてから使用するか、本来のカードも併せてお持ちいただくことをお勧めします)。

       

       フルアートとなるカードは以下の通りです。扇子ごとに、該当するメガミのカードが全て封入されております。カードの選択は大会での使用率が高いか、フルアートイラストにする意義があるか、メガミを象徴しているかどうかの3点を基準に行いました。

       

      01-yurina-S-1 月影落

      02-himika-S-1 レッドバレット

      03-tokoyo-S-1 久遠ノ花

      04-oboro-S-1 熊介

      05-yukihi-S-1 はらりゆき

      05-yukihi-S-2 ゆらりび

      06-shinra-S-4 森羅判証

      07-saine-S-1 律動弧戟

      08-hagane-S-2 大破鐘メガロベル

      09-chikage-S-4 闇昏千影の生きる道

      10-kururu-S-4 神渉装置:枢式

      11-thallya-S-2 Omega-Burst

      12-utsuro-S-1 灰滅

      13-honoka-S-1-ex2 桜降る代に決闘を

       

      扇子立て/カードスタンド

       

       しかしお待ちください。扇子には問題があります。囲碁や将棋ならばよいのですが、本作を遊ぶには既に手に持っているものがあるはずです。そう、手札です。手札、扇子、桜花結晶の移動を持ちかえながら行うのは、余りに面倒というものです。

       

       他方で自宅に扇子を飾るには、扇子立てが必要です。

       

       ご安心ください。私どもは素晴らしいやり方でこれらを解決しました。そう、独自デザインの扇子立てです。そしてこれは対戦中はカードスタンドとしても使用できるのです! ご覧ください(扇子はサンプルであり、本作とは関係ありません)。

       

       

      メガミタロットフレーム

       

       お互いが宿しているメガミを表示するメガミタロットですが、これまでは単にボードの横に置いていたかと思われます。私どもはそれをより雅なものにするやり方を発見いたしました。

       

       そう、特注のメガミタロットスタンドです! こちらは2つの面が存在し、片面に2柱分のメガミタロットがぴったり収まります。つまり自分と対戦相手のメガミをこれひとつで見事に表示できるのです!

       

       これらをいち早く手に入れるにはどうすればよいか。もちろんこちらもコミックマーケットです。「西4階企業ブース No.3334、ラッセル」様にてこれらのグッズは頒布されます。もう一度、頒布物をまとめるとしましょう。

       

      『桜降る代に決闘を』扇子A(ユリナ・ホノカ・ウツロ) 2000円

      『桜降る代に決闘を』扇子B(ヒミカ・ユキヒ・ハガネ) 2000円

      『桜降る代に決闘を』扇子C(トコヨ・シンラ・サイネ) 2000円

      『桜降る代に決闘を』扇子D(オボロ・チカゲ・クルル・サリヤ) 2000円

      『桜降る代に決闘を』扇子立て(兼カードスタンド) 3000円

      『桜降る代に決闘を』ミニ屏風風メガミタロットフレーム 3000円

      『桜降る代に決闘を』グッズセット(上全てのセットです) 12000円

       

       イベントにお越しいただけない方もご安心ください。これらのグッズは限定販売ではございません。それではどこで手に入るのか。ええ、それを解決し、さらにすべてがより素晴らしくなるようなワンダフルなお知らせがあるのです。発表しましょう!

       

      公式ネットショップがオープンするぞ!

       

       来年1月より、本シリーズの公式ネットショップがオープンいたします! これまで様々なところで本シリーズをお求め頂けていましたが、それは変わりません。そこに新たな選択肢として、公式のネットショップが加わると考えて頂ければと思います。もちろん基本セットや拡張セットは他のショップ様と同様にお求めいただけます。

       

       しかし、各種グッズにつきましては当面はこちらのネットショップでの専売となる見込みです。是非ともお越しいただき、製品をご覧いただければうれしい限りです(上記の価格はイベント価格です。通販時は消費税、送料が加わる可能性があります)。

       

       この試みが上手くいけば、本シリーズ以外のBakaFire Partyのゲームの取り扱いや、修正カードの送付への対応など、これまで至らなかった様々なところをより良いものにしていく見込みです。なにとぞ応援していただければありがたいです。よろしくお願いいたします!

       

       

       以上となります。次回は今後の展望2017冬。そしてその次こそハガネ特集となります。さらに来週はデジタルゲーム版でも大きな動きがございますよ。それでは次回、次のステージを紹介する場でお会いしましょう! ご期待くださいませ!

      桜降る代のゆるい午後2:第4回

      2017.12.13 Wednesday

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        ゆるい午後シーズン2は、デジタルゲーム版のメガミ紹介も兼ねているぞ!

        デジタルゲーム版も併せてよろしくよろしく。

         

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        『桜降る代の神語り』第44話:縁途切れず

        2017.12.08 Friday

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           ところで、君は分かるかな? 血を分かつ者同士は、どこか通じ合っているなんてことを。
           カナヱはいまいち実感が沸かないのだけど、人々の歴史はちゃんとそれを示している。
           闇昏千鳥が得た予感は、もしかしたらそんな繋がりからもたらされたのかもしれない。
           すなわち――彼の姉である闇昏千影が、今危険な状態にあるのだと。
           故に、彼はオボロの許しの下、里を離れていたというわけさ。

           

           しかし、一人の人間が同じく一人の人間を探すには、この地はあまりに広すぎる。
           闇昏千鳥は諜報員としての忍の知識を用いて情報を集めていたが、結果は芳しくなかった。
           これから少しばかり、そんな彼の旅路を追うことにしよう。

           

           

           


          「おおい兄ちゃん、あの女と知り合いなんかい!? あんまりおっかねえもんだから酒落として割っちまったでねえか、どうしてくれんだ!」
          「あー、あー! すみません、とりあえず離してください……!」

           

           白昼の路地裏、禿面の男の言いがかりをつけられた千鳥は、苦笑いを浮かべる。僅かに酔っていた男に寄りかかられるように胸元を掴まれていた。
           強引に引き剥がすこともできたが、千鳥はわざとらしく相手の手に手を合わせ、やんわりと押し返す。男はまだ聞き分けがあったようで、渋々それに応じようとしていたが、そこでふと何か気づいたように動きを止めた。
           彼の手のひらに押し付けられたものの感触は、冷たく、丸く、硬かった。

           

          「ほら……ね? その人のこと聞かせてくれたら、それで飲み直してくださいよ」
          「へっへっへ……なんだよ、よくわかんねえけどいいやつだなおまえ!」

           

           笑みを浮かべた男はそそくさと袂に硬貨を落とし込む。しかし、語り始めた男の顔は、対価があってもなお嫌そうだった。

           

          「でもよぅ、思い出すだけで鳥肌が立つってもんだ。不気味でしかたねえんだもの。全身ぼろぼろだし、血はこびりついてるし。あんまりにもひどいんで、馬にでも蹴飛ばされたのかと思ったんだけど、んなわけあるめえってのが、あのドブ底みたいな目よ」
          「直接話した人はいます?」
          「ばっ――あんな死人みてえな女、誰も怖がって近づきゃしねえよ! 本当はオレだってまだ怖えんだよ、裏通り使うのは」

           

           言葉を続けていくうちに、実際に鳥肌が立ったようで、大げさではなく男は身震いしていた。それが、決して酒の席で不吉な噂を語ったときのような態度に収まらないことを、千鳥は実感していた。

           

          「な、なあ……やっぱりもういいか? なんだか祟られちまう気がしてきた……」
          「じゃあ最後に、その女の人がどこに行ったかわかりますか?」

           

           そう問うと、男は路地の奥を顎で指して、

           

          「そこ、左に抜けるとぼろの空き家があるんだが、そこに入ったのを見たっきりだ。えーと、三日前だな。あとは知らねえ! じゃあな!」
          「あっ……」

           

           表通りに駆け出していく男の足取りは、酔いが醒めたかのようにしっかりとしていた。よほど恐ろしかったのだろう。
           諦めたようにため息をついた千鳥は、情報を整理しながらその空き家へと足を向けた。

           古鷹山群でのすれ違いを起因として始まった、姉・千影の追跡調査。あの現場には誰もが認められる証拠はなく、確かな証言も得られず、勘違いであってもおかしくはなかったが、既に掴んでいる情報だけでも、予感を裏付ける結果をもたらしている。
           足がかりとなったのは、あの現場周辺から見つかった足跡であった。途中に生活の痕跡を残しながらも森の外に続いていたそれを辿り、今度は人々の証言を頼って追っていった。

           

           幸いにして、千鳥の記憶の中の千影の姿を頼ることなく、不審な女という情報だけですぐ目撃者に行き当たった。襤褸の外套と、やけに上半身が厚い忍装束は昔から変わらないようで、以降はその外見情報も合わせ、町の日陰者を中心に聞き込みをした。
           結果、彼女は怪我をした身で北寄りに移動していることまで判明している。彼女を知る千鳥としては、里から離れるように真東に向かうか、忍の手の薄い北に向かうか、どちらかだろうと踏んでいたので、裏付けされた形となる。

           

           ただ――

           

          「……まあ、だよな」

           

           空き家を覗いた千鳥は、もぬけの殻になっていることを確認した。気配から分かってはいたことだが、姉ならば一処にいるはずもないだろう、という確信が彼に納得感を与えていた。

           足取りを追い続けてはいるものの、未だ千影本人には出会えずじまいである。かなり酷い怪我をしているのは明らかなのに、足を止める様子がない。ただ、野垂れ死んでしまうのではないか、という危惧を千鳥は抱かなかった。むしろこのほうが、姉らしい、とすら考えている。
           しかし、理屈の上ではいくらも納得できる材料が揃い始めている中で、待望の再会に向けて胸を躍らせる余裕を千鳥は持てないままでいた。

           

           一言で言えば、異常。
           目撃者の多くは、風体や怪我よりもなお、彼女の纏う空気の異常さを印象づけられていた。
           千影が常より鬱々とした人間であったことは弟である千鳥はよく覚えている。けれど、証言からできあがっていく彼女の形は、鬱屈を煮詰めたような負の感情の塊のようで、それがずっと彼の不安を掻き立てているのだった。

           

          「次は……そうか、山を越えないとか……」

           

           歯がゆい進展に頭を掻きながら、支度を整えるべく空き家を後にする。
           それでも彼の視線は、どこかにいる姉の背中へ、しっかりと注がれていた。

           

           

           

           


           山道は、森の中で生まれ育つ忍にとってよほど険しくなければ障害のうちに数えられない。獣すら通らない道なき道を駆ける彼らの中で道は、人が通ることを考えられているか否かでしか測られないのである。

           

          「今日中に抜けられるかな……」

           

           よく晴れた山道を苦もなく行く千鳥。登り始めたときには強引に斜面を駆け上がって時間の短縮を図っていたが、今は荷車の轍も見受けられる、行商人も使っていると思しき道に出ていた。ちょうど開けた場所で、山のこぶとこぶの狭間に位置しているようだった。
           土地勘がそうあるわけではない千鳥はこれを幸いと、太陽の位置を確認しながら、頭の中の地図に情報を書き入れている。

           

           もう昼の頃合いとあって、小休止を挟もうかと思案していた千鳥であったが、それを後押しするように水の流れる音が彼の耳をくすぐった。走り通した後に川で顔を洗う気持ちよさは格別である。肩に掛けた荷の中の飯を食うならそこしかないと言えた。
           そうやって期待に胸を躍らせていると、彼の視界に断絶した道と橋が――正確には、その支柱が、彼の視界に映った。

           だが、

           

          「だっ……だれかー!」
          「……!」

           

           この山間に不釣り合いな女の声が聞こえてきたのは、まさしくその橋のあたりからだった。
           慌てて駆け寄った千鳥は、足を止めざるを得なかった。
           否、そもそも、

           

          「橋が……!」

           

           谷間に渡されていた吊橋だったものは、途中でちぎれたように両岸の崖にべったりと張り付いていた。山肌に走った幅二丈はあるかという亀裂を目で遥か下に追っていけば、ところどころ水面から岩が顔を出す川の流れがあった。
           無論、落ちたらひとたまりもない。
           そしてそれは当然、対岸で垂れる橋の残骸にぶら下がる、青い着物の長い黒髪の女にも当てはまる。

           

          「大丈夫ですか!?」
          「あ、えっと……あんまり、大丈夫じゃあ、ないかもー!」

           

           女の助けを求める声はいまいち緊迫感に欠けており、こんな状況であっても、顔も未だ見えない彼女が普段からおっとりとしているのだと伝わってくる。ただ、混乱して暴れるのが一番危険なので、その点判断は冷静なのではないか、と千鳥は考える。

           

          「今助けます!」

           

           状況をすぐさま整理した千鳥は、荷を対岸まで放り投げると、やや助走をつけ、真っ直ぐ崖に向かって駆け込んだ。そして、ためらうことなく踏み切り、跳んだ。忍にとって、もちろん彼にとっても、この程度の距離は道具を用いるまでもない。
           無事着地した彼は、荷の中から鉤付きの縄を取り出し、手頃な樹と己を手早く結んだ。それを頼りに、橋の落ちた崖に乗り出す。

           

          「引き上げます、捕まってください!」

           

           半ば崖の側面に立つ格好となった千鳥は、覗いたとき以上に迫力のある谷に息を呑み、縄を握る左手にいっそう力を込めた。
           幸運なことに、女の捕まっている橋の残骸は、千鳥が来たほうよりも短かった。伸ばした手は、女の繊細な右手を掴んだ。

           

          「ゆっくり行きましょう! ……いいですよ、その調子!」
          「はぁ……ふぅ……」
          「最後、一気に行きますよ! せーのっ!」

           

           崖の上に、己の身体ごと女を引っ張り上げた千鳥は、倒れ込んできた身体の重みに、無事救出したという実感を得た。忍の任務は班で行うことも多く、これよりなお厳しい条件での訓練もあったため、そういったものも含め修行の成果が出たことに安堵したのである。

           

          「あぁ、よかった……」
          「いたた……」
          「怪我はありま――」

           

           ただ、彼女の様子に伺おうとした千鳥の言葉は、それどころではない重大な事実によって妨げられた。
           仰向けになった千鳥の上には、体重の全てを預けてくる女の身体がある。女は千鳥に覆いかぶさるような格好となっており、その顔は千鳥の胸板を枕にしており、何より、千鳥の腹部には柔らかい感触のものが二つ、押し付けられていた。
           彼のあらゆる思考が吹き飛び、ちょうど目鼻の先にあった彼女の簪の造形を目で追うことしかできなくなっていた。

           

          「まさか、橋まで落ちるなんてねぇ……」

           

           顔を上げた女と、目が合った。
           柔和な雰囲気を纏った彼女が、悪戯めいて小さく笑った。
           そこが千鳥の限界だった。

           

          「わぁぁぁぁっ! ごめ、ごめんなさいぃぃ!」
          「……?」

           

           顔を真っ赤にし、女の下から這い出た千鳥が、そのまま腕だけ使って猛然と後ずさりする。その様子がおかしかったのか、伏せたままの女はさらにくすくすと、口元に手を当てて笑っていた。
           女の身なりも仕草も、こんな山の中にいるのが不自然なほどに整っている。立派な屋敷の玄関で、指をついて出迎えてくれるような、そんな佇まい。そして、命の危機から脱したばかりとは思えない超然とした態度が、千鳥に一瞬、今起きたことすら忘れさせていた。

           

          「面白い子ね、ふふ」

           

           暴れた髪をまとめた女は、穏やかに千鳥へ笑いかけた。

           

           


           こうして、闇昏千鳥は一人の女と出会うことになった。
           君のことだから気づいたかもしれないけれど、もちろん彼女は普通じゃあない。

           彼女が何者で、そして何を想うのか。闇昏千鳥は、闇昏千影は、どこへ至るのか。
           出会いから導かれる一つの結末にご期待あれ。

           

           

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          第参拡張の修正とお詫び

          2017.11.30 Thursday

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            修正カード郵送対応フォーム

             

             混乱を避けるため、カード郵送のためのフォームをページの頭に置いておきます。内容や経緯を知りたい方はそのまま進んでお読みいただければと思います。

             

             修正カードの郵送を希望される方はこちらのフォームまで必要事項を記入してください。カードが印刷され、状況が整う1月上旬から中旬にかけて郵送させて頂きます。

             

             また、大変厚かましいお願いで申し訳ございませんが、私どもの負荷軽減のため、以下にご協力いただけるとありがたい限りです。

             

            お願い

             公式大会、公認大会、公式の体験会などに間違いなく参加するという方は、できる限りイベントにて修正カードを受け取って頂けるとありがたいです。

             

             他方で、お住まいの地域で大会が不足している方や、これらのイベントへと参加を予定していない方は遠慮なく郵送を希望してください。郵送対応は、主にそれらの理由のためにこれまで対応が行き届いていなかった皆様のためのものです。

             


             

             こんにちは、BakaFireです。本日は皆様に深いお詫びとお知らせを行うために筆を執らせて頂きました。ゲームマーケット2017秋にて先行頒布し、12月9日より全国のゲームショップにて頒布を予定しております『第参拡張:陰陽事変』についての内容となります。
             
             お詫びとは言いますが、発売日の延期などはございませんのでご安心ください。
             
             最大限の誠意をお伝えし、かつ伝えるべきことは簡潔に行うため、以下の手順にて進めさせて頂きます。
             
            1:具体的な問題と行われることの説明
            2:問題を認識するに至った経緯の説明
            3:問題の原因への分析
            4:今後の改善案

             

             内容だけ分かれば問題ないという方は1のみお読みください。背景も含めて知りたい方は、2から4もお読みいただければと思います。
             
            1:具体的な問題と行われることの説明

             

            1-1 問題の内容

             

             今回の拡張で登場する新たなメガミ・ホノカのカードのうち、2枚にゲームバランス上の大きな問題があり、1枚に小さな問題があると分かりました。詳しい経緯は後程となりますが、このまま出版すると大会において、ホノカを軸としたデッキとそれに対する耐性の高いデッキのみが席巻する状況となり、ゲームバランスの明白な悪化が予見されます。
             
             それよりは小さい問題ながらも、もうひとつ問題があります。11月25日、26日のプレリリースで発表した新たなメガミ・ウツロにつきまして、大会でのフィードバックを踏まえた結果、メガミ全体として若干のパワー不足があると判断しました。

             

            1-2 問題の解決

             

             これらを解決するため、第参拡張に封入されているカードのうち、合計5種に修正を行わせて頂くことにいたしました(内容は1-3を、修正カードの配布方法は1-4をご参照ください)。
             
             12月2日、3日のゲームマーケットではカードの画像を含めた修正シートを付属して頒布します。店舗販売分については本件の対応についてのシートを封入して販売します。
             
             発売前に修正を発表するということに疑惑を感じるのは当然です。これまでの拡張も含め、説明させてください。
             
             『第壱拡張』の時、私は極めて愚かな過ちを犯し、それに気づいていませんでした。その結果としてチカゲはコンセプトから見直すことになりました。
             
             『第弐拡張』の時は多大な不安に苛まれていましたが、それでも問題がない可能性を信じられたため、しばらく様子を見ることにしました。結果『第弐拡張』にはほとんど問題はありませんでした(第二幕初期に犯していた過ちを解消する必要があったことと、上方修正の要望に応えるため『第二幕決定版』に伴う調整は行いましたが)。
             
             今回の『第参拡張』では発売より前に大きな過ちに気付くことになりました。故にこのまま出版したとしても、遠くないうちに(少なくとも大きな問題である2枚には)バランス調整が必要となるのは明白です。
             
             そこで私どもは、発売より前にカード5枚への修正を発表することにいたしました。安全を第一とするならば、大会の環境を見てから調整をする方がより安全なのは確かです。しかし、私はそれは皆様に対して誠実でなく、望ましい態度ではないと考えました。
             
             大会を行ってしまうと、ゲームを楽しむためにお越しいただいた方に、問題のある環境で理不尽な体験をさせてしまう恐れがあります。さらに今回のように問題を自覚している場合は、まさしく不実を皆様に働いてしまうことになります。私はそのような自分を許せませんでした。それゆえ、この形と取らせて頂くことにしたのです。
             
             幸い、ホノカのコンセプトはとても楽しいものであり、チカゲの時のようにコンセプトから見直す必要はありませんでした。いくつかのパワーカードが問題であったため、それらを直す形で調整案は問題なくまとまったのです。
             
            1-3 調整内容

             

             調整するカード個々に簡単な説明を行います。カードはまとめてpdfにて公開いたします。
             
            「義旗共振」「そして四季は廻る」
            これらの2枚にはバランス上の大きな問題がありました。特に前者は印刷されるべきでない水準の強さであり、必ず修正する必要がありました。

             

            「守護霊式」
            問題として上記2枚には劣りますが、あまりにも安定し過ぎていました。ホノカの強みが多くないならば存在してもよいカードなのですが、他にも強みと呼べる要素がいくつかあるので、安全のため微調整を行います。

             

            「遺灰呪」
            ウツロの問題として、決定力が不足し過ぎているために力不足が感じられ、同時にゲームの爽快感が奪われてしまっていました。そこでゲーム後半での決定力となるカードに差し替えます。
            「遺灰呪」には別の問題として、先手第1ターンで使用した場合のみ奇妙な上振れを引き起こし、それゆえに先手後手が重要になりすぎてしまうというものもありました。そこで、それも併せて修正します。

             

            「塵の左手」
            ウツロは自力でダストを作る力や、攻撃能力が不足していました。大きく調整し過ぎるとヒミカとの組み合わせが問題となるため、適度に調整することにします。

             
            カードのpdfはこちらとなります

             

            1-4 調整カードの配布方法

             

             上記のカードは無償で入手できるよう、可能な限りの対応を行わせて頂きます。具体的には以下の1、2を確実に行い、可能であれば3も行う見込みです。
             
             調整カードは幸いにして『第壱拡張』の再版に合わせて印刷できました。完成し、安定して配布を始められるのは1月上旬となる見込みです。
             
            1:公式大会、公認大会での配布

             これまでと同様のやり方です。各地の公式大会、公認大会にこれらのカードをお送りしますので、その会場へご来場(必ずしも大会に参加する必要はありません)頂いたら受け取ることができます。
             
            2:郵送

             お住まいの地域などの都合によりイベントにご参加いただけない方のために、郵送も行わせて頂きます。必要事項をフォームまでご記入いただければ、修正カードの印刷完了後から送付いたします。
             
            3:一部店舗での配布

             本作をお取り扱いいただいている一部店舗に許可とご協力を頂けたら、そちらにてイベント外の時間でもカードを配布できるようにいたします。


             本件の主題は以上となります。お読みいただき、誠にありがとうございました。そしてこの度は大変申し訳ございませんでした。
             
             原因や事情、より根本的な対策について知りたい方は、引き続きお読みいただければと思います。
             
             
            2:問題を認識するに至った経緯の説明

             

             現在に至るまでを、時系列にて説明いたします。

             

            2017年1月〜6月

             『第弐拡張』『第参拡張』のデザイン、バランス調整が行われていました。

             

            2017年6月末

             今回の『第参拡張』と8月に頒布された『第弐拡張』が入稿、印刷されました。
             
            2017年7月〜

             8月に『第弐拡張』が発売されました。また、この期間は『供焚勝法戮離妊競ぅ鵑盥圓錣譴討い泙靴拭
             
            2017年9月

             『供焚勝法戮砲けるゲームバランスをより良いものとしていくため、ディベロップ部門を発足し、その試運転として『第二幕決定版』に向けた調整を行いました。また、その事実は10月に発表されました。
             
            2017年9月〜11月

             『供焚勝法戮離妊競ぅ鵑終わりに近づき、本格的にバランス調整へと移行していくための移行期間でした。現在はバランス調整を中心に進めています。
             
            11月24〜26日

             24日に新たなメガミ・ホノカと彼女のいくつかのカードが発表されました。そして後の2日間では新たなメガミ・ウツロのプレリリースイベントが行われました。

             

             この際に起こった事態として、ホノカに対して私が想定していたよりも大きく「強すぎて危険である」というフィードバックが届きました。また、ウツロは決定力などの不足により、サリヤの時ほどプレリリースを盛り上げることができませんでした(こちらは、イベント企画における改善点という側面もあります。プレリリースではハーフミラーマッチが頻発するため、その際の楽しさをより考慮したメガミを選ぶべきと学んだのです)。
             
             これらのフィードバックを踏まえ、改めてホノカのカードリストを見直したところ、(発表されていたカードよりも)強い問題を感じるカードが1枚と、問題があり得るカードが7枚見つかりました(本当の問題が全てにあったわけではありませんでしたが)。その時点から、強い不安と恐怖を感じるようになりました。
             
             サリヤの時も「Omega-Burst」「Shield Charge」「Turbo Switch」の3枚を問題があり得るカードと感じてひどく苦しみましたが、その時と比べても度合いと枚数が大きく違うのです(これら3枚は今では杞憂だったと捉えています)。
             
            11月27日〜29日

             私は9月から発足していたディベロップ部門に相談することにしました。ここで補足する点として、私は意図的に彼らに『第参拡張』の情報を流さないようにしていました。なぜなら彼らは『第二幕』を強く楽しんでくれているプレイヤーであり、『第二幕』の間は純粋に展開を楽しんでほしかったからです。
             
             しかし、この事態に陥り、他方で新たなメガミの発表というところまでは何も知らないままお楽しみいただけたため妥協することにしました。それよりは、手に取って遊んで頂く全てのプレイヤーにとって少しでも魅力的な環境にすべきだと舵を切りなおしたのです。
             
             急な状況にもかかわらずディベロップ部門の全員にご協力いただけ、話し合いやプレイテストを急ぎ行いました。結果として強く問題を予期していたカードは、やはり明白な問題があると評価されました。また、問題の可能性を感じていたカードのうちの1枚も問題のある強さだとも判明しました。
             
             他方で、心配していた大半のカードは杞憂だと判断されました。しかしながら、調整が必須であるカードが2枚ある時点で問題であり、この発表を行うことは確定しました。
             
             さらにその話し合いの中で、ウツロのパワーが不足していることへの不満も挙げられました。ゲームシステムや、キャラクターゲームとしての側面を鑑みると弱いメガミもまた本作では同じ程度に問題なのです。ゆえに、ここでホノカへの調整が必須であるならば併せて直すべきと判断し、上方修正も行うことにしました。
             

             

            3:問題の原因への分析

             

             原因を雑に切り捨てると私が無能だからということになりますが、それだけでは改善のしようがありません。この事態に至った原因を分析し、改善点へと繋げることにします。説明しましょう。
             
            問題点1:2つのセットを同時に作った弊害があった

             

             『第弐拡張』と『第参拡張』を同時に作ったため忙しすぎて調整が追い付かなかったというわけではありません。それ以上に、開発時点と今の間で環境が変化し過ぎていたのが多大な問題でした。
             
             開発時期は全国大会より前、つまり「足捌き」「雅打ち」「梳流し」「審美眼」の全てが全盛期のユリナ/トコヨが存在していたのです。
             
             なお悪いことに私どもは調整のやり方として、大会で結果を残している組み合わせを仮想敵としてスパーリングを繰り返すというやり方を取っていました。これは良い手法ですが、仮想敵そのものに問題がある場合は必然的に問題を生むことになります。
             
             具体例を挙げるとすれば、今回最大の問題である「義旗共振」は接近戦と打ち消し対応に対しては脆弱性があるため、当時のユリナ/トコヨを相手にしている範囲では問題が発見されませんでした。
             
             さらにクルルとサリヤへのフィードバックや『決定版』調整による影響を加味することもできませんでした。こちらは「忍歩」の調整が特に問題としてのしかかったと言えます。

             

             なぜ『第弐拡張』と『第参拡張』を同時に作成したかと言えば、印刷費用の問題です。本作の加工は高価である反面、1つの拡張に封入される枚数は少なめです。それゆえに、個別に印刷すると費用面の問題が生まれてしまうのです(ということを『第壱拡張』の印刷費用を見て学びました)。
             
             ただし、この問題は今はクリアできています。今の状況は極めて良く、再版を適切に挟めばこの工夫をせずに問題のない運営が可能です。しかしながら、この決定をしたのは遡ること2月頃であり、そして昨年12月に『第二幕』になるまで本作が衰退への道をひた走っていた事実も踏まえると、当時の私は楽観的にはなれませんでした。

             


            問題点2:本作のバランス調整のシビアさが、私どもの能力を超えていた

             

             この問題そのものはすでに解決されています。しかしながら、今回の原因ではあるので書かせて頂きます。
             
             いくつか前提をお伝えします。本作のバランス調整は極めて難しいのです。強すぎるカードが駄目なのは当然として、メガミ1柱には11枚しかカードがないため、一般的なTCGと異なり弱いカードも容認されません。さらに11枚を揃えたメガミ全体として魅力的に機能する必要があります。それに加え、爆発的に増えていく組み合わせをできる限り追わなくてはなりません。
             
             次に、本作そのものの作成から『第二幕』、そして3つの拡張までは私の過去作にご助力頂いていた友人たちだけでプレイテストを行っていました。多くの過去作、特に『惨劇RoopeR』シリーズの素晴らしい点から分かるように、彼らの能力が素晴らしいのは間違いありません。本作で言うならば、メガミの人格、個性、あり方をカードに落とし込み、11枚を束ねて魅力的なひとつの存在としている点は、彼らの助力が多分に含まれていると言えます。
             
             しかしながら不幸なことに「競技性の高いゲームで強いプレイヤーである」能力は私を含めてだれも持ち合わせていませんでした。つまり「私の作りたいゲームのアイデア」と「私や友人たちができること」の間に大きな乖離が生まれていたのです。さらに言うならば「友人たちが楽しめること」との乖離もあり、それはより大きな問題です(ゲームに強くなることや、強くなるために情熱を注ぐことはそんなに簡単ではないのは、皆様もご理解いただけると思います)。その事実に気づき始めたのは、少なくとも6月末の入稿が近付いてからでした。
             
             それゆえに私は『供焚勝法戮里燭瓩縫妊ベロップ部門を発足したのです。こうすることでメガミのコンセプトやデザインの範囲で友人たちの強みを活かしたまま、大会で実績を残した強いプレイヤーの意見をバランスに反映させられるのです。

             


            問題点3:私がゲームに対して向き合いづらすぎた

             

             問題点2の小さな例外は私自身です。私は人生をかけて本作と向き合っており、本作のことを誰よりも考えている自信があります。さらに言うなら、私だけは事実として仕事なのです。
             
             それゆえに、今日にいたるより前に問題に気付けた可能性がありました。6月の印刷には間に合わないにせよ、発売より前に問題を把握し、修正をその時点で入れることは不可能ではなかったはずです。
             
             しかし懺悔をさせてください。『第弐拡張』『第参拡張』において私がゲームそのものへと本当に真摯に向き合えたかというと、幾ばくかの疑惑が生まれてしまうのです。
             
             本作の企画は多角化しています。公式大会運営、ありがたいことに増え続けている公認大会の管理、デジタルゲーム版の作業、ストーリーのプロット、ブログ記事の作成、これもまた上手くいっているゆえにのしかかる流通の業務や経理作業。
             
             私は、適正をはるか超えた仕事を抱えてしまっていました。それゆえに今回の過ちに目を光らせる余裕がなかったのではないか、プレイテスト当時もカード1枚1枚への対話が不十分だったのではないか。今回の問題が紛糾した今この時、改めて私は過ちを犯していたと気づいたのです。

             


            4:今後の改善案

             

             以上の3つの問題点に対して、私は以下の改善点をもってあたることにします。
             
            改善点1:今の規模に合わせて企画を最適化していく

             

             問題点1はある意味で、『第二幕』での拡張のやり方ゆえに生まれた問題とも言えます。しかし幸いにして『第二幕』シリーズは『第参拡張』で完結し、次からは『供焚勝法戮箸覆蠅泙后
             
             『供焚勝法挧楝里砲弔い討呂海里茲Δ別簑蠅起こらない開発スケジュールが組めており、より素晴らしい頒布形態もすでにアイデアがあります。
             
             『供焚勝法戮粒板イ仮に出せるとすれば、それもまたより適切なやり方を模索し、スケジュール面でも、予算面でも無理のない形に仕上げます。

             

            改善点2:ディベロップ部門が発足されている

             

             問題点2で述べたとおり、この問題は既に解決されています。以前の記事で書いた通り、ディベロップ部門が発足しているのです。
             
             報告するとすれば、『供焚勝法戮粒発はこれまでよりも良い状況で進められております。バランス調整が明確に円滑化しただけでなく、後ろにより高水準なバランス調整が控えていることから、デザイン部門もより安心してアイデアを出せるようになったのです。

             

            改善点3:ゲーム製作集団としての効率化と見直しを行う

             

             こちらの改善点こそが、今回の失敗を踏まえて新たに推し進められる改善点であり、私の重大な使命です。

             

             これまでも私は多くの方に支えて頂いていましたが、本質的には個人の同人ボードゲームデザイナーとしての側面が色濃く出ていたのも確かです。しかし今回の失敗や、近づいてきたデジタルゲーム化などを踏まえ、いよいよもって個人でなく集団としての活動へと推移しなくてはならないと自覚しました。
             
             具体的にどのようにするかというと、ゲーム製作作業全体の見直しを行い、私が行うことで品質が上がり、作品に尽くすことに繋がるものと、私が行わないことで前者の質を向上できるものを切り分けるのです。
             
             今のところ、「イベント運営、管理」「流通、在庫管理」「経理」の部分は適切なやり方で委任していけるよう進めはじめています。まだゲームマーケットの準備が忙しいため、本格的には行えていませんが、12月にはこれらの切り分けを済ませ、1月には新体制を確立できるよう尽力いたします。
             
             
             以上となります。ゲームマーケット前日にもかかわらず、このようなお知らせをすることとなってしまい誠に申し訳ございませんでした。何卒、引き続き本作を楽しんで頂ければ嬉しい限りです。